ここ数年の時計界には、かつての「大型ケース」や「超複雑機構」といったビッグトレンドがなく各ブランドが個々に自身の個性を追求し、地に足のついた素晴らしいモデルが続々と誕生しているためまさに今、時計は買い時と言えます。そして今年は、多数のブランドが定番モデルをリニューアルするなどいっそう個性を深化。そんな魅力的な新作を、一気にご紹介いたします。
Cartier [カルティエ]
メンズコレクションに新モデル追加!
昨年に続き今年も新コレクションの「ドライブ ドゥ カルティエ」を発表。メンズ専用コレクションで幅広いラインナップが用意された。
2タイムゾーン表示を備えた実用的モデル
ドライブ ドゥ カルティエ 2タイムゾーン レトログラード デイ・ナイト ウォッチ/259万円(予価)
「人生をドライブする」という意味が込められた男のための新コレクション。このスモールコンプリケーションはレトログラード式第2時間帯、デイ/ナイト、ラージデイト、スモールセコンドを搭載。自動巻き、18KPGケース(41×40㎜)、アリゲーター ストラップ。9月発売予定/カルティエ(カルティエ カスタマーサービスセンター)/Vincent Wulveryck © Cartier
シンプル機構のベーシックモデル
ドライブ ドゥ カルティエ/71万円
シンプルな3針機構のベーシックモデル。新デザインのクッションケースは独特の気品と美しさ。立体的なつくりがマッシブな印象だが、実は薄型のため手首へのフィット感が抜群でドレッシーに付けこなせる。自動巻き、SSケース(41×40㎜)、アリゲーター ストラップ。発売中/カルティエ(カルティエ カスタマーサービスセンター)/Vincent Wulveryck © Cartier
自動巻きの究極のスケルトン仕様
クレ ドゥ カルティエ オートマティック スケルトン/640万円
昨年発表した「クレ ドゥ カルティエ」のスケルトンモデル。ローマ数字型のスケルトン加工はカルティエの真骨頂。ローターを大胆に肉抜きすることで、自動巻きをスケルトンにした技術が白眉だ。自動巻き、パラジウムケース(41㎜)、アリゲーター ストラップ。発売中/カルティエ(カルティエ カスタマーサービスセンター)
Vacheron Constantin [ヴァシュロン・コンスタンタン]
ラグジュアリースポーツの名作を全面リニューアル
ラグジュアリースポーツの名作「オーヴァーシーズ」を全面刷新。全モデルに簡単に交換可能なインターチェンジ式ブレスレットを採用するなど魅力を拡大した。
よりシンプルでエレガントになった
オーヴァーシーズ/230万円(予価)
簡潔な中3針のべーシックモデル。アラビア数字からバーインデックスに変更されシンプルでエレガントな印象になった。美麗なブルーダイヤルも大きな魅力で、シルバーダイヤルもラインナップする。自動巻き、SSケース(41㎜)×ブレスレット(アリゲーターとラバーストラップが付属)。今夏発売予定/ヴァシュロン・コンスタンタン
新開発の自社製ムーブメントを搭載
オーヴァーシーズ・クロノグラフ/562万5000円(予価)
新開発の自社製クロノグラフムーブメントを搭載。ラージデイトからシングルの日付に。なお新型「オーヴァーシーズ」は全モデルに交換用のアリゲーターとラバーのストラップが付属する。自動巻き、18KPGケース(42.5㎜)、ラバーストラップ(アリゲーターストラップが付属)。今夏発売予定/ヴァシュロン・コンスタンタン
ケース厚8.1㎜の超薄型永久カレンダー
オーヴァーシーズ・エクストラフラット・パーペチュアルカレンダー/1047万5000円(予価)
永久カレンダーを超薄型にしたモデル。1960年代に開発された名作ムーブメントに自社開発の薄型モジュールを搭載。SSではなくWGケースというのも洒脱だ。自動巻き、18KWGケース(41.5㎜)、アリゲーターストラップ(ブレスレットとラバーストラップが付属)。ブティック限定。今夏発売予定/ヴァシュロン・コンスタンタン
文/福田 豊
2016年8月号より抜粋