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2017.10.15

新型アウディQ5とSQ5に試乗! 最新小型SUVの魅力とは?

アウディのプレミアムSUV、Q5と、そのスポーティバージョンであるSQ5がフルモデルチェンジし、日本では2017年9月に発表された。話題の新型Q5にジャーナリスト小川フミオが試乗、リポートをお届けする!

文/小川フミオ
後席にも余裕があって、それでいてバカデカくもない、いわゆるジャストサイズの高級SUVとして人気を保ってきたQ5。新型にさっそく試乗してみた。

SUVの可能性を追求した新型Q5の実力

SUVのよさとは、専門用語ではコマンドポジションという、ちょっと高い目線。ふたりで乗っていると、下界から隔絶した世界にいるような親密感が魅力である。
audi Q5 2.0 TFSI quattro
Q5 2.0 TFSI quattroは全長4680ミリ、全幅1900ミリ、全高1665ミリ
そこでSUVブランドでは、そこにさまざまなテイストを加えることで独自性を追求してきた。英国的だったり未来的だったり。

アウディの新型Q5はその点、まっとうである。インテリアをブラックで統一している。ドイツ車が好むデザインだが、じつは違う素材で同じ色合いを出すのはすごく難しい。成功するとクオリティ感がみごとに出る。ドイツ車はある時期までこのもっとも手間とオカネのかかることを愚直に追求してきた。 Q5で“まっとう”と思うのは、その伝統的な手法で成功しているからだ。  

それがじつはイイのである。運転しているときは感触や操作性がすぐれていると感じる。いっぽうで助手席では品質による安心感。
audi Q5
写真ではわかりづらいけれどテールゲートの面積は大きくしつつ実際の開口部はあるていど小さくしてボディ剛性を確保している 
そしてこれを選んだひとへの信頼感。じつはそこが重要で、モノ選びとはそのひとがなにを重視しているか。それはライフスタイルにおける価値観の表明だ。

そんなことは百も承知の読者諸兄だろうが、スタイルは去りエレガンスは残る、という言葉が本当だとしたら、新型Q5はまさに好例だ。

新型Q5シリーズは大きくいうと、2リッター4気筒のQ5 2.0 TFSI quattroと、3リッターV6気筒のスポーティなSQ5の2本立て。

加えて2リッターのQ5のクワトロシステムは、安全性と燃費効率においてより高みを目指した新世代のものだ。
Q5でわかるようにグリルの意匠が新しくなりヘッドランプと上端が一直線となる
Q5でわかるようにグリルの意匠が新しくなりヘッドランプと上端が一直線となる
安全性の面では、一歩先を“予測”するのが特徴だ。走りかたや路面状況などから、次の一手を決めていく。

従来はたとえばタイヤのグリップがやや少なくなったら次の瞬間にスリップをしないような駆動力配分やブレーキ圧調整などを行ってきた。

新しいシステムではシステムが“こうきたら次はこうなるだろうから、こうしておこう”と駆動システムに介入して、より安心感の高い走りをめざす。

さらに負荷の少ない高速などでは積極的に後輪のギアを切り離して前輪駆動化。それによって燃費を追求するのだ。日本ではリッターあたり13.9キロとメーカーでは燃費を発表している。
Q5に用意されるレザーで張られたリアシートは前後のスライドも可能
Q5に用意されるレザーで張られたリアシートは前後のスライドも可能
広い荷室に左右スライド可能なリアシート。それにキャンプをはじめ、さまざまなアクティビティのために荷室の使い勝手をよくするオプションの数かず。

Q5はSUVのもつ可能性をさらに深く追求したモデルなのだ。
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すべてが見事にシンクロした極上のクオリティ

SQ5はというと、じつはこちらがイチオシ。価格差もあるけれど、コンセプトがQ5とはあきらかに違っている。楽しさが前面に出ているのだ
赤いブレーキキャリパーなどSQ5は見かけもスポーティ
赤いブレーキキャリパーなどSQ5は見かけもスポーティ
Q5の252馬力に対して354馬力を発生する3リッターV6と、スポーティなドライブのためのクワトロシステムの組み合わせ。
 
SQ5のクワトロシステムはQ5と異なり、どちからというと後輪駆動を重視したもの。通常はフロント40に対してリア60という割合のトルク配分だ。
 
じっさいの走りはみごと。いやな揺れはいっさいなく、いわゆるフラットライド。ダンピングコントロール機能つきスポーツサスペンションというそうだ。
audi q5 車体側面に前後のホイールハウスを強調するようなキャラクターラインが入ったのが新型の特徴
車体側面に前後のホイールハウスを強調するようなキャラクターラインが入ったのが新型の特徴
なによりエンジニアは走りのクオリティを真剣に考え、ていねいに調整してくれた感がある。みごとなセッティングだ。
 
ステアリングは応答性がよくて、クルマとの一体感はばつぐんだ。
“なんだかいいね、このクルマ”という体験がないだろうか。すべての連繋がいいとそうなる。
audi q5 バーチャルコクピット
バーチャルコクピットはオプション
エンジンはミラーサイクルといって燃費効率も考えられているのだが、本来期待される走りのよさも持っている。
 
500Nmの最大トルクが1350rpmから発生する設定で出足もいいし、どの速度域でも加速性にすぐれる。回せば力がもりもり出る。
 
SQ5は操作系から動力系から足回りまで、すべてがみごとにシンクロしている。トバしてもよし、ジェントルに走ってもよし。
SQ5のインテリア
SQ5のインテリアは適度なスポーティ感が好ましい
サイズはほんの少し大きくなったが重量は70キロほど低減したという。軽量化と上手な重量配分も走りの質に寄与しているのだろう。
 
外観もインテリアも、おなじみのアウディのものだ。グリルとヘッドランプなどシャープな意匠だが、パッケージングはあくまで乗員優先と重要なところは崩していない。
SQ5はQ5のスポーティバージョンでクワトロシステムも別物
SQ5はQ5のスポーティバージョンでクワトロシステムも別物
クオリティ感はふたりの世界を守ってくれるだろう。安全装備も豊富で、このクルマに乗ったら大事にされているというメッセージが瞬時に伝わるはずだ。
●小川フミオ
 
ライフスタイルジャーナリスト。慶應義塾大学文学部出身。自動車誌やグルメ誌の編集長を経て、フリーランスとして活躍中。活動範囲はウェブと雑誌。手がけるのはクルマ、グルメ、デザイン、インタビューなど。いわゆる文化的なことが得意でメカには弱く電球交換がせいぜい。

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