2026.11.05
リニューアルした「ザ・リッツ・カールトン沖縄」滞在で「沖縄なんて」が「次も沖縄!」に変わった理由とは?
沖縄のラグジュアリーリゾートを牽引してきた「ザ・リッツ・カールトン沖縄」がこの夏から秋にかけて館内3つのレストランとロビーラウンジ&バー、さらにエントランス周りをはじめとする共用空間を一新。アクティビティの充実も図って、より魅力的になったホテルの全貌をご紹介します。
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文・編集/森本 泉(Web LEON)、写真/ザ・リッツ・カールトン沖縄、森本 泉

マリンスポーツもゴルフもしない内向的なオヤジ(自分のこと)にとって、旅先としての沖縄って、いまひとつピンとこなかったのです。仕事(主に撮影)で訪れる沖縄は海も街もロケには最高で、スタッフも気持ちよく撮影が出来るのですが、はて、観光で行くとなると何するの?と思っていたわけです。
ところが今回、リニューアルした「ザ・リッツ・カールトン沖縄」を訪れて、自分の見識のなさを大いに恥じました。細かい旅の計画など不要。ホテルにお任せで過ごす沖縄が、こんなにも美味しくて楽しくて気持ちいいとは! 仕事で疲れたオヤジの心と身体を癒し、リフレッシュしてくれる最高のご褒美時間がそこにはありました。
沖縄のラグジュアリーリゾートを牽引しつつ進化を止めないホテル
「ザ・リッツ・カールトン沖縄」が本島北部・名護市の名護湾を望む高台に開業したのは2012年のこと。世界最大のホテル・チェーン、マリオット・インターナショナルの最高峰ラグジュアリーブランドのひとつ「ザ・リッツ・カールトン」が日本に初めて作った“ラグジュアリーゴルフ&スパリゾート”は当時大きな話題を集めました。

▲ プールサイドでゴロゴロしているだけでも幸せです。
以来、同ホテルは沖縄のラグジュアリ―リゾートを牽引する特別な存在として今に至りますが、2024年末には全97室の客室リニューアルを完了。さらに今年は館内3つのレストランとロビーラウンジ&バー、そしてエントランスやフロントデスクをはじめとする共用空間も一新。アクティビティの充実も図り、沖縄の自然や文化とより深く繋がるリゾートへと生まれ変わったのです。
世界に冠たる一流リゾートとしての座を守りつつ、進化を止めることのない「ザ・リッツ・カールトン沖縄」。沖縄にさほど関心のなかった自分のような人間をも一瞬にして虜にしてしまったこのホテルの魅力について、今回のリニューアルポイントに触れながらご紹介していきましょう。
高台ゆえの素晴らしい眺望はテラスからもビューバスからも楽しめます

▲ エントランスロビーは天井が高く広々した印象。気持ちの良い風が抜けていきます。

▲ 到着時にはウェルカムドリンクとして泡盛の古酒、さんぴん茶、トロピカルジュースのいずれかを選べます。泡盛の古酒は香り高くクセのない上品な味わいでした。
まず、ホテルに到着したその瞬間から物語は始まります。広々としたエントランスロビーも今回リニューアルされました。沖縄の自然や伝統的な意匠から着想を得た家具や装飾に彩られた空間は、伝統とモダンが美しく響き合う洗練された印象です。
開け放たれた扉の先には水をたたえた御庭(うなー)と沖縄の青い空が広がり、とにかく気持ちがいい。琉装の女性が弾く三線のメロディが耳に優しく響くと、沖縄に来たなぁという思いが一気に溢れます。
ホテルスタッフの柔らかな笑顔に導かれて案内された部屋もさすがです。今回は名護湾に面した4階のベイデラックスツインに宿泊しましたが、まずは部屋からの眺望が絶品です。ゆったりしたテラスから眺める目の前には沖縄を代表する名門「かねひで喜瀬カントリークラブ」コースの鮮やかなグリーン、その向こうに続く名護湾の銀色に輝く静かな海は絵に描いたような理想のリゾートの光景です。

