2015.11.20
"違いのわかるオトコ"になるために〜Vol.1〜
時計のケース素材は、色や特性によって使い分けられることはご存知かと。その際に見極めが難しいのが、ステンレススチール(SS)ホワイトゴールド(18KWG)、そしてプラチナ(Pt)の3素材。どの素材もカラーはほぼ一緒ゆえ差がわかりにくいのです。しかし時計のタイプや使い方によって、実は適した素材がある。そこを理解して時計を選んでこそ、時計上級者ですよ。
時計の歴史とともに素材も進化しました
「プラチナ」が宝飾品の世界に登場したのは19世紀末。正装用ジュエリーとして使用されたのが始まりでした。その後、時計ケースにも使用されますが、ゴールドよりも硬くて加工が難しいうえに、稀少性も高いため、プラチナケースはどうしても高価になってしまいます。
そこで代替案として登場したのが、ゴールドにパラジウムを加えた「ホワイトゴールド」でした。懐中時計の時代であれば、時計はポケットの中に収まっているので、プラチナやホワイトゴールドのケースでも問題はないのですが、20世紀前半から始まる腕時計の時代となると、常に時計が露出しているので、傷や衝撃の危険に晒されることになります。
そこで採用されたのが、錆びにくくてタフ、加工性に優れており、コストも低い「ステンレススチール」。3素材の外見は似ていますが、ラグジュアリーな「プラチナ」、高級感と美フォルムの「ホワイトゴールド」、タフでスポーティな「ステンレススチール」という特性を知っておくと、時計選びがもっと楽しくなりますよ。
Audemars Piguet[オーデマ ピゲ]
ロイヤル オーク・クロノグラフ/240万円
Patek Philippe[パテック フィリップ]
Ref.5712/489万円
Franck Muller[フランク ミュラー]
トノウ カーベックス マスターバンカー/425万円
SS素材なら、ブレスレット仕様もOK
SS素材なら、ブレスレット仕様もOK
Patek Philippe [パテック フィリップ]
2Ref.5712/1A/374万円
ストラップ仕様はラグジュアリーな雰囲気ですが、雨や汗のケアも必要。その点ブレスレットはもっと気楽に使えます。自動巻き、SSケース(40㎜、10—4時方向)×ブレスレット/パテック フィリップ(パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター)
スタイリング/吉野 誠 ヘアメイク/古川 純 文/篠田哲生