いまモテるのは「サラリな金時計」。ちょい小振りな3針が狙い目です

時代は変わり、いまやちょい抑制の利いた色気表現のほうが、女性ウケがよろしいような……。艶金ゼンマイは素材自体に色気がありますから、そんなサジ加減がきっと重要でしょう。そこでまずご紹介したいのが、昨今の時計トレンドとも合致するアンダー38mmのちょい小振りサイズの艶金ゼンマイなのです。

名門ブランド勢もご覧のとおり、こうした控えめサイズのモデルを続々リリースしています。いずれも小径に加えて、シンプルな3針スタイルゆえに、腕元での主張が弱くなることを心配されるかもしれませんが、盤面がギュッと凝縮された結果、美しさも濃密に。不思議とゴールドの輝きも品を増している気さえします。

もちろん、こんな佇まいですからフォーマルな場に出席する際も重宝しますが、むしろ、こういう小振りで華やぐ艶金ゼンマイを日常的にサラリと付けこなしてこそ、オヤジさんの洒脱さが際立つと思うわけですよ。

ブラウンのシャツの袖口をたくし上げたところに、小振りな艶金ゼンマイがチラリッ。この計算された無造作感が有効なのです。ブラウンとゴールドはそもそも相性が良いのですが、そこにグロッシーな黒文字盤と黒革ベルトがモダンな艶気を与えている点にも注目を。

古代ローマのコインから着想を得た、ベゼルにダブルロゴを刻むデザインで1977年に鮮烈にデビューしたアイコンモデル。そのオリジナルデザインを崩さぬまま、自社製ムーブメントを搭載しました。黒のオパラインダイヤルとYGの格調高いマッチングにも惚れ惚れ。まさにイタリアンエレガンスを象徴する一本です。

ロイヤル オークと並ぶブランドの二大定番に君臨するコレクションの38mmモデル。正面からは丸型ながら、傾けると八角形のミドルケースが覗く構造や、ダブルカーブを描く風防の効果で、このサイズでも存在感満点です。PGと“ナイトブルー、クラウド50”カラー文字盤のコントラストもエレガント。

創業以来一度も時計製造の歴史が途切れていない超名門メゾンが、大切に作り続けるドレスウォッチの新作。一見シンプルな3針ですが、270周年を記念し、文字盤にはシグニチャーであるマルタ十字から着想を得た幾何学模様の装飾がなされ、シースルーバック鑑賞ができるムーブメントにも記念エンブレムを刻印。

ブランドの歴史的な懐中時計の要素を取り入れながら、誰もが好感を抱く控えめな美しさのデザインに仕上げた1815コレクション。こちらは75番目となる自社製ムーブメントを搭載した新作です。テンプの調整はフリースプラング式となり、シリーズ随一の小径かつ薄型（厚さ6.4mm）ながら、パワーリザーブは72時間まで向上。