▲ 琉球漆喰のベッドボードは沖縄の左官職人の手作りの作品。
ベッドはダブルサイズが2つ。テーブルとソファを備えたリビングスペースも広めで仕事にも便利です。洗面所も広く、アメニティの充実ぶりは言わずもがな。窓に面したビューバスには一瞬ドキリとさせられますが、そんな遊び心も楽しく、独立したシャワールームもあって、水回りの充実ぶりが光ります。

▲ 窓越しに広がる海と空が見られるビューバス。
新しく誕生したのは大皿でシェアするカジュアルなイタリアン
今回のリニューアルで最大の注目はやはりダイニングスペースの拡充でしょう。館内3つのレストランとロビーラウンジ&バーを刷新し、うち1店舗は新たにオープンとなりました。新総料理長・松山 怜氏のもと、食事メニューを一新するにあたって核となったのは、“沖縄とのつながり(結いまーる)”だそう。
それぞれ異なる個性をもつレストランが、沖縄の風土を共通言語として、その魅力を多様な視点で表現。「食を通じて沖縄を知り、感じ、繋がることで、お客様にここでしか味わえない発見と感動に満ちた食事体験を届けたい」というのが、そのコンセプト。
確かに我々が旅先で食べたいのは「東京と同じ味」ではなく「ここでしか食べられない味」。それを高いクオリティで実現してくれることこそ旅に行く目的と考えれば納得しかありません。

▲ 「Riva Ristorante(リヴァ リストランテ)」は明るく開放的な空間。沖縄の滋味深い食材はイタリアンの調理法と相性が良いことを改めて確認。
新しく誕生した「Riva Ristorante(リヴァ リストランテ)」では、南イタリアと沖縄の食文化が融合した華やかな料理が堪能できます。店は南イタリアの陽気さと沖縄の開放感が心地よく溶け合った明るい空間。照明やグリーンの配置、半円形のソファなど、空間づくりにもこだわりが随所に見て取れます。
料理はこれまでコースがメインだったものを、大皿でシェアするカジュアルなスタイルに変更しました。それもリゾートというロケーションを考えれば合点がいきます。旅先の食事はリラックスして楽しめることにこそ価値があるのですから。

▲ 沖縄風でもある、シグネチャーの「フィレンツェ風Tボーンステーキ」。
なかでも美味しかったのがイタリアの美食文化を代表するフィレンツェ風Tボーンステーキ。ローズマリーやハーブの香りを纏わせ、骨付きのまま香ばしく焼き上げたステーキからは、凝縮された旨みと芳醇な香りが感じられ、素材そのものが持つ力強い魅力を存分に楽しむことができました。
また「食べる」だけではなく「体験ができる」楽しさが加わった点も注目です。トローリーサービスによってバーテンさんがお客様の目の前でカクテルを仕上げてくれたり、店内に設けられたパスタステーションでパスタの出来る様子を眺められるなど、ライブ感溢れる演出が、活気あるディナーに繋がりそうです。
沖縄産の牛や豚、魚介類の旨味を存分に楽しめるしゃぶしゃぶ
従来からある鉄板焼「喜瀬」と沖縄料理「グスク」もパワーアップ。
鉄板焼「喜瀬」では沖縄県産の最高級黒毛和牛や、地元の新鮮な魚介、旬の沖縄野菜をふんだんに使って、熟練のシェフが目の前で一皿一皿丁寧に仕上げていきます。器やグラスはすべて、琉球の名工に特別にオーダーして仕立てたものを使用。

▲ 鉄板焼「 喜瀬」は茶系でまとめられた落ち着いたインテリア。衝立はサンゴのイメージなのでしょうか。
「グスク」は、沖縄の食文化を気軽に楽しめるダイニング。漁船の船底を思わせる木組みの高い天井は日差しが心地よく差し込み、居心地良いことこの上ありません。
メニューの主役となるのは、沖縄産の牛や豚、魚介類の旨味を存分に楽しめるしゃぶしゃぶのコース料理。また、繊細な口あたりの手作りジーマーミ豆腐、深い滋味を湛えた沖縄そば、香ばしさと躍動感を楽しむ石焼きタコライスなど沖縄らしい一品料理も数多く用意されています。

