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2015.11.11

クルマヒエラルキー大変革時代到来か!? Vol.2

CREDIT :

写真/森 浩輔 文/田中康友(本誌)

2015年10月号より
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アクの強さがそのまま独自性へと変わる

名前は違えど1000万円オーバーの同ブランドモデルがあるにもかかわらず、500万円前後でも全く見劣りしないモデルたちもある。その好例がレンジローバー・イヴォークだろう。レンジローバーブランドには言わずと知れたヴォーグがある。オートバイオグラフィーならば価格は1500万円だ。対してイヴォークのエントリーモデルは478万円。1000万円という圧倒的な差があるのにも関わらず、イヴォークに乗っている人に対して「この人はヴォーグが買えなかったから仕方なくイヴォークに乗っている」とは誰も思わない。イヴォーク独特の近未来なデザインや、日本の道路事情にマッチするサイズ感はまさに唯一無二。2ドアクーペならなおさらだ。

RANGE ROVER [レンジローバー]

欧州ではすでにベストセラーモデルとして数々の賞を受賞

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Range Rover Evoque [レンジローバー イヴォーク]

■中身も年々進化し続けているのが魅力:デビュー当初より懸念だった燃費は9速ATを採用することによってカバー。いま海外ではオープンモデルの発表が騒がれており、まだまだ話題性に事欠かない。478万円~/レンジローバー(ランドローバー コール)

■LEDを多用し、キレのある独特のデザインセンス:イヴォークをきっかけに、今日のレンジローバー&ランドローバーのデザインがある。つまりデザインアイコンとして確固たる地位にあるのだ。

■SUVにして唯一無二の2ドア設定がある:今まで言葉ではスタイリッシュSUVなんてあったものの、大胆に2ドアを設定したのはイヴォークが初。デザイン性に振った潔さが◎。

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BMW i [ビーエムダブリュー i]

独自のEV性能よりも高いデザインセンスで今最注目

一方でBMW i3もそう。世の中には1000万円を超えるEVカーがあるにも関わらず、独特の近未来かつ愛らしいデザインはまさに唯一無二の存在。実際に東京にお住まいのファッション感度の高いセレブの間では納車待ちが続いているらしく、都心の高級マンションの駐車場は急ピッチでEVステーションの設置が進められている。で、この2台に共通するのは、どちらもモーターショーで先に発表するコンセプトカーのデザインをそのまま残して量販されているということだ。その点で言えば、R8というスーパースポーツがあるにも関わらず、唯一無二の存在感をもっているアウディTTも同様のことが言えるかもしれない。1998年にドイツ・バウハウスのデザイン思想を忠実に描いたスタイリングは世界中で話題を呼び、今日のアウディ人気の先駆けとなったことは誰もが知るところだろう。

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BMW i3 [ビーエムダブリュー i3]

■発電機付きが圧倒的に人気の様子:デビューから1年半が経ちつつも、まだまだ発電機の付いたレンジエクステンダーモデルの人気は止まる気配はない。499万円~/BMWi(BMWカスタマー・インタラクション・センター)

■エンジン車ベースではない唯一の完全新設計モデル:今まではエンジン車をベースにEVを造る発想が当たり前だったが、i3はすべてをEVカー用に開発。ゆえに個性的なデザインが生まれたのだ。

■まだEVが普及していないという優越感がある:価格やインフラの問題で、まだまだEVの大衆化は先のよう。ゆえにEVのシティコミューターに乗っているってだけで優越感に浸れるのだ。

AUDI [アウディ]

スポーツカーの常識を変えた名車が3世代目に突入

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Audi TT [アウディ TT]

■先代よりも広げられた大型グリルが存在感十分:フルモデルチェンジしたアウディTT最大のトピックはボディサイズの縮小かもしれない。全長は同じで全幅は−10㎜。それゆえに機敏な走りが楽しめる。価格未定/アウディ(アウディ コミュニケーションセンター)

■スタイリッシュかつ円を活かしたデザイン性:エッジを効かせた鋭角なラインと独特の円形を組み合わせたデザインがTTならでは。キープコンセプトだからこその安心感も魅力だ。

FORD [フォード]

50周年を迎えたアメリカを代表するベストセラースポーツ

いまの時代、ユルいアメ車がもしや狙い目かもしれない

最後に、孤高の存在感を放つのがマスタングだ。アメリカンスポーツならではのワイド&ローなフォルムは、今も昔もアメ車のアジだ。欧州車にはないフワッとしたシートの座り心地や、路面をいなしながら緩く流せる足回りはまさに唯一無二。例え信号待ちでフェラーリやベントレーやアストンマーティンが並んでも、マスタングならば明らかにヒエラルキーの外。全く見劣りしないし、同じアメリカンスポーツのコルベットやダッヂ・バイパーが並んでも、こちらは4ドアならではのユルさがそこにはある。それは銀幕の中で活躍を続けてきたマスタングだからこそ成立することであり、実は500万円アンダーで買えるクルマでもっとも侮れないモデルと言えるかもしれない。

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Ford Mustang [フォード マスタング]

■50年目を迎えた6代目は乗り味が劇的に進化:マスタング史上初の独立懸架の足回りを採用し、キレのある走りが新鮮な新型マスタング。けれどアメ車ならではの柔らかさも残しているのがポイントだ。465万円/フォード(フォードお客様相談室)

■アメ車独特のデザインと存在感:アメリカンスポーツは昔から“自由”がアイデンティティであった。その名残が現行モデルにも受け継がれ、それが個性となっているのだ。

■大人4人がしっかり乗れる使い勝手の良さ:アメリカンスポーツはモンスター級の2シーターと、マスタングやカマロといったちょいユルな2カテゴリーしかないのでまさに唯一無二。

ヒエラルキーの外にあるクルマこそ高い費用対効果をもつ……

クルマが高いか安いかの価値観は人それぞれだが、大抵の人は人生で3本の指に入る高価な買い物がクルマであろう。だったら、唯一無二のクルマを選ぶこともひとつの解。きっと人生がより楽しくなると思うのだ。


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