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2017.05.19

アウディQ2。ついに登場した注目モデルに乗った!

いままでとはひと味違うキュートなルックス

kawaiiは日本発の世界共通語。かわいいスタイリングにドイツふうのエッジを効かせた、注目のニューモデルがアウディQ2だ。

2017年4月に発表されデリバリーは6月から。それを首を長くして待ちわびているファンの方には申し訳ないけれど、ちょっとお先に試乗してしまった。

日本に導入されるアウディQ2は大きくいって2モデル。999ccの3気筒搭載の1.0 TFSIと1394ccの4気筒搭載の1.4 TFSI。ともに7段Sトロニック変速機の前輪駆動だ。
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1.4リッターの限定車「1st Edition」では専用の形状のバンパーを備える
Q2の特徴としてはまずルックス。こういうクルマ、これまでになかった。人気があったスバルの先代XVもエッジの効いたラインが魅力的なハッチバックだったが、Q2はよりデザイン的にピュアだ。

いままでのアウディ車とはまた違う、面と線の構成も目を惹く。フロントグリルはQ2独自のものだし、車体側面には大胆にさっとカットしたような面も設けられていて、若々しい躍動感もひときわ強い。

リアクォーターパネルといって後席用ドアの後ろの部分に「ブレード」とアウディが呼ぶ車体色と違うメタリックなパネルを選ぶのも可能。これもQ2ならではだ。本国では、このパネルは交換可能で、アート性の高いものも用意したいとデザイナーが語っていた。それを大いに期待したいものだ。

女子ウケもよさそうだし、オジサンが乗ってもさまになる。アウディジャパンではベーシック車種に300万円を切る価格をつけて若者を狙っているようだけれど、それだけではもったいないような存在感だ。

アウディQ2に注目したい理由は、なによりもその雰囲気にある。SUVはステーションワゴンとヨンクのハイブリッドスタイルとして人気を呼んできたが、Q2はSUVの独自解釈。

いいデザインには力がある。そしてそれを選択したひとの武器となり、個性をきわだたせる。その点において、現代的なエッジのたった審美観の持ち主というアピールにもなるのだ。
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「ブレード」とアウディが呼ぶCピラーは、ボディ同色やアイスシルバーメタリック、マットチタングレーを選べる。
燃費の面でもQ2はよきパートナーである。先陣を切って日本市場に導入されるQ2 1.4 TFSI Cylinder On Demandの燃料消費量はメーカー発表値でリッター17.9キロ。良好な数値である。

好燃費の背景にはアウディの先進的エンジン技術がある。シリンダーオンデマンド(COD)と呼ばれる気筒休止システムだ。あるエンジン回転域でアクセルペダルから足を離すと、コンピューターが4気筒のうち2気筒を休止させる。

それだけでもハイテクだけれど、コンピューターは燃料が送りこまれている残りの2気筒のバルブ開閉タイミングや変速タイミングを緻密に管理。いやな振動などの原因をすべて取り除いている。キュートな見かけだけでなく、キカイとしてすぐれているのも嬉しい。
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走らせてみると意外な発見があった

2017年6月に発売されるアウディQ2。早くも試乗することが出来たのはQ2 1.4 TFSI Cylinder On Demandベースの限定車「ファーストエディション」だ。

特別装備として、専用スポーツシート、専用スポーツサスペンション、専用デザインのステアリングホイール、専用デザインのアルミホイール、専用デザインのバンパーなどがあげられる。さらに室内照明の色が変えられるアンビエントライティングなど快適装備も多い。
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アウディらしいしつらえのいい室内。TFT液晶を使う「バーチャルコクピット」はオプション
ぼくは2016年にスイス・チューリッヒでQ2のジャーナリスト向け国際試乗会に参加した経験がある。そのときは山岳路を走りまわって、ハンドリングのよさに感心したものだ。その印象は日本の箱根でも変わることがなかった。

Q2のいいところは、排気量を抑えて省エネをめざした1.4リッターエンジンながら、変速タイミングなど緻密な制御で最適なパワーを引き出すというバランスのよさといえる。

通常走行ではエンジンは2000rpmを少し超えるあたりの回転がキープされ、軽くアクセルペダルを踏み込んだときの、いわゆる中間加速性にもすぐれる。クルマによってはさらに低い回転域を使うのも今っぽいトレンドだけれど、アクセルペダルの踏み込み量を抑えるのも、おなじように燃費に貢献するのだ。

サスペンションの設定はやや硬め。ベースがA3なので、そこから車高を上げたためにしようがないのかもしれない。ただし高速で速度を上げていくと乗り心地はしっとりしてくる。このへんの味付けはさすが欧州車。日本車がなかなか追いつけない領域といえる。

ステアリングホイールは軽め。スポーツカー的ではないけれど、けっして退屈ではない。切りこんだときの車体が向きを変える反応速度とうまくシンクロしている。そのためドライバーは予想以上に楽しい。自分の思うようにクルマが動いてくれる感覚がしっかりある。

楽しみは自分だけのものではない。室内は広々していて開放感がある。これはいっしょに乗るひとにとって大事なことだ。

室内がタイトに作ってあるスポーツカーは親密になってからでないと、女子にとってはなかなかハードルが高い。Q2だと気楽で、裏心の存在も感じさせない。カジュアルなよさが乗るひとどうしの距離を縮めてくれるのは間違いない。

後席も空間的余裕たっぷり。仲間や家族と使うのに不足はまったくなし。全長4205ミリとコンパクトな車体は街で使うのに最適だけれど、さきに触れたように高速走行性能に秀でているうえに広々感があるから遠出のゴルフや旅行などお手のものだ。
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ホイールベースは2595ミリと長いため、室内もサイズを感じさせないゆったり感がある。
先進的安全装備や運転支援システムとしては、燃費と安全の両面に効くアダプティブクルーズコントロール、リアビューカメラ、駐車支援システム、衝突回避および被害軽減の「アウディプレセンスフロント」等が完備(一部モデルには一部設定なし)。

追って車線維持支援システム、渋滞時運転支援システム、後退時接近車両検知など豊富な先進的安全装備からなる「セーフティパッケージ」も用意されるという。

ラインナップはQ2 1.0 TFSI(299万円)にはじまり、Q2 1.0 TFSI sport(364万円)、Q2 1.4 TFSI Cylinder On Demand sport(405万円)。今回の限定車Q2 1st Editionは490万円。足まわりがおごられていたりで試す価値があるモデルだ。

デザインコンシャスなQ2のライバルたち

MINIクロスオーバー

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人気のクロスオーバーがフルモデルチェンジして2017年2月に登場。全長4315ミリ、全高1595ミリの4ドアボディに、2リッターディーゼルエンジン搭載。フルタイム4WDも設定。プラグインハイブリッドも。386万円〜

メルセデス・ベンツGLA

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スポーティなルックスが躍動的で都会でも映えるSUV。全長4430ミリ、全高1505ミリで扱いやすい。1.6リッター前輪駆動のGLA180にはじまり、A220 4MATIC、381kW(475ps)のメルセデスAMG GLA45まで。398万円〜

トヨタC-HR

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よく走り、よく売れているトヨタの世界戦略車。新設計のプラットフォームは高いレベルの運動性能を実現し、輸入車好きもいちど試してみる価値あり。全長4360ミリ、全高1550ミリ。ハイブリッドも設定。251万6400円〜
取材・文/小川フミオ

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