▲ 「グスク」は朝食とディナーが楽しめるレストラン。

▲ 沖縄の海と大地の恵みを一度に味わえる「特選三種」しゃぶしゃぶコース。本土ではまずお目にかからないヤコウガイの刺身も。
特筆すべきはこちらでの朝食。種類豊富なブッフェスタイルで、沖縄料理を中心に和洋の料理がこれでもかと並びます。日替わりチャンプルーや焼き魚、オーダー制のエッグステーションにフレッシュジュースや果物も大充実。部屋に戻りたくなくなるぐらいの素晴らしさです。

▲ 朝食メニューの充実ぶりは感動的。食べ物はもちろん何種も揃った瓶入りドリンク、特にゴーヤパインジュースが美味しかったです。
夕暮れには海と空の色彩と照明が美しく重なるロビーラウンジ&バー
そして酒を愛する者としてなんともうれしいのが、新たに改装オープンとなったロビーラウンジ&バーです。店内とテラスに分かれていて、外はもちろん、店内も窓が大きく取られ、素晴らしく開放的な空間になっています。

▲ 青い海を思わせる配色が印象的なカウンターに座ると目の前のゴルフ場のグリーンの先に名護湾が眺められます。

▲ 個人的にはテラス席がイチオシ。日本にこんないいとこあるんだと感動必至。何かドラマが始まりそう(笑)。
コンセプトは「沖縄の海の彩りと煌めき」。窓の外に広がる名護湾の海と空の情景を取り入れ、時間とともに移ろう光や色彩を感じられる空間を目指したのだとか。夕暮れには海と空の色彩と照明が美しく重なり、夜には琉球ガラスの柔らかな煌めきと、水平線を思わせるブルーのグラデーションが幻想的な空間を演出します。
ゆったりとした13のソファ席を備えるテラスは、太陽の沈む西側にも面していて、美しい夕焼けが望めます。海から山へと吹き抜ける爽やかな風を感じつつ、若きバーテンダー金城翔太さんの作るシグニチャーカクテルをオーダーして、思い切りドラマティックなアぺリティ―ヴォを楽しむことができます。

▲ 地元読谷村出身のバーテンダー金城翔太さんが作ってくれたヒノキのジンとエルダーフラワートニックを使った「お祈りトニック」。
「やんばるの森」の大自然を全身で味わえるトレッキング
旅先に美味しい食事と素晴らしいバーがあれば、個人的にはほぼ満足なのですが、さらに今回のリニューアルでは、ステイをより特別なものにする様々なアクティビティが充実。外に観光にいかなくても、ホテル発のアクティビティに参加することで、沖縄の魂に触れる特別な体験ができてしまうのです。
館内には専任の「ゲストエクスペリエンス チーム」を組織。用意したアクティビティの数は、なんと32種にもなります。世界自然遺産「やんばるの森」を巡るトレッキングやサイクリングアドベンチャー、芭蕉布や伝統琉球紅型染めなど伝統工芸体験、屋内プールでのサウンドヒーリングなど、館内外で誰もが楽しめるアクティビティを通じて、沖縄の風土や文化に触れる唯一無二の滞在をアテンドしてくれるのです。

▲ ゲストエクスペリエンスチーム。今回アテンドしてくれた山﨑夏帆(やまさき・かほ)さん(左から2人目)。
今回体験したのは目玉企画の一つでもある、「やんばるの森」を舞台にしたトレッキング。朝8時にホテルロビーに集合すると、チームのスタッフとともにホテルカーでやんばるの森まで約40分かけて向かいます。

▲ 最初のうちは普通の道だったのですが……。
山道を分け入って着いたのは地元のガイドさんが基地とする山小屋。ここからトレッキングが始まります。まずはガイドのヒロさんからトレッキングポール(杖)が渡されます。虫よけスプレーも噴射して、いざトレッキングへ。
約1時間ほど、山の中を歩きます。距離はさほどないのですが、坂が急だったり、草ぼうぼうの道なき道に分け入ったり、水が染み出した滑りやすい山道を一歩ずつ踏みしめるように登り降りしたり。杖があって良かったと思うことも多く、まさに「冒険」という言葉が似あう旅でした。
途中、ガイドのヒロさんが鳥や虫、植物について興味深い話をしてくれるのを聞きながら、少年時代に戻ったようなワクワクとドキドキを感じて、知らずのうちに自分が笑顔になっているのに気づくのでした。

