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2018.01.16

リシャール・ミルのオーナーにとって、最高のラウンジとは

誕生から20年を待たずして、世界でも類を見ないラグジュアリーウォッチブランドの代表となったリシャール・ミル。そんなリシャール・ミルが冠スポンサーにつく『鈴鹿 サウンド・オブ・エンジン』を通して、リシャール・ミルとはどんなブランドか、そのオーナーたちが求めるラグジュアリーとは何かを考える。

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文/LEON.JP

リシャール・ミルの書籍『プロフェッショナル・コンセプター 1億4000万円の腕時計を作るという必然』の中でこのような記述がある。
「リシャール・ミルは、よくF1マシンにたとえられる。私自身、F1を含むカーレースの世界が好きなので、そのことを気に入っているのだが、それは腕時計作りの姿勢に由来している。F1では、レースでより速く、より安全に戦う数台のマシンのために、莫大な資金を費やした研究と技術、才能が惜しげもなく投下される。そんなことができるのは、レースの場で培われる技術や才能が、のちに自動車そのものの進化に貢献するという考え方があるからだ。
自身が所有するマクラーレンM32とレーシングスーツに身を包んだリシャール・ミル。自邸のあるフランス国内ならおよそ何処へも自らハンドルを握りクルマで向かう、根っからのカーラヴァーだ。
自身が所有するマクラーレンM32とレーシングスーツに身を包んだリシャール・ミル。自邸のあるフランス国内ならおよそ何処へも自らハンドルを握りクルマで向かう、根っからのカーラヴァーだ。
リシャール・ミルも同じようなものだ。私は、高価な腕時計を作ろうと思ったことはない。私が求めるのは、より正確で、堅牢で、軽く、使いやすい腕時計だ。これこそリシャール・ミルというブランドの原理原則。ブランドの核となるコンセプトだ。(19P~22Pリシャール氏のインタビュー原稿より抜粋)」

いまや成功者の証とも言われるようになったリシャール・ミルだが、そのブランディングにモータースポーツ、とりわけクルマの存在は切っても切れないものとなっている。
ドライコンディションのなか、F1隆盛の90年代のフォーミュラーが出走を待ってエグゾーストを奏でる。まるで日本ではないような贅沢な瞬間
ドライコンディションのなか、F1隆盛の80年代のフォーミュラが出走を待ってエグゾーストを奏でる。まるで日本ではないような贅沢な瞬間
まさに1980年、F1の転換期そのものを再現したかのようなJPSとマクラーレンのランデブー走行。
まさに1980年、F1の転換期そのものを再現したかのようなJPSとマクラーレンのランデブー走行。
ちなみにM30はご存知の通りのちに続くMPシリーズへの最後期モデル。リシャール ミルが所有するM32はMシリーズの最終モデルだ。
ちなみにM30はご存知の通りのちに続くMPシリーズへの最後期モデル。リシャール・ミルが所有するM32はMシリーズの最終モデルだ。
マクラーレン好きの氏にとって、「世界でも鈴鹿は特別なサーキットのひとつ。そこを走れるなんて、最高だよ!」とのこと。
マクラーレン好きのリシャール氏にとって、「世界でも鈴鹿は特別なサーキットのひとつ。そこを走れるなんて、最高だよ!」とのこと。
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リシャール・ミルが見たサウンド・オブ・エンジン

昨年の10月18・19日、リシャール・ミルが冠スポンサーとなって第2回目となる『鈴鹿 サウンド・オブ・エンジン』が開催された。
そもそもこのイベントは鈴鹿サーキットの50周年事業として2015年にスタートしたもの。クルマとオートバイ、さらにはモータースポーツがもつ歴史そのものにスポットを当て、公道走行可能なナンバー付きの車両からフォーミュラマシンまでが一堂に会するイベントとして国内有数の規模を誇り、モーターフリークの間ではよく知られていた。
懐かしい“葉巻型”フォーミュラーの勇姿が見られるのもこのイベントの醍醐味のひとつ。
懐かしい“葉巻型”フォーミュラーの勇姿が見られるのもこのイベントの醍醐味のひとつ。
WECなどを走り抜いたグループCカー
WECなどを走り抜いたグループCカー
特徴的なのは、参加車両がおよそすべてサーキットを走行すること。ちなみに、カーイベントは走ることをメインとするものと、展示そのものを目的としたものとに大別されるが、参加するほぼすべての車両のエンジン音(まさにサウンド・オブ・エンジン!)が聞けて、走行シーンを見ることができるイベントは決して多くはない。

すでにヨーロッパを中心に『ル・マン・クラシック』『ラリー・デ・プランセス』『シャンティイ アート&エレガンス』などを主催もしくは冠スポンサーとして開催しているリシャール・ミルにとって、『鈴鹿 サウンド・オブ・エンジン』はそれらに連なる日本版のイベントとして、非常に重要な位置付けなのだと聞いた。実際、世界有数のヴィンテージカーコレクターでありながら、そのなかにはヴィンテージのバスやミニカー(普通車をひと回り小さくしたようなファニーカー)に、フォーミュラカーまでを含み、本人がドライビングラヴァーであるリシャール氏にとって、世界有数の名コースを仲間とともにドライブし、新旧織り交ぜてのクルマの一大祭典を、ここ日本で作り上げることは一つの夢でもあったろう。
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ヒストリックカーから最新のスーパーマシンまで

