2021.02.10

韓国ドラマ→韓国映画→韓国文学(イマココ)

最初は「愛の不時着」「梨泰院クラス」、そこから韓国映画、文学へ。韓国カルチャーへのディープダイブが止まりません。

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文・写真/秋山 都

LEON.JP食いしん坊担当の秋山都です。
昨年、長いステイホーム期間に私が韓国ドラマ沼に堕ちたことはすでにお伝え済みですが、実はまだそこから抜け切れていません。いえ、というか、さらに深堀りし続けておりまして、昨年夏からはほぼ毎日2時間ほど韓国ドラマ、そして映画をみまくっておりました。
▲ 『愛の不時着』で主役を演じていたソン・イェジンとヒョンビンはめでたく交際中。Netflixオリジナルシリーズ『愛の不時着』独占配信中
なかでも映画は通算100本以上みたでしょうか。マイベスト3はいまのところ『1987 ある闘いの真実』や『工作  黒金星と呼ばれた男』『ペパーミント・キャンディ』かなぁ。光州事件やKCIA、暗殺や工作員などダークな側面(恥ずかしながらいままでまったくといっていいほど無知でした)にすっかりくわしくなり、自粛中で起伏に乏しい日常がスリルとサスペンスに満ちたものへと変わりました。
▲ 『82年生まれ、キム・ジヨン』 チョ・ナムジュ著(筑摩書房)
そして、韓国カルチャーへの傾倒は次第に文学へ……。きっかけは日本でも大ヒットした『82年生まれ、キム・ジヨン』でした。舞台はIMF危機に苦しんだ90年代の韓国。儒教を背景に、日本よりはるかに男尊女卑社会である韓国で、女性に生まれることの不条理をつぶさに描いたこの作品に私は夢中になりました。

「女の子らしい服を着なさい」
「そんなに頑張らなくてもいいんじゃない?」
「まだ結婚しないの?」

ほぼ無意識(なんでしょうね?)に発されるひと言に傷つき、オフィスや飲み会で繰り返されるボディタッチやセクハラ発言をいなし……キム・ジヨンの姿はそのまま私の過ごしてきた数十年でもありました。#metooと、なんども心の中でつぶやきながら一晩で読了。82年生まれでなくても、そして韓国でなくても世界中で、さまざまな世代の女性に共感される作品だと思います。
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▲ 『レモン』 クォン・ヨソン著 (河出書房新社)、『アーモンド』 ソン・ウォンピン著(祥伝社)
と、韓国文学にハマりつつある私の最近のおすすめがこちら。

『アーモンド』は2020年本屋大賞翻訳小説部門1位になっているので、すでに読んでいる方も多いかも。脳の扁桃体(アーモンド)が小さく、怒りや恐怖を感じることのできない16歳の少年が大切な人との別れと出会いを経験することで、感情を少しづつ学び、愛を知る物語。

『レモン』は美しい姉を殺人事件で失った妹が、整形手術を繰り返しながら犯人を捜す生と死をめぐるサスペンス。
▲ 『春の宵』 クォン・ヨソン著(書肆侃侃房)
同じくクォン・ヨソンの『春の宵』は、子どもを別れた夫の家族に奪われ、生きる希望を失った主人公が、しだいにアルコールに依存し、自らを破滅に追い込む表題作ほか、お酒が要所要所で重要な役割を果たす短編集。重い内容のものもありますが、酒飲みの私としては深く共感するところもあり、好きな一冊です。
▲ 『きょうの肴 なに食べよう?』 クォン・ヨソン著(KADOKAWA)
さらに同じくクォン・ヨソンにはこんなエッセイ集も。『春の宵』を読んだとき、この作家は食いしん坊に違いないと思っていましたが、やはり!  豚の腸に豚の血ともやし、春雨、米などを炒めたものを詰めたスンデ(腸詰め)や、切らずに1本まるごと食べるキムパブ(のり巻き)、黒い味噌だれのかかったカンチャンジャン(ジャージャー麺の一種らしい)などなど、作者の日々の肴が美味しそうすぎる!!

この作者には、80年代の民主化運動下でおきた性暴力を描いた『レガート』という重い作品もあるようなのですが、それは残念ながら日本でまだ訳されていないようです。ああ、読みたい。これは原語で読むしかないのかな。

映画→ドラマ→文学と変遷してきた私の韓国愛ですが、ついにハングル語を習い始めるでしょうか? 乞うご期待!

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