▲ 何度も目にしたオキナワキノボリトカゲ。木の上に器用に上っていく。性格は温厚だが成長すると20~30㎝にもなるそう。
充実のスパ施設と寝落ち必至のトリートメント
体を十分に動かした後、午後からはこちらのホテルを代表する施設である「ザ・リッツ・カールトン スパ沖縄」でスパトリートメントを体験することに。自分は慢性肩こり&腰痛を抱えたオヤジゆえ、マッサージや整体はよく行くのですが、美容目的のトリートメントは縁遠い世界。どんなものかと期待半分、気恥ずかしさ半分で向かいました。

▲ 大昔見た「タイムトンネル」という海外ドラマを思い出しました。
ホテルの建物を出て異世界への入り口のような竹のトンネルを抜けた庭園の先にSPA棟があります。

▲ こちらがSPA棟。
まずはトリートメントの前に「ヒートエクスペリエンス」を体験。SPA棟の奥に広い浴場、檜のドライサウナ、風化珊瑚タイル岩盤浴、レインシャワーを揃えた施設があり、ゆったりと身体を休めることが出来るのです。この日は他に誰もいなかったので一人で独占。文字通り「裸の王様」気分で堪能いたしましたよ。

▲ 「ヒートエクスペリエンス」の施設では岩盤浴が特に気持ち良かったです。
その後、専用個室でトリートメントへ。こちらでは英国生まれの高級スパブランド「ESPA」のプロダクトを使用し、月桃やタイガークラムの貝殻といった沖縄固有の素材を使った各種トリートメントや、デトックス効果のある「やんばる海風」など沖縄ならではのヒーリングの手法でボディ、スキン、ヘアのケアを行ってくれます。

▲ トリートメントルーム。こちらはカップルで施術を受けられる部屋。
まずは使用するアロマを決めます。いくつかの香りを嗅いで好みのものを指定。アロマを焚いた中でマッサージが始まります。

▲ 天国は沖縄にありました……。
最初は脚から腰、そして肩をじっくり時間をかけてもみほぐしてもらいます。静かに流れる音楽を意識の遠くで聞きながら、リラックスして受けるオイルマッサージは天にも上る心地よさ。狭くて硬い整体のベッドで受けるマッサージとは大違いです。その後、ヘッドマッサージ、デコルテのマッサージと続き、気持ち良すぎて最後は寝落ち寸前。90分があっという間で、終わった後は放心状態。ハーブティーをいただいて体のほてりを静めます。この日の夕食の美味しかったこと!
室内プールでウエルネスプログラム。不思議な感覚がクセになりそう
さらに翌日は新たなアクティビティの一つで、ストレッチと瞑想を融合させたオリジナルプログラム「琉球フローティングサウンド ヒーリング」に参加しました。場所はSPA棟の屋内プール。 水に浮かべたシングルベッド大のボードの上に座って行う瞑想体験みたいなものと言ったらよいでしょうか?

▲ 女性だから絵になりますがオジサンがやっているのはお見せするのも辛い。
ヨガもピラティスも無縁の人生を送ってきたオヤジ編集者は、ボード上でのストレッチポーズがうまく取れずプールに落ちるイメージばかりが頭をよぎっていたのですが、ゆっくり動けば思いのほか出来るもので、どうにか無事ポーズを決めることができました。
後半はシンギングボウルやウインドチャイムといったヒーリング楽器を使った音楽を聴きながら、ボードの上で仰向けに寝て瞑想する時間があるのですが、これが本当に気持ちいいのです。かすかに揺れる水の動きが体内の水分と反響し合うのか、波長が合ってくるような、なんとも不思議な感覚で、これもクセになりそう(笑)。人間なんでもやってみるものです。

▲ 後半の瞑想タイムでは先生がシンギングボウルとウインドチャイムを使って奏でる不思議な音楽に誘われ、どこか遠くへ旅したような感覚に。
2泊3日の滞在中、ホテルから出たのはやんばるトレッキングの時だけですが、それでも十分に沖縄の良さをを味わい、体感し、大満足。もう次の沖縄が待ち遠しい気分です。今回はひとり旅ですが、もちろん愛する人とのふたり旅なら、その滞在はさらに楽しく素晴らしいものになること間違いなしです。まだ30以上のアクティビティが残っております。次は何を体験しましょうか。
ザ・リッツ・カールトン沖縄
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