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2017.10.29

新型アウディ A7 スポーツバック発表。旅情を誘う美しいクルマはどう進化したか?

世界20万台を販売した大ヒットモデル、Audi A7 スポーツバック。スポーティなスタイルでありながら、実用性も押さえた4ドアスポーツクーペという新ジャンルを開拓した傑作車がフルモデルチェンジ! その詳細をお伝えしよう。

文/小川フミオ
アウディは2017年10月にドイツ本国で、2代目となる新型A7 スポーツバックをお披露目した。新型はよりスタイリッシュでシャープな印象が強い。

場所は新設されたばかりのデザインセンター。その屋上に特設プラネタリウムのようなぜいたくな会場をこしらえて、世界中のジャーナリストに新型A7 スポーツバックが公開された。
アウディが独インゴルシュタットに建てた新デザインセンターの特設会場
アウディが独インゴルシュタットに建てた新デザインセンターの特設会場
A7 スポーツバックのよさは、スタイリッシュでありながら、ぜいたくな室内とハッチゲートを備えた機能性の高さにある。

鳴り物入りで星がちりばめられたドームに姿を現した新型A7 スポーツバックは、従来モデルに対してキリリとひきしまった感が強い。
デザインを統括するマルク・リヒテ氏が解説を行った
デザインを統括するマルク・リヒテ氏が解説を行った
「Audi A8よりも低く幅広いシングルフレームグリル、細いヘッドランプ、大胆な縁取りのエアインレット、低く伸びたボンネットなど実現してますからね」

会場に姿を現したデザイン統括のマルク・リヒテ氏は新型A7 スポーツバックの特徴をそう解説してくれた。

もうすこしだけデザインのことを説明しておこう。全体のファストバックスタイルは従来のキープコンセプト(同様の考えかたを引き継ぐこと)。
全長4696ミリ、全幅1908ミリ、全高1422ミリでホイールベースは2926ミリと長い
全長4696ミリ、全幅1908ミリ、全高1422ミリでホイールベースは2926ミリと長い
今回は前後のタイヤハウスの上にすっと水平線のキャラクターラインが入っている。1980年代初期にモータースポーツの大活躍でアウディの名を高めたクワトロのフェンダーを、ぼくは連想した。

同時にその前後の2本の線のあいだにもう1本短めの水平ラインが入っている。ちょっと変わった手法におもえたが、前出のリヒテ氏によると「これで低く見せることに成功している」のだそうだ。ちょっとした裏話である。
A7 スポーツバックの特徴であるテールゲートは継承
A7 スポーツバックの特徴であるテールゲートは継承
最初にA7スポーツバックが出たとき、ハッチゲートを備えた高級車?とふしぎな気もした。でも実際は他に例がないぐらいスタイリッシュで、アウディの先見の明に感心したものだ。

新型も「ヨットのように」とデザイナーはリアの造型コンセプトを説明してくれたとおりで、シャープだ。こんな4ドア車めったにない。
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インテリアも「未来のラウンジ」と表現されるのだけれど、たしかにダッシュボードは新しいコンセプトのデザインが目をひく。
質感の高いインテリア
質感の高いインテリア
かつ未来的にモニタースクリーンを使ってさまざまな操作が出来るようになっている。アウディは「MMIタッチレスポンスコントロール」と呼んでいるが、音声による操作も選べるようになっているそうだ。

最大39のドライバーアシスタンスシステムが新型A7 スポーツバックに設定されるという。ボタン一つで自動車庫入れをするパーキングパッケージ、交差点アシストなどを含めたCityアシストパッケージといったぐあいなのだ。
ダッシュボードのテーマが新しい
ダッシュボードのテーマが新しい
燃料消費を抑えるのに有効なエフィシェンシーアシスタント、アダプティブクルーズコントロールに車線維持のためのステアリング介入機能を追加したアダプティブドライビングアシスタントも用意される。

アウディといえばクオリティと思いつくかもしれないけれど、それはドライバーの気分も含まれるのではないだろうか。
テールレンズが連続したもので縦型スリットとなるのが新世代のデザイン
テールレンズが連続したもので縦型スリットとなるのが新世代のデザイン
新型A7 スポーツバックで気持ちのよいドライブが出来ることはどうやら間違いないかんじだ。日本には2018年導入予定というので、彼女と楽しみに待とうではないか。
●小川フミオ

ライフスタイルジャーナリスト。慶應義塾大学文学部出身。自動車誌やグルメ誌の編集長を経て、フリーランスとして活躍中。活動範囲はウェブと雑誌。手がけるのはクルマ、グルメ、デザイン、インタビューなど。いわゆる文化的なことが得意でメカには弱く電球交換がせいぜい。

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