2018.11.21

“劇場型レストラン”の不思議な魅力

思わず通ってしまう、あの劇場をレストランにしたら———。12月25日でクローズする「ティルプス」へ滑り込んできました。

CREDIT :

文/清水香里(LEON)

 映画館やブロードウェイの共通点。それはひとつのハコで、複数の演目を展開すること–———。期間が決まっているからこその、期待や儚さ。そんな劇場の魅力をレストランで実現したのが、大橋直誉さん仕掛ける白金台の「ティルプス」です。「カンテサンス」跡地での4年半の営業を経たウワサのお店に、年内のクローズ目前、駆け込んできました。

 メニューはコースのみ。何が出てくるか分からないドキドキ感も、また楽しいもの。印象的な一皿が続きますが、行ってのお楽しみということで今回は、なかでもとりわけ記憶に残る三皿のみをご紹介〜
null
 なかには、デンマークの『食べられる国宝』と言われているマッガリッツァ豚を使ったラビオリが隠れています。ラビオリって、中の具材の存在感は、そんなに気にしないと思うのですが、コチラ!マンガリッツァ豚(噛みそう…汗)を使っているだけあって「コレ、小籠包!?」というくらいジューシーな肉の存在感を感じる一皿。
PAGE 2
null
 水キムチで包んだつつんだフォグラの上には、透明のりんごのシート。その上には、巨峰のスライスという異色の組み合わせ。りんごシートの甘味とフォアグラの濃厚さにアクセントを与える水キムチが、新鮮!永遠に食べられる……!!
null
 ホタテの上に乗るのは「豚の背脂」。「豚の背脂」って粗野で武骨な響きのするコトバですが、其の実、生ハムのような軽やかな旨味が◎。思い出すだけで、もう食べたい!

 工夫を凝らした料理ながら、不思議とまとまる味は親しみさえ感じます。と、これが“劇場型レストラン”の本気なのだと気づくのです。演目は変わろうとも、客が幾度も足を運び続ける暖かさや信頼がある劇場のように「ティルプス」もファンがなんども足を運びたくなる仕掛けと味があるのです。

 こんな人気店を潔くクローズしてしまう大橋直誉さん、次は何を仕掛けているか期待が膨らみます!

■ TIRPSE / ティルプス

住所/東京都港区白金台5-4-7 BARBIZON25 1F
定休日/日曜日
営業/12:00〜13:00(L.O.)18:00〜20:30(L.O.)※12月25日でクローズ
TEL/03-5791-3101
URL/http://tirpse.com/

登録無料! 最新情報や人気記事がいち早く届く! 公式ニュースレター

人気記事のランキングや、Club LEONの最新情報などお得な情報を毎週お届けします!

登録無料! 最新情報や人気記事がいち早く届く! 公式ニュースレター

人気記事のランキングや、Club LEONの最新情報などお得な情報を毎週お届けします!

この記事が気に入ったら「いいね!」しよう

Web LEONの最新ニュースをお届けします。

SPECIAL

    おすすめの記事

      SERIES:連載

      READ MORE

      買えるLEON

        “劇場型レストラン”の不思議な魅力 | 編集記 | LEON レオン オフィシャルWebサイト