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2019.11.24

レクサスRXがめちゃめちゃ進化していた件

今年の8月にマイナーチェンジを発表した「レクサスRX」。その変化は同じ車とは思えないほどの進化っぷり。そのアップデイトっぷりをあらためて検証します。

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取材・文/小川フミオ

新型レクサスRXはなにが変わったのか?

フロントマスクはメッシュグリルに抑揚をつけ、中心部に向けて押し出しのある立体造形に
日本でトップクラスのSUVとして知られる「レクサスRX」。ゴルフなんか趣味のひとには、荷室もそれなりに大きいし、車体は余裕あるし、人気があるSUVだ。2019年8月にマイナーチェンジ。10月にようやく乗れた新しいRXは、前と同じクルマ? と思うほどの進歩ぶりを見せてくれた。

レクサスRXは、全長5メートルになんなんとするサイズのSUV。レクサスのラインナップはそのうえにレクサスLXがあるけれど、SUVという3文字の頭にくるS(スポーツ)という点では、RXはトップをいっているといってもいい。

現在のRXはそもそも2015年に発売された。米国や中国でも若い世代にとくにウケがいいというアグレッシブなスタイリング(たとえば米のフリーウェイで目立つこと!)に加え、最近ではいわゆるサッカーマム対策の3列シート仕様も出て、盤石のマーケティングである。
ボディと足回りが改良されて、よりシャキッとした走りを楽しませてくれるRX450h F Sport
サッカーマムとは子どもたちにサッカーをさせている、ちょっとエエトコの奧さん方。もちまわりで自分のチームの子どもたちを乗せて練習試合へと連れていく。なので多少シートは小さくても数があったほうが喜ばれる。米国で最近やたらと7人乗りが売れているのは、こんな背景もある。

いっぽうで、正直に書くと、従来のRXは乗り心地や操縦性の面でいまひとつなところがあった。”もっといいクルマになる余地があるのでは?”と思わせたのも事実だ。発売後4年といえば、そんなことをひっくるめてフルモデルチェンジ、が見えてくるタイミングだ。しかし5年はもたせたい。少々我慢してもらうか、というのが一般的な態度である。

ところがレクサスはそんなことおかまいなしに、今回とても大きな改良を加えてきた。これにはおどろいた。フルモデルチェンジを待たずに、RXのマイナーチェンジを担当したチームはボディ骨格にも手を入れた。しなりを生みコーナリングがよくなるといわれる接着材によるパネル接合を増やし、さらに必要な箇所にはスポット溶接の打点も多くした。
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ハッチゲートはリヤバンパーの下に足を出し入れすることで自動開閉
「ふつうマイナーチェンジでここまでやりませんよ」と、開発者がみずから告白してしまったぐらいだ。サスペンションシステムもダンパーの取り付け部や使用部品を見直し、ダンパーそのものも新開発し、乗り心地と操縦性をさらに向上させたのだった。

試乗の際、用意されていたのは「RX450h F Sport」と、3列シートの「RX450hL」。ともに3456ccのV型6気筒エンジンに電気モーターを組み合わせたハイブリッド仕様。私が乗ったのはどちらも、後輪をモーター駆動するAWDだった(そもそもRX450hLはAWDのみの設定)。

はたして、開発者の言葉から期待していたとおりの出来である。私は先に海外で、改良されたRXに乗っていて、いいクルマになっているのを知ってはいたものの、日本の高速やワインディングロードで試してみて、改めて、感心。

足まわりはしなやかで、かつ振動も騒音もほとんど伝わってこない。すべてにお金と手間をかけて、問題点を解決したという感じだ。どんな路面でも静粛でしなやかに、というのは遮音も振動も徹底的に対策する必要がある。これこそクルマにおける”高級”なのだ。

足まわりはしなやかで、かつ振動も騒音もほとんどない

RX450h F Sportのシートはホールド性もよい
コーナリング時の車体の安定性と、ステアリングホイールの動きに対する反応のよさも特筆ものだ。試乗中たまたまスポーティさで鳴らすレクサスLCと同じコースで遭遇したが、RXで追いかけることが出来るぐらいだ。

市街地で、アクセルペダルをあまり踏まない領域では、電気モーターの力だけで粛々と走るが、その気になれば、たっぷりとスポーツドライビングを楽しませてくれる。ジェントルマンぶりも求められる一流ラガーマンのようであると、日本がワールドカップで湧いている最中だったこともあり、そんなイメージを連想した。

