やっと出てきた！ 本当に実用的なワールドタイムウォッチ

腕時計のプロたちが魅了された一本をリコメンドする本企画。今回、人気腕時計YouTuberのRYさんが選んだのは、ノモスのクラブ・スポーツ ネオマティック ワールドタイマーです。

ドイツ・グラスヒュッテに拠点を置くノモスは、バウハウス由来のミニマルなデザインと高い品質で知られる独立系時計ブランド。数々のデザイン賞も受賞しており、世界中の愛好家から支持を集めています。

そんなノモスのスポーティなラインナップ「クラブ・スポーツ」に、ついにワールドタイマー機構を備えた新作が登場しました。

まず特筆すべきは、そのサイズ感。ケース径は40mm、厚さはわずか9.9mm。ワールドタイム機構を搭載しながらこのスリムさを実現するのは、まさにノモスの真骨頂です。腕に載せた瞬間、「これが本当にワールドタイマーか？」と思うほど自然にフィットします。

しかも防水性は10気圧防水を確保。街でも旅先でもしっかり頼れるスペックで、この軽快さは旅用に留まらず、ビジネスシーンやデイリーにも使いたくなる万能時計です。

そして、もうひとつの魅力が2時位置のプッシュボタン。このボタンを押すことで文字盤外周の都市リングを回して時間表示を切り替える仕組みですが、これがまた、押し心地が絶妙に気持ちいい。「コチッ」と小気味よく反応する感触がクセになって、つい無駄に押したくなるほど（笑）。こういう細部にまで気を配るあたり、ノモスの真面目さと遊び心の両立を感じます。

限定モデルを含めるとさまざまなカラーバリエーションがありますが、筆者の一押しはやはりレギュラーモデルのシルバー。

ロジウムメッキのシルバーダイアルは、サンバースト仕上げの放射が繊細で美しく、モノづくり大国のドイツらしい、真面目で実直な雰囲気を漂わせています。スーツにもカチッと馴染み、カジュアルにも合わせやすい──そんな万能な一本です。

一方で、青と赤の24時間リングが差し色となり、真面目な中にもほんの少しの遊び心が顔を覗かせているのが、なんともノモスらしい。そして、腕元に“世界”を乗せているというこの感覚──それこそが最大のロマン。

また、搭載する自社製キャリバーDUW 3202は厚さわずか4.8mmの薄型自動巻きで、輪列内部に複雑機構を組み込む革新的な設計。裏から覗く仕上げも見事で、理路整然としたドイツ的な美しさに思わず見惚れます。

（まだまだ語りポイントはありますが）これだけの内容で、税込77万2200円という価格はむしろ良心的で、非常によくまとまったパッケージング。すべてのバランスがよくて、真の意味で実用的なワールドタイムウォッチが出てきたと思い、一本取られました！

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