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2021.09.05

熱海に誕生した、こんな時代にピッタリの「あるがままの自分」を取り戻せる宿

昨年11月、熱海に誕生した「SOKI ATAMI」はちょっと疲れた時に心身をリフレッシュして「あるがままの自分」を取り戻しに行くのに最適の宿。全部屋に備えられた温泉は気持ちいいし健康回復に役立つ薬膳の料理も美味。ホスピタリティも万全で彼女を安心して連れていける宿なのです。

CREDIT :

文/只野仁志 写真協力/shuhei tonami、zoom

東京在住のオヤジさんにとって温泉と言えば熱海と箱根がまず定番。箱根はゴルフやドライブとも組み合わせたアクティブな旅のイメージが強いですが、熱海は温泉メインで、ゆっくりと癒されに行く場という感じかと。

つまりそれは日常の延長。特別な理由はなくても、ちょっと疲れた時にリフレッシュして「あるがままの自分」を取り戻しに行くのが熱海。新幹線なら品川駅から40分ですからね。ホント近いもんです。

で、どこ泊まるか? 日本三大温泉のひとつとも称されるだけあって超高級から超安価まで、熱海はとにかく宿の数も多い。でも、そんな中で、「ちょうどいい」って意外に少ないと思いませんか。安すぎず高すぎず、それでいてお洒落で綺麗でホスピタリティも良くて飯も美味くって、なんてちょっと贅沢?(笑)
でも、そんな「ちょうどいい」宿を見つけてしまったのでご紹介。それが昨年11月にできた「SOKI ATAMI」というホテル。こちらを企画・設計・運営するのは、かつてLEONでもしばしばお世話になった目黒のデザインホテル「CLASKA」(2020年12月に閉館)や、近年では銀座の「MUJI HOTEL GINZA」も手掛けたUDS。センスの良さはなんとなく想像がつくでしょうか。
▲ 緩やかに非日常への世界へと入っていく入り口としてデザインされたレセプション。
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場所は熱海駅からタクシーで10分程度の、熱海湾を望む小高い山の中腹で、豊かな緑に囲まれた「熱海の奥座敷」とも呼ばれる熱海市小嵐町。

ホテル名の「SOKI」とは「素器」、つまり素の器に由来して、ありのままの飾らない本質を追求し、その土地の自然や風土、素材をたしなむ場所としての宿を目指すという意味なのだそう。なるほど、館内外の随所に国産の天然木、天然石、左官塗り、天然色素で染めた和紙など自然の素材を取り入れた設えがあって柔らかな時間を感じさせる心地よい空間が広がります。
館内を飾るアートワークも独特で、いわゆる作家の手による作品ではなく、かつて道具であった物たちがその役目を終えて自然に帰っていく途中をアートにしたような印象的な展示が数多くなされています。
▲ 非日常感を演出した館内廊下。でも不思議に落ち着くのです。
かと思うと各部屋の玄関となる格子戸が並ぶ純和風な廊下の天井に、むき出しの配管が存在感を主張していたり。決して“当たり前”ではない攻めた作りにもかかわらず、そのベースには首尾一貫した「あるがまま」の世界観があり、それが何故か心地よい落ち着いた空間を作っているのです。
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▲ 里庭では柑橘類を始め、びわやなつめ等和漢植物でもある果樹や樹木、季節ごとの野菜、さまざまなハーブなどを栽培。
館内は、レセプション棟と全室温泉付きの客室棟、里庭を併設したレストラン棟から構成され、コンパクトかつ機能的で無駄のないつくりとなっています。客室は約40㎡~65㎡とゆったりした間取りで、熱海湾を望む部屋と、奥座敷らしい緑の山や星空が望める部屋など、すべてに温泉を設えた10タイプ全54室が用意されています。
「素空間」をテーマにしたインテリアデザインはアーティゾン美術館などを手掛けてきたトネリコが担当。自然素材を取り入れた温もりのある設えは居心地よく、床から天井まで段階的に巧みに配された照明も目に優しく心落ち着きます。
そして何より部屋付きの温泉が気持ちよくて最高! 宿泊した部屋はテラス露天でしたが、空を眺めながら風に吹かれて漬かる温泉はまさに極楽気分。これは1泊ではもったいない。なかには1週間ほどの滞在でワーケーション利用される方もいるそうですが、個人的には風呂が気持ち良すぎて仕事ができるか不安です。
▲ 「Tea Salon & Bar/茶寮」のデッキテラスから見た熱海湾の光景。
ぜひ訪れたいのが最上階にある「Tea Salon & Bar/茶寮」。一面に開けた窓の先には熱海湾が見渡せる広いデッキテラスがあり、開放感抜群。コロナでなければ熱海湾の海上花火を見る特等席になりそうです。
落ち着いた雰囲気の茶寮では漢方家の杉本格朗氏が監修した「季節の養生茶」や熱海の特産である橙を使った果実酒など、心と身体を整えるメニューが楽しめます。大きなテーブルで空を眺めながらボ~っと過ごせば、最高のリフレッシュが叶いそう。
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天上が高く開放感のある食事処は「界 ASO」や「二期倶楽部」などを手掛けてきたエイジが担当。中央には炭火の炉を構えたオープンキッチンがあって周りをカウンター席が囲みます。他にも里庭に面したカウンターとテーブル席、半個室もあってお相手とシチュエーションで好みの席を選べます。
料理は地元の漁師や農家など、顔の見える生産者から直接仕入れた旬の食材を使用。これらを効果的に組み合わせ、薬膳の調理法をベースとした身体に優しい料理が並びます。夕食は品数も多く、海のものから山のものまで素材の妙味を生かしたバラエティに富んだコースが楽しめます。
そして特筆すべきが朝食の充実ぶり。ずらりと並んだハーフビュッフェ料理に加え、個別に配されるご飯、みそ汁,お浸しから干物魚など、食べきれないほどの料理は、すべて五行説に基づく酸・苦・甘・辛・鹹(しおからい)の「五味」をバランスよく取り入れたもの。美味しく食べて健康回復が叶うという優れものの朝食なのです。
滞在するだけで自然治癒力が高まり、心身共にリフレッシュできそうなこちらの宿。こんなコロナの時期だからこそ、観光地を出歩くより、居心地のいいホテルに籠ってゆっくり過ごして、「あるがままの自分を取り戻す」旅がしたい。そんな希望にピッタリだと思うのです。

そして最後に付け加えるなら、こちらのスタッフのホスピタリティの素晴らしさも触れておきたいところ。一流ホテルのそれを思わせる絶妙な距離感はかなりの高得点。旅先で気分よく過ごすには、実はこれが一番大切だったりしますからね。というわけで彼女を安心して連れていける「ちょうどいい宿」としておススメする次第です。

「SOKI  ATAMI(ソキ・アタミ)」

住所/静岡県熱海市小嵐町4-36
HP/http://www.so-ki.jp/
宿泊料/1泊2食付 3万5000円(税・サ入湯税込み)
TEL/0557-82-6511

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