スポーティな走りが好きなひとは、専用ダンパーを持つF Sportがいいだろう。足まわりにゴツゴツ感もなく、新しいRXが秘めるポテンシャルをおおいに味わえる。
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質感の高いインテリアは魅力だ
目線が高めの運転席に身を落ち着けると視界がよいうえに、各種操作類が適切な位置にあり、使い勝手にもすぐれる。クルマとドライバーとの一体感が強い。F Sportはステアリングホイール径がより太めで、これはこれで”いっちょやったるか”と走り出しから気分が高まってよい。

インテリアの上質感はいい意味で変わっていない。使う素材の質感が吟味されているからだろう。ホールド性のいいシートひとつとっても、機能と審美性がうまくマッチしているのだ。

インフォテイメントシステムが新しくなり、12.3インチのディスプレイは、タッチセンサーが採用されている。同時にSmartDeviceLinkをはじめ、Apple CarPlayやAndroid Autoが使えるようになった。音楽好きにも朗報だろう。好きな曲を思いきり聴ける場所は車内ぐらいしか残っていないから。
マルチメディアシステムにはタッチディスプレイが新採用されるとともに、用するとともに、SmartDeviceLink、Apple CarPlay*、Android Autoに対応
もうひとつの注目が、初搭載の「ブレードスキャン」。アダプティブハイビームシステムの一種だ。かんたんに機能を説明すると、ハイビーム使用時にも先行車や対向車にはライトが当たらないようにする機構である。ウィンカーレバー先端のスイッチで起動。じっさいに暗くなってからの走行で使用すると、おもしろいように、光源を探してそこだけマスク(ライトが当たらないように)する。

エンジンは最高出力193kW(262ps)を6000rpmで、最大トルク335Nmを4600rpmで発生する。ハイブリッド車の電気モーターはフロントが335Nmのトルクを、「E-Four」と名づけれたAWD車ではこれにリアの139Nmが上乗せされるのだ。ラインナップには、1998cc4気筒のインタークーラー付きターボチャージャーを組み合わせたガソリンエンジン搭載のRX300も用意される。こちらには前輪駆動とAWD。

ボディサイズは2種類。2列シートのモデルが全長4890ミリ、3列シート車はリアが延長されて5000ミリ。2790ミリのホイールベースは同一だ。110ミリもボディを伸ばすと、とりわけ側面から見た際のスタイリングが変わってくるものだが、RXのデザイナーは極力、2つのモデルに統一したイメージをもたせることに腐心したと聞く。実際にその努力のおかげで、外観上の区別はむずかしい。
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RX450hLには3列めのシートがそなわる
フロントマスクは手が入っている。最大の眼目はグリルが少し小ぶりになったことだ。標準モデルとVersion Lは、グリッツとも呼ばれる四角形が並んだデザインで、F Sportsはメッシュタイプである。

グリルをリデザインした際のテーマは、アグレッシブさをすこし抑えて、エレガンスを強調するのが意図のようだ。米国では30代や40代に従来の躍動感あふれるスタイルが好まれたようだが、今回はその上の世代にも配慮した、と聞いた。

今回のマイナーチェンジで、3列めのシートのポジションが2種類から選べるようになっていて、荷物を載せるときと、子どもを座らせるときで、変えられる。私はゴルフバッグ仕様かと思っていたが、米国では実際のニーズが子どものためなのだ。
ハイビーム始動時に起動することが出来るブレードスキャン・アダプティプハイビームシステムでは、対向車や先行車を眩惑することなく早く歩行者や標識を認識できるという(ただし歩行者を眩惑しないようにするのも課題)
いっぽう日本では、3世帯で移動するさいに便利ととらえられているようだ。ただし3列めにおじいさん、おばあさんを押し込めようとする。体格の小さい子どもたちは空間がより広い2列め。それじゃ、ツラいかもしれません、とレクサスの開発者のひとりが語っていた。同感。

価格は、2リッター4気筒ターボの「RX300」は前輪駆動が513万円から、AWDが540万円から。「RX450h」は前輪駆動が627万円からと、AWDが654万円からだ。「RX450hL」はAWDのみの設定で796万円となっている。
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● 小川フミオ / ライフスタイルジャーナリスト

慶應義塾大学文学部出身。自動車誌やグルメ誌の編集長を経て、フリーランスとして活躍中。活動範囲はウェブと雑誌。手がけるのはクルマ、グルメ、デザイン、インタビューなど。いわゆる文化的なことが得意でメカには弱く電球交換がせいぜい。

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