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2024.02.24

圧倒的ラグジュアリーウォッチが来日! 時計界の巨人ビバーの名を冠したブランドが始動

数々の時計ブランドを大躍進させたジャン-クロード・ビバーさんが、ついに自らの名を冠した時計ブランドを始動。そのビバーのファーストコレクションの詳細、そして今後の展望を、インタビューで聞きだしました。

CREDIT :

写真/小澤達也 文/吉田 巌(十万馬力)

“時計の魔術師”の名を冠した腕時計が堂々の日本上陸!

ジャン-クロード・ビバーさんと言えば、ブランパンを再興させ、ウブロを一躍大人気ブランドに押し上げるなど、数々の時計ブランドを大躍進させた天才プロデューサーです。

そんな彼が、初めて自らの名を冠したブランド、ビバーの時計とともに来日しました。自らのキャリアの集大成と語るビバーで一体彼は何を目指しているのか? そして今後のスイス高級時計界をどのような方向に導こうとしているのか? 気になる疑問をぶつけてみました。
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自分のこだわりと好みを完璧に反映させた時計

── 既存の時計ブランドを魔法のような手腕でさらに飛躍・発展させてきたビバーさんですが、ビバーはイチから立ち上げたまったく新しいブランドですね。今までとは違うチャレンジとなるのではないかと思いますが、まずはなぜビバーを立ち上げたのかをお聞かせください。

ジャン-クロード・ビバーさん(以下、ビバー) 人生もそろそろ終盤に差し掛かり、自分のこだわりと好みを完璧を反映した時計を強烈に作りたくなったんです。だから、自分の名を掲げたブランドにした。昔は自分の名前をブランド名につけるなんて馬鹿げていると思っていましたが、歳をとって考え方が変わったようです(笑)。

── ファーストコレクションには、いずれもトゥールビヨンを備えたマイクロローター式の自動巻きムーブメントに、カリヨンミニッツリピーター(3つのハンマーがあるミニッツリピーター)を搭載していますが、数あるコンプリケーションの中で、なぜカリヨンに着目したのでしょう。

ビバー ミニッツリピーターはブランパンでも作ったことがありますが、人生の中でカリヨンを作ったことはなかったから。リピーターにかけているわけじゃありませんが、私は元々リピートすることが嫌い。同じことを繰り返すというのは、イノベーションからかけ離れた行為ですから。

── クラシックとモダンがバランスしたデザインも素敵です。これこそがビバーさんの好みを完全に反映したデザインなわけですね。

ビバー はい。他の新興ブランドに見られるような破壊的なまでにモダンなデザインではなく、かといって古典趣味に陥りすぎもしない。これが本当に私の作りたかったデザインなのです。私はポストモダンなデザインと呼んでいます。
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完璧を目指すため、見えない部分までこだわる

── 仕上げのクオリティも圧巻ですね。ケースはもちろんのこと、例えばブレスレットもコマのひとつひとつが丁寧に面取りされています。

ビバー ブレスレットはコマのひとつひとつを丁寧に手作業で面取りしていますからね。このブレスレットは約100個のコマで構成されています。一コマに40分ほどかかるため、全部仕上げるまで66時間以上かかります。実はビバー最大のストロングポイントはこうした仕上げのクオリティがムーブメントにまで及んでいることです。組み上げたら見えなくなるパーツの裏側まで徹底的にこだわり抜いて仕上げています。

── そこまでこだわるのはなぜでしょう?

ビバー 「インビジブル・ビジビリティ(見えない可視性)」は、私の時計作りの重要なテーマのひとつ。ウブロの時代には、針もインデックスもオールブラックのビックバンでそのテーマに迫りましたが、今回はムーブメントの見えない側にまで徹底的にこだわり抜くというアプローチで、インビジブル・ビジビリティを表現してみたんです。

微細なネジに至るまですべてブラックポリッシュし、歯車やブリッジなどのパーツにもポリッシュやサテン、ペルラージュ仕上げを施しました。もちろん、これらはすべて職人の手作業。ムーブメントの見えない部分にまでこんなことを行う時計ブランドはどこにもなく、これもひとつのイノベーションだと考えています。

── 見えない部分まで完璧に仕上げる意味は?

ビバー 時計にソウル(魂)を吹き込むため、あるいは永遠性を与えるためです。見えない部分の仕上げにまで完璧にこだわることで、時代を超えて愛される本物のアートのような価値を帯びると信じています。人間のやることですから本当に完璧に達するのは難しいかもしれませんが、私は生きているうちになんとか近い領域にたどり着きたいと考えています。
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ビバーは「ノー」がない“プライベートラグジュアリー”ブランド

── ビバーさんはラグジュアリーウォッチ業界に数々のトレンドを生み出してきました。ビバーでは今後、業界をどのような方向に導いていこうとお考えですか。

ビバー 一旦リタイアした身でもありますし、業界に新たなトレンドを生もうとは考えていません。ビバーは最初にお話した通り、完全に自分の美学を満たすために立ち上げたブランドですから、そこに共感してくれる一部のお客様のためだけに存在すればいいと考えています。なので、ビッグメジャーになることはまったく目指していません。そもそもこのクオリティのもので年間100本も作るのは絶対無理。年間10数本程度だからできるクオリティです。実際、現時点までに作れたのは、たったの11本です(笑)。

── 現在、高級時計市場は非常に好調ですが、今後のスイスの時計業界はどのようになると予想されますか?

ビバー 時計に興味のある人口が増えており、マーケットはますます発展していくでしょう。だからマーケットを牽引しているブランドはもっともっと伸びていくでしょう。一方、メジャーなブランドが売れれば売れるほど、独立系のブランドが少量生産する希少な時計が欲しいという人も増えると予測します。周囲とは違う自分だけの1本が欲しいという心理が働きますからね。

── ビバーは後者ですね。

ビバー そうです。わずかな本数の時計のみしか生産できないことを逆にブランドの利点とし、お客様のどんな特別なニーズにも細やかに応えられる、“プライベートラグジュアリー”なブランドを目指しています。例えば、「こんな素材を使って文字盤を作って欲しい」というリクエストがあれば、全力でそれに応じる。ビバーには「ノー」という言葉はありません。

● ジャン-クロード・ビバー

1949年ルクセンブルグ生まれ。スイス・ローザンヌ大学卒業後、時計業界へ。名門ブランパンを再興させ、ウブロを一躍人気ブランドへと躍進させるなど、数多くの時計ブランドを成功へ導いた超大物プロデューサー。2018年にLVMHグループ時計部門のトップを退任したのち、時計業界からの引退を表明していました。

※掲載商品はすべて税込み価格です

■ お問い合わせ

アワーグラス銀座店 03-5537-7888

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