2018.09.08
色彩のない料理を食べながら、ロゼワインについて考えた。
壁もテーブルも、そしてお皿の中まで! グレーの一色に染められたレストランで、薔薇色のワインと味覚について思いを馳せました。
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文/秋山 都(LEON.JP)
話題のレストラン「ODE」(オード)へ。
先日、香道志野流若宗匠に出会い、香りは「嗅ぐ」のではなく「聞く」ものと教えていただいて以来、頭の中がモヤモヤしています。香りが「聞く」なら、味も「聞く」なんじゃないの?と。味は舌の味蕾がキャッチすると言われてきましたが、嗅覚も視覚も、ときには触覚すら使って「聞く」んじゃないかな、と。
というのも、昨年9月にオープン以来、話題のレストラン「ODE」へでかけたことがきっかけ。「シック・プッテートル」でミシュラン1ツ星を獲得した生井祐介シェフの世界は一見ストイックなモノトーンのように見えて、その実、カラフルな楽しい経験に満ちていたのです。
そもそもお料理を目の前にしたとき、私たちはあらかじめ、その色や姿からこんな味だろうなと想定をしています。たとえば赤ならトマトやベリーのさわやかな味、茶色ならこっくりと濃厚、白なら軽い塩味、などなどなど。でもそんなイメトレがまったくできないのがこのひと皿。視覚的な思い込みを取り去られた上で、押し寄せる香りや旨みにぐぐっと持っていかれる経験はなかなかできるものではありません。
そもそもこの薔薇色のワイン……やはり色がきれいで無条件に気分が高揚します。いま透明のコーヒーやコーラもありますが、ワインは色つきであって欲しいなぁ。ロゼは和食にも、中華にも、そしてエスニックにも合いますし、食事の間を1本のワインで通すなら前菜からメイン、デザートまでいけるオールマイティなワイン。最近、いろんなレストランのワインリストを見るたびに、ロゼやオレンジのワイン(自然派にありますね)を探すのですが、まだまだ種類が少ないですね。
と思っていたら、興味深いイベント発見! 昨年、ピノ・ノワールに特化したイベント「ピノ・パルーザ」で話題を呼んだ人たちが今年はロゼに特化したイベント「ROSE REVEL」を開催するんだそう。世界のロゼワインメーカーたちが集い、出展するロゼワインがなんと4,500円で飲み放題なんですと。これは行かなくちゃ!
◆ ROSE REVEL
日時/10月21日(日) 11時~15時、16時~20時の2部制
チケット/4,500円(全ワイン試飲し放題+ワイングラス)
URL/https://revel.global/
◆ ODE
住所/東京都渋谷区広尾5-1-32 ST広尾2F
予約・お問い合わせ/03-6447-7480
営業時間/12:00〜13:00(L.O.)、18:00〜21:00(L.O.)
定休日/日曜