2018.10.14
900年近く前の温泉が、今も当時のまま残る奇跡の秘湯!
青森、岩手、秋田の東北3県にまたがる十和田・八幡平国立公園の中にある、まさしく秘湯の宿、「蔦温泉旅館」。1147年にはすでにあったとされるこの温泉が、当時のままの規模と場所で、今に至るというのはまさに奇跡。全34部屋。豊かな時間が過ごせます。
- CREDIT :
文/福田 豊
この山道が凄いのです。最初のほうは、左右から枝を伸ばしたブナの葉で、空が見えないほどの緑のトンネル。さらに上って行くと、突然、景色が一変。山頂近くから高地に適したトドマツの低木に変わり、空が広く拓けるのです。そして再び緑のトンネルを抜けて宿に着く。その道程は、ドラマティックで、夢のような体験。だからクルマ好きならば、この道を走る価値があります。実際、そういうクルマファンも多いそう。だからアナタも、ぜひ。絶対に楽しいことを請け合います。
平安から続く秘湯で、足元から湧き出る湯玉を堪能しながら長湯を楽しむ
温泉がまた良い。男女入れ替え制の「久安の湯」と、男女別の「泉響の湯」のふたつの浴場がありますが、いずれも源泉の真上に浴槽があり、ブナ材の湯舟にはいっていると、足元からぷくぷくとの湧き出る湯玉が感じられます。つまり、源泉かけ流しならぬ源泉湧き流しの湯。お湯の感じは、独特の刺激と柔らかさがあり、最初は熱く、慣れると快い。それでいつまでも浸かっていたくなる、肌にも心にも優しいお湯なのです。
平成28年3月に改装された西館特別室「ななかまど」は、宿で唯一の洋室。約66平米の広々とした部屋の大きな窓からは、鄙びた風景が見えて、ほっこり気分に。
西館特別室「しゃくなげ」は、ベッドルームと和室が組み合わさった客室。心地よい落ちつきがある。
こちらもベッドルームと和室の組み合わせの西館特別室「かつら」。この他、昔ながらの鄙びた雰囲気そのままの和室客室もある。
男女別の温泉「泉響の湯」。名前の由来は、文豪井上靖氏が、この旅館の雰囲気を「泉響颯颯」と称したことから。
平成28年3月に改装された西館特別室「ななかまど」は、宿で唯一の洋室。約66平米の広々とした部屋の大きな窓からは、鄙びた風景が見えて、ほっこり気分に。
西館特別室「しゃくなげ」は、ベッドルームと和室が組み合わさった客室。心地よい落ちつきがある。
こちらもベッドルームと和室の組み合わせの西館特別室「かつら」。この他、昔ながらの鄙びた雰囲気そのままの和室客室もある。
男女別の温泉「泉響の湯」。名前の由来は、文豪井上靖氏が、この旅館の雰囲気を「泉響颯颯」と称したことから。
昔のままに守られている自然と伝統から本当の豊かさを知る
◆蔦温泉旅館
住所/青森県十和田市奥瀬字蔦野湯1
アクセス/東北自動車道、青森IC〜国道4号〜国道103号
URL/http://tsutaonsen.com
ご予約・お問い合わせ/☎0176-74-2311
●料金/1万2960円〜(2食付き)