今回のイベントもまさに最新のスーパーマシンから“近代のクルマとオートバイの歴史そのもの”といったものだった。
そもそも、その発端からして国内外のヒストリックカーやフォーミュラ、レーシングマシンが多く集うイベントであるわけだが、リシャール・ミルがメインスポンサーに名乗りを上げた2016年から、つまりリシャール・ミルのオーナーたちが参加するようになってからは目を見張るような最新スーパーマシンが華を添えることになった。
マクラーレン、ランボルギーニ、フェラーリ、ランボルギーニ、アストンマーティン…そのメーカー名を口にするだけで、どれだけ贅沢か
マクラーレン、ランボルギーニ、フェラーリ、ポルシェ、アストンマーティン…そのメーカー名を口にするだけで、どれだけ贅沢か
パレードランと言いながらも、メインストレートではついついアクセルを踏みたくなる。少々やんちゃなゲストが多いのも、同イベントならでは?
パレードランと言いながらも、メインストレートではついついアクセルを踏みたくなる。少々やんちゃなゲストが多いのも、同イベントならでは?
これだけの最新スーパーマシンがグリッドに並ぶイベントもそう多くないはずだ
これだけの最新スーパーマシンがグリッドに並ぶイベントもそう多くないはずだ
マクラーレン、ランボルギーニ、フェラーリ、ポルシェ、そのほかアストンマーティン、ロールスロイス、メルセデス、BMW、アウディ、ランチア、マセラティ、シボレー、フォード、レクサス、ホンダ、スバルに加え、コブラ、アルピナ、RUFまで、メーカー&ファクトリー名を挙げるだけでも錚々たるもの。特にリシャール・ミルとパートナーシップにあるマクラーレンで参加されたゲストが多かったこと、そしてパドックエリアに作られた専用駐車場にずらりと並んだマクラーレン(しかもP1が2台も!)はまさに圧巻の光景だった。

視点を観客からリシャール・ミルのゲスト(リシャール・ミルのオーナーで専用ラウンジに入ることを許された人たち)側に移すと、さらにこのイベントが特別なものに見えてくる。
まず、ゲストはカップルでの参加、家族での参加が思いのほか多い。おそらく前回よりも今回の方がさらに多かったんじゃないだろうか。これはリシャール・ミルのホスピタリティへの気遣いによることは間違いない。ここにその様子をお見せすることができないのが残念だが、男性陣がクルマと時計の話に興じている間、女性や家族が手持ち無沙汰にならないよう、クオリティの高いシャンパンやワイン、食事とデザートが常にフリーで用意され、別室にはマッサージルームやリラクゼーションエリアも。そのサマはまさに高級ラウンジそのもの、モータースポーツとそのカルチャーにありがちなオイル臭さやある種のオタク臭さは一切ない。
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仲間意識に近い雰囲気が漂うラウンジ

さらにリシャール氏本人が常にラウンジにいて、ほぼすべてのゲストたちと気軽にコミュニケーションをとっているのも象徴的だ。そこにはブランド側、ゲスト側という立場ではない、ウォッチ&カーラヴァーという仲間意識にも近い雰囲気が漂う。

このイベントにリシャール・ミルのゲストとして参加している大半の方々は実業においての成功者であり、およそ一般の人たちが欲するものを手に入れられる財を手に入れた人たちだろう。けれども、そんな人たちが欲しているのは未知の体験であり、上質なホスピタリティであり、自分たちの趣向を理解し合える仲間とその空間だということがよくわかる。
シャンパン、ワイン、美味しい料理に豊富なデザートとフルーツに舌鼓を打ちながらヒストリックカーを眺める
シャンパン、ワイン、美味しい料理に豊富なデザートとフルーツに舌鼓を打ちながらヒストリックカーを眺める
自身の走行時を除けばほぼ終日オーナーズラウンジにいて、リシャール・ミルのオーナーや友人・知人らと過ごすリシャール氏。それこそが最上のホスピタリーだ
自身の走行時を除けばほぼ終日オーナーズラウンジにいて、リシャール・ミルのオーナーや友人・知人らと過ごすリシャール氏。それこそが最上のホスピタリーだ
F1開催時のラウンジさながらに演出されたリシャール・ミル専用のラウンジ
F1開催時のラウンジさながらに演出されたリシャール・ミル オーナー専用のラウンジ
美女の出迎え、クリーンなデザイン、全てに“クオリティ”を感じさせる演出がなされる
美女の出迎え、クリーンなデザイン、全てに“ハイクオリティ”を感じさせる演出がなされている
専用ラウンジではチャリティオークションも開催。売り上げはリシャールミルジャパンが続ける東日本大震災と熊本地震への復興へと寄付される。こちらは出品モデルRM030パリ・サンジェルマン限定。1,899万9,999円で落札された
専用ラウンジではチャリティオークションも開催。売り上げはリシャールミルジャパンが続ける東日本大震災と熊本地震への復興支援として寄付される。こちらは出品モデルRM 030 パリ・サンジェルマン限定。1,899万9,999円で落札された
リシャール・ミルは確かに究極のラグジュアリーを象徴するブランドだ。けれどもその価値を支えているのが実は目に見えない“気遣いと配慮”のようなもので出来上がっていることは、あまり報じられない事実なんじゃないだろうか。
2日間のイベントの最終日、ゲストの皆さんが「また来年!」と声を掛け合っていた。
詳細なスケジュールはまだ発表されていないが、リシャール・ミルは今年も引き続きこの『鈴鹿 サウンド・オブ・エンジン』の冠スポンサーであり続けるようだ。

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