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2018.12.18

「動画」が「テレビ」を駆逐する? 4K対応の新Fire TV Stickを買って思うこと

12月12日に発売となった「Amazon Fire TV Stick 4K」。「テレビ」よりも「動画」派の編集部員がその真価を考察します。

CREDIT :

文/平井敦貴

こんにちは、LEON.JPの平井です。

皆さんは普段テレビをどれぐらい観ているでしょうか? 実は私、ほとんど観る事がありません。もちろん家にテレビはあるのですが、基本的にスイッチはオフにしています。逆に言うと、テレビを観るのは地震が起きた時やサッカー日本代表戦(ミーハーなので)の時くらいでしょうか。
さて、そんな私がこのたび購入したのが、この「Amazon Fire TV Stick 4K」です。こちらはテレビのHDMI端子に直接差し込み、簡単な設定をするだけで様々なネットコンテンツが楽しめるというもの。つい先日、4K対応の新しいモデルが出たので購入した次第なんですね。

で、これがちょっと未来を感じさせるアイテムだったので、ここでご紹介したいと思います。
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次世代の5Gは、体感速度で100倍も向上

次世代通信規格の「5G」は2020年を目処に実用化?
次世代通信規格の「5G」は2020年を目処に実用化?
さて、少し話は変わりますが、最近よく聞く「5G」という言葉、皆さんはご存知でしょうか。

「5G」の読み方ですが「ゴギガ」ではありません「ファイブジー」です。

これは次世代(第5世代)の通信規格とされ、携帯キャリアを中心に現在さまざまな実証実験が行われています。ちなみに現在の4Gは最大速度が1Gbpsなのに対し、「5G」になるとその速度が10〜20Gbpsになると言われています。理論値こそ10〜20倍ですが、トラフィックの処理量は約1000倍、体感速度としては100倍ほどの向上となるそうです。

はい、めっちゃ速くなるんです。

しかも、大容量データのやり取りがタイムラグなく可能になるので、これまで実現できなかったサービスが続々スタートするだろうと言われています。

どういうことでしょうか。

例えば「5G」になれば、2時間のDVD映像(3.6GB)くらいなら約3秒でダウンロードできるようになり、もちろん回線が速くなった分、4Kなどの高画素の動画でも遅延なくリアルタイムで視聴できるようになります。また、VRなどで使用される360度動画も高画質・リアルタイムでの通信ができ、CG映像もより高解像度で表現が可能になります。つまり、Wi-Fi以上のスピードで「いつでもネット接続」ができるようになり、それゆえに映像コンテンツに革命が起こると予想されているんですね。

ちなみにですが、他にも「5G」が実用化されれば、医療サービスや車載システム、IoTなどがタイムラグなく大容量通信できるようになるので、日常レベルからさまざまな変革が起こっていくことが考えられます。

この先「5G」が普及すれば、今後ますます「どこにいても何をしていても、常にネットに接続した状態」で生活を送ることになるかもしれません。あらゆるコンテンツに瞬時にアクセスできるようになるだけでなく、医療サービスに導入されれば病院の待ち時間も少なくなるでしょうし、クルマの渋滞も大幅に緩和されることも期待できます。通信の発達により、生活がどんどん「最適化」されていくことでしょう。

そんな「5G」の実用化は2020年を目処に進められているそうです。今まさに新しい時代が始まろうとしているんですね。
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動画コンテンツは加速度的に増えている

「Fire TV Stick 4K」の目玉機能は4K、HDR、ドルビーへの対応のほか、アレクサを搭載したことなど。これで6980円ですからかなりお買い得です。
「Fire TV Stick 4K」の目玉機能は、4K、HDR、ドルビーへの対応のほか、アレクサを搭載したことなど。これで6980円ですからかなりお買い得です。
再び話を「Fire TV Stick 4K」に戻します。このデバイスはこれまで発売されていた「Fire TV Stick」の高機能版です。4K映像のほか、HDRやドルビー(DOLBY Vision-Atmos)などにも対応し、スペックだけを見ても旧モデルより格段にアップグレードしているのがわかります。(これらの機能を使うにはテレビ側の環境を揃える必要がありますが…)

