2021.07.03

大人のゴールド時計は色褪せない!?

腕元に華やぎを添えるゴールドウォッチは、大人のマストアイテム。しかしながら、これまでは経年の退色や金サビという問題がありました。でも、近年登場した進化系ゴールド素材を選べば、美しい輝きが長〜く続くのです。

CREDIT :

写真/鈴木泰之(Studio Log) スタイリング/四方章敬 文/鈴木裕之

美しさがず〜っと続くゴールド時計に注目です

▲ 時計253万円/オメガ(オメガお客様センター)、ジャケット6万9300円、Tシャツ1万1000円/ともにポール・スチュアート(ポール・スチュアート 青山本店)、パンツ3万800円/ナンバーエム(オールウェイズ)、靴8万3600円/ボードイン アンド ランジ(コロネット)
はるか紀元前3000年の昔から、人類が慣れ親しんできた貴金属の代表格がゴールド。現在でもゴールドウォッチがもつ華やぎ感は、特別な時間を演出するマストアイテムです。

しかし、柔らかすぎる純金はケース素材としては不向きで、割金(特定の金属に混ぜるほかの金属のこと)を混ぜた18Kの合金として用いられることが通例。銀と銅が割金の代表格で、ISO(国際標準化機構)では銀のパーセンテージで18Kゴールドの色味を定義しています。3N=イエローゴールド、4N=ピンクゴールド、5N=レッドゴールドとなりますが、こうした赤系ゴールドは酸化しやすい銅を多く含むため、長く使ううちに赤みが抜けていってしまいます。

また、金サビと呼ばれる表面のシミは、どんな18Kゴールドでも起こります。ゆえに、いつまでも輝きを失わない18Kゴールドを求め、現在ではさまざまなブランドが独自レシピを展開しているのです。
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18Kゴールドにサステナビリティを与え、さらに発色を鮮やかにする試みは2005年から始まりました。先鞭をつけたのは「ロレックス」で、18Kエバーローズゴールドというネーミングとあいまって大きな話題となりました。

◆ オメガ

赤系と白系に独自レシピを展開

以降、さまざまなブランドによる独自レシピの開発競争が始まりますが、赤系と白系の双方に独自レシピを展開しているのが「オメガ」です。

2012年に登場した18Kセドナ™ゴールドは、割金に銅とパラジウムを用いることで、銅の酸化を抑制し、変色を抑えています。
▲ 「スピードマスター ムーンウォッチ マスター クロノメーター」 手巻き、18Kカノープスゴールドケース(42mm)×ブレスレット。534万6000円/オメガ(オメガお客様センター)
2015年発表の18Kカノープスゴールドは、ゴールド75%に対してパラジウムが21%、さらにプラチナとロジウムと合わせて4%という独自配合のホワイトゴールドで、表面にロジウムプレートをかけることなく白く輝きます。
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◆ ウブロ

プラチナ含有の色が変わらないゴールド

▲ 「ビッグ・バン インテグラル キングゴールド」自動巻き、18Kキングゴールドケース(42mm)×ブレスレット。10気圧防水。611万6000円/ウブロ
サファイアクリスタルやセラミックスなどの新素材を意欲的に開発してきた「ウブロ」は、2010年に色味の経年変化を抑えた赤系ゴールドを発表しました。18Kキングゴールドと呼ばれる独自素材は、ゴールドに銅とプラチナを配分したことによる、赤みの美しい発色が大きな魅力となっています。

赤系ゴールドにプラチナを使う手法は、先駆けとなった「ロレックス」や「ウブロ」のほか、「パネライ」のゴールドテック™などがありますが、どれも特殊な冶金技術を必要とするためそれぞれ異なる特許となっています。

セラミックを混ぜることで傷のつかないボディに

また2011年、「ウブロ」はスイス連邦工科大学ローザンヌ校と共同で、夢の素材を生み出しました。

ゴールドとセラミックスを配合した18Kマジックゴールドは、圧倒的な表面の硬さによって、傷が付かない18Kゴールドを実現させたのです。セラミックを焼成して多孔質のケースを作り、そこに高温高圧でゴールドを鋳込んでゆく製法は、ハイテク系ゴールド素材の筆頭と呼べるでしょう。
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◆ A. ランゲ&ゾーネ

特殊な熱処理で硬さと淡い色味を実現

▲ 「ラトラパント・ハニーゴールド“F.A.ランゲへのオマージュ”」手巻き、18Kハニーゴールド®ケース(41.2mm) 、レザーストラップ。世界限定100本。1622万5000円/A. ランゲ&ゾーネ
▲ 「1815ラトラパント・ハニーゴールド“F.A.ランゲへのオマージュ”」手巻き、18Kハニーゴールド®ケース(41.2mm) 、レザーストラップ。世界限定100本。1622万5000円/A. ランゲ&ゾーネ
新素材系のゴールド素材は、割金のレシピを変えることによって、独自の色味と特性を与えています。開発が最も早かったため赤系ゴールドの種類が最も多いのですが、もっと淡いイエロー系も選べます。

「A. ランゲ&ゾーネ」が2010年に発表した18Kハニーゴールドは、3N(イエローゴールド)よりもやや淡いシャンパンゴールド調の色味が特徴。同社ではこれをハニーカラーと呼んでいます。割金の配合比率は非公開となっていますが、特殊な熱処理を加えることによって表面硬度が上がるため、通常の18Kゴールドよりも傷が付きにくいという特徴ももっています。

こうした18Kゴールドの熱処理技術はジュエリー業界から派生したもので、近年では同グループの「IWC」も取り組んでいます。18Kアーマーゴールドと呼ばれるその素材は、割金自体は18KPGと同様ですが、熱処理を加えることによって表面硬度を5倍以上に高めています。今後は色が変わらないゴールドに加えて、傷が付きにくいゴールドも多く登場してくることでしょう。
※掲載商品はすべて税込み価格です

■ お問い合わせ

A. ランゲ&ゾーネ 0120-23-1845
ウブロ 03-5635-7055
オメガお客様センター 03-5952-4400
オールウェイズ 03-5952-5958
コロネット 03-5216-6521
ポール・スチュアート 青山本店 03-6384-5763

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