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2017.03.27

美しいクルマは好きですか? レクサスLCの美貌譚

レクサスが2017年3月に鳴り物入りで発表したレクサスLCが話題だ。2プラス2シーターのエレガントな2ドアで、このぜいたくぶり、わかるひとにはかなりウケている。その魅力の秘密を、自動車ジャーナリスト小川フミオ氏が分析する!

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デザインスタディから始まった美しさのカタチ

レクサスLCってカッコいい。そう思うひとはオトコにもオンナにも多いのでは。しかもそれは世界的な傾向のようだ。なにしろこのクルマには“誕生秘話”がある。当初は作る計画のないまま、自動車ショーにデザインスタディを発表したのがきっかけだ。
2012年に発表されたデザインスタディモデルLF-LC
デザインスタディっていうのは、スタディとついているけれど“お勉強”するのはマーケットの動向。
こんなクルマ作ったけれどどうです買いますか、ってなことをいって、それに対する消費者の反応を事前に調べるためのことが多い。

あるいは“こんなデザインも出来ますよ”とか“うちはこういうクルマを作るような価値観を持ってますよ”といったアピール。LCも同様だ、2012年にLF-LCの名でショーに出品したところ“かっこいい”“ほしい”との声が多かったそうな。
 大絶賛されたLF-LCの美しさをほぼそのままに量産化されたLCクーペ。
真のラグジュアリーカー開発に力を注ぐというレクサスの思いから実現したクルマという。たしかに欧米のラグジュアリーカー・ブランドはほぼ例外なく大きな(そして美しい)クーペを持っている。

LF-LCがあまりに評判がいいので、メーカーは生産化に踏み切ったのだそうだ。狙いがどんぴしゃだったということになるだろうか。
ボンネットも低くてタイヤも大きくて、そんなのカッコだけだよ、と甘く見ていたら、ほとんど変わらない姿で量産化されたのにはぼくもビックリした。

ここで触れたように多くのひとから、いわば絶賛を受けたレクサスLC。それだけにこのクルマの魅力を伝えるのに多くの言葉は必要ないかもしれない。

オンナのコだって一目見て“いいわね”と目がハートマークになる。そういうコは実際に多い。なぜならレクサスLCにはひとが無意識に“美しい”と感じる要素がうまく取り込まれているからだ。

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太古から追求されてきた、その美貌とは?

太古から追求されてきた、その美貌とは?

なにしろプロポーションが美しい。均整の美とは、紀元前2600年に始まる古代ギリシアの時代から、オトコたちが一所懸命に追求してきた。歴史や美術の教科書にもそんなことが書いてあったような。

クルマの美は、しかも、オトコだけのものではない。どこから生まれるかというと、車輪とその前後の車体と、そしてキャビンの配置というのが大きい。男女とわず直感的にわかる美だ。

最近ではジャガー・ランドローバーやボルボも“クルマには黄金比のようなものがある”とさかんに主張している。レクサスLCはその好個の見本のようだ。
 女性的なグラマラスさと、男性的なアグレッシブさが絶妙に交わった美しいフォルムが特徴。
全長4770ミリとクーペとしては余裕あるサイズのボディ。しかもボンネットが長い。大きなエンジンが載っていると意識させられる。

古典的なクルマの美は、英国車が確立したといわれている。フードは長く、タイヤは大きく、前輪からフロントバンパーまでのオーバーハングといわれる部分は短い。

いっぽうで後輪からトランク後端までの距離は長くとる。ロールスロイスやベントレーに見られるスタイルだ。もとをたどれば馬車や戦前のクルマのプロポーションなのだ。おそらく安定感があって、同時にタイヤが車体より先に走っていくような躍動感がある。

もちろんこれがすべてではない。まったく別の美もある。かつてアルファロメオが作っていたブレラ(2005年)というクーペがいい例だ。

ブレラは走る姿がとても魅力的だった。それについてイタリア人の自動車デザイナーにコメントを求めたことがある。彼の分析はやはり「プロポーション」というものだった。
プロポーションの美しさだけでなく、細部のフィニッシュの美しさもレクサスLCの美点。
「細部はひどい処理だけれど、美しいと思うのはプロポーションがいいからだ」と教えてくれた。英国車とは違うがやはりタイヤが大きく見える。
キャビンはコンパクトに見えるようにまとめられていて、後輪にのっかるような位置に落ち着いている。デザイナーは大づかみで、そのへんのセンスがわかっているということだ。

レクサスLCは、アルファロメオとまったく異なり、古典的なプロポーションだ。そしてアルファロメオとやはり異なり、ディテールへの気のくばりかたがかなり細やかである。

フロントグリルからはじまり前後のランプまわりやサイドウィンドウのモールまで、あらゆる個所の加飾が繊細に造型されている。

ボディとのマッチングがいいだけでなく、太さ、断面形状、そして輝きかたや感触にいたるまで、考え抜かれている。

オンナのコにレクサスLCがウケているのは、こういうところが宝飾のように細やかな気配りを見せているからだ。とぼくは断言してもいいような気がしている。

そんなクルマに“乗ってみませんか”と誘われて拒否するには、そうとうの克己心が必要になるハズだ。

vol.2へ続く
詳細はオフィシャルウェブで
http://lexus.jp/models/lc/
文/小川フミオ

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