また、音声アシスタントの「アレクサ」を搭載するため、映像の操作は音声で可能となります。アマゾンプライムの会員であればプライム・ビデオが見放題なので、例えばリモコンに向かって、

「アレクサ、『シン・ゴジラ』を再生して」

と言うだけで勝手に再生まで行ってくれます。
実際にアレクサだけで『シン・ゴジラ』を再生した様子。
実際にアレクサだけで『シン・ゴジラ』を再生した様子。
他にも各種ストリーミングサービスやAbema TV、webブラウザなどのアプリケーションも用意されているため、ネットコンテンツの視聴に関してはかなりの数が可能です。
各配信サービスは専用アプリでも視聴可能。
各配信サービスは専用アプリでも視聴可能。
最近では、テレビや映画から転用した2次コンテンツだけでなくオリジナルの作品も増えつつあり、動画コンテンツは増加の一途を辿っています。また海外ドラマやドキュメンタリー作品などの地上波テレビにないコンテンツで、動画配信サービスは現在、多くの視聴者をテレビから奪っています。

ちなみに個人的な事で言えば、「テレビ」はあまり観ないのですが、その代わりにネットの「動画」はそこそこ観ます。特に観るのはDAZNなどのスポーツコンテンツですが、リアルタイム中継に関してはネット配信の方が量・質ともに一歩も二歩も進んでいるように感じられます。

また近い将来、複数のカメラアングルのどこからでも画面を切り替えながらスポーツやライブが観られる時代が来ると言われています。それに伴い、ネットの特性であるコメント機能やSNSと連携した視聴体験は、より一般的となっていくことでしょう。その時には操作性の低い「テレビ」はさらに周回遅れになる可能性があり、もはや「放送」が「配信」に抜かされるのは時間の問題でもあるのです。

そうなると必然的に、テレビはネットと融合せざるを得ない状況となっていくでしょう。言い換えれば、もはや「テレビ」は「地上波コンテンツが映せるディスプレイ」という存在価値しか発揮できなくなるかも知れません。

この一年を振り返っても、テレビタレントがYouTubeに進出するケースが目立って増えてきています。またタレントだけでなく、映像クリエイターもどんどん「放送」業界から「配信」業界へと大移動を行なっています。今まさに「面白いもの」は「テレビ」から「動画」に移っていますし、今後もその流れが加速していくことは間違いないでしょう。

そういった意味で、現在は映像革命の過渡期にあり、この「Fire TV Stick 4K」はそんな「放送」と「配信」の橋渡しをしているとも言えるんですね。
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リモコンもアップグレード

では、そんな「Fire TV Stick 4K」を使ってみての感想ですが、一言で言うと「買って良かった」です。特に、音声アシスタントの「アレクサ」が秀逸なので、コンテンツを探したり早送りや巻き戻しなどが音声でストレスなく行えるのはちょっとした感動さえ覚えます。

また、自宅にすでに「Amazon Echo(アマゾン エコー)」があれば、連携して操作することも可能です。

「アレクサ、テレビつけて」
「アレクサ、『ドキュメンタル』を再生して」


と声を発するだけで、指一本動かさずに目的のコンテンツにたどり着くことができます。これこそまさに、かつて思い描いていた未来そのものではないでしょうか。(スマートスピーカーについては過去にも記事を掲載しているのでこちらを参照ください)

また、リモコンでの操作性も良く、画面のUIもシンプルでわかりやすい点はかなり高く評価できます。この操作性に慣れてしまうと、ボタンがたくさん付いたテレビのリモコンや、文字がびっしり並んだ地デジの番組表などのゴチャゴチャした感じにはもう戻りたくなくなってしまいます。

これでますます「私のテレビ離れ」が進んでいくかもしれません。

テレビはその製品サイクルが7〜10年と言われているため、新製品を買うタイミングはなかなかないかもしれません。ですが、この「Fire TV Stick 4K」があれば簡単にテレビをアップグレードすることができるので、ぜひみなさんも次の時代に向かって導入してみてはいかがでしょうか。

Amazon Fire TV Stick 4K
6980円
URL/https://www.amazon.co.jp/

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