2025.05.03
「オーデマ ピゲ」の新型パーペチュアルカレンダーは操作まで楽しい! 150周年に相応しい名作時計
腕時計のプロたちが魅了された1本をリコメンドする本企画。今回はライター/編集者の福田 豊さんが「オーデマ ピゲ」の新型『ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダー』を選びました! パーペチュアルカレンダーの複雑な調整を解消した名作です。
- CREDIT :
文/福田 豊 編集/岸澤美希(Web LEON)
選者:ライター/編集者 福田 豊
創業150年に相応しい! 新開発パーペチュアルカレンダー


最大の特徴は、開発に5年かかったという“オールインワン”リュウズ機構。リュウズの4つのポジションにより、ゼンマイの巻き上げと時刻合わせのほか、日付、月と閏年、曜日と週、ムーンフェイズ、のすべての調整が可能。つまり、リュウズの操作でカレンダーのすべての表示を調整できてしまうのです。
ところがQPには、大きな弱点があります。それは、時計を止めてしまうと面倒なこと。日付、月、ムーンフェイズなど、それぞれの調整用のコネクター(ケースサイドの小さなプッシュボタン)があり、それを押してカレンダー合わせをするのですが、これがまず面倒くさい。しかもその機構が繊細で、そのためカレンダー合わせでムーブメントを壊してしまうことが、しばしば起きる。要するに、QPは調整が難しいのです。
しかし、オーデマ ピゲの新たなパーペチュアルカレンダーは、カレンダーの調整をリュウズでできる。だから調整がごく簡単。リュウズ操作のためムーブメントを壊す心配が大幅に軽減したのも長所です。
2024年に発表された、400年に一度の閏年も自動で表示可能のポルトギーゼ・エターナル・カレンダーも、基本的にはまったく同じ。リュウズですべてのカレンダーを調整可能です。
ただ、新型ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダーは、ある意味、さらにその上を行きます。同じリュウズ操作ですが、ダ・ヴィンチのように日付をずっと進める必要はなく、月や曜日やムーンフェイズなどすべてが個別に調整可能。そのため、たとえ長期間時計を止めてしまっても、簡単にカレンダーを合わせることができるのです。
「時計の表示の調整が楽しいなんて、これが初めて!」(福田)

クロノグラフのスタート・ストップならともかく、時計の表示の調整が「楽しい」なんていうのは、これが初めて。そういう意味でも感動的。まさしく「一本取られました!」という素晴らしい時計だと思います。


● 福田 豊(ふくだ・ゆたか)
ライター、編集者。『LEON』『ENGINE』『GQ』『クロノス日本版』などの雑誌やwebで、ファッション、時計、クルマ、旅など、男のライフスタイル全般について執筆。webマガジン『FORZA STYLE』で時計を担当。動画連載「ロック福田の腕時計魂!」に出演中。
Instagram/@fukuda1959
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オーデマ ピゲ ジャパン 03-6830-0000