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2024.06.21

憧れのポルシェのレストアを叶える、シンガービークルデザイン製911の魅力って?

ポルシェ911には生涯一度は乗っておきたい。そう思うオヤジさんは結構いらっしゃるでしょう。でもどうせ夢を持つなら、さらにでっかい夢はいかがです? 米の富裕層垂涎のシンガービークルデザインが手がける911。2024年5月、ついに日本上陸です。

CREDIT :

文/小川フミオ 写真/Singer Vehicle Design

オリジナルのエレガントさはしっかりキープ

ポルシェ シンガービークルデザイン レストア
▲ 「DLSターボ」(左)と「ターボスタディ」、964型がベースなのにだいぶ異なる雰囲気。
シンガービークルデザイン(以下シンガー)は、ロックミュージシャンでもあったロブ・ディキンスン氏が2008年に設立した、911のレストアを手がけるカンパニー。

それだけでは説明が足りませんね。シンガーがユニークなのは、964型(1989年〜93年の911)のみをドナーカーに使い、独自のやりかたでレストアをするところ。なにしろF1でおなじみウィリアムズ・アドバンストエンジニアリングの協力のもと、エンジンに手を入れ、ターボチャージャーに手を入れ(というか別もの)、サスペンションシステムに手を入れ、さらに炭素樹脂製の車体を被せてしまいます。
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それでもオリジナルの911が持つ独特の運動特性とか、ボディのエレガントさとかは感じられるのです。ディキンスン氏はシンガーのやりかたを「リイマジン」と表現します。こういう964だったら最高でしょ? という独自の提案のことです。
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▲ ランクホテルでの記者会見会場における「DLSターボ」。(写真は筆者)
東京でのプレゼンテーションに持ち込まれたのは2台。930ターボのイメージで仕立てられた「ターボスタディ」と、70年代に大活躍した911ベースのレーシングマシン、935のイメージを活かしつつサーキット走行を視野に入れて仕立てた「DLSターボ」(DLS=ダイナミクス&ライトウェイティング・スタディ)。
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▲ 76年デビューのグループ4マシン「934」と同年のグループ5用マシン「935」のイメージ。
「ターボスタディ」は、炭素繊維のオリジナルボディをもち、インタークーラー付きターボチャージャーを2基備えた3.8リッター空冷水平対向6気筒エンジン搭載です。450HPあるいは510HP(510HPはだいたい375kW)の出力、6段マニュアル変速機、カーボンセラミックブレーキ、専用仕上げの内装などを装備します。
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▲ 「DLSターボ」はこんな雰囲気で仕上げることも可能。
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「DLSターボ」は、3.8リッター水平対向6気筒エンジンに4バルブ化されたヘッドを載せ、電気式ウェイストゲートと水冷インタークーラーをそなえた2基のターボチャージャー装着。700HP(522kW)の最高出力を9000rpmを超える回転域で発生します。

超ハイスペックな足回りにも注目

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▲ 創業者兼エグゼクティブチェアマンのロブ・ディキンスン氏(右)とCEOのマゼン・ファワズ氏。(写真は筆者)
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それでだけはないんです。サスペンションシステム、カーボンのブレーキキャリパーとモノブロックのブレーキキャリパー、ミシュラン製パイロットスポーツカップ2あるいは同カップRタイヤと、超ハイスペックです。
ディキンスン氏のこだわりは、964型に代表される空冷エンジン時代の911のみドナーカーに使うこと。理由は「子どもの時、南仏のオートルート上で自分たちの家族を追い抜いていった911の姿にしびれて以来、ずっと空冷911が自分の憧れだから」と説明されました。

といっても、サーキット走行のみを目的に開発された車両ではない、とディキンスン氏は言います。「公道を走るのが主目的ならそれに応じた仕様にしますし、ストリートとサーキット、ケースに応じてボディパーツをつけ替えるサービスもやっています」。
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▲ 930ターボのイメージで仕上げられた「ターボスタディ」。
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内装は、なので、贅沢な仕上げです。東京の会場で見たDLSターボはホワイトレザーの内装で、ロールケージやBBSに特注したホイールまで、きらきらと輝きを放つポリッシュドクローム仕上げでした。このあたりは、クライアントの好みに応じて仕立ててくれるのですね。
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▲ カーボンファイバーのボディを持った「ターボスタディ」。(写真は筆者)
価格は、「ターボスタディ」が110万ドルで、「DLSターボ」が270万ドルだそうです。日本円にして、1億7000万円と4億2000万円超。シンガービークルデザインはメーカーでなく、あくまでレストレーションが専門なので、注文主はレストアのベースになるドナーカーをシンガーに渡すことになります。納期は3年だとか。
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▲ 写真の「DLSスタディ」の後ろにあるのはサーキット走行用のボディパーツ。
日本でのパートナーとなったのはコーンズモーターズ。ドナーカー探しからはじまって、車両のシッピング、日本のメインテナンスなど、すべて面倒みてくれるとのことです。興味あるオヤジさんは、シンガービークルデザインのホームページ(日本語あり)から連絡していただきたいそうです。     

■ お問い合わせ
シンガービークルデザイン
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