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2021.12.26

【いま、京都に泊まるなら?】グランドリニューアルした、あのホテルと旅館!

2018年から大規模な改装工事を行っていたウェスティン都ホテル京都が4月にグランドリニューアル。新たにオープンしたスパ施設SPA「華頂」が好評ですが、知る人ぞ知るホテルin旅館の「佳水園」も併せて大改装。これがまた素晴らしくてお籠りに最適なんです!

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文/長谷川あや

▲ 別館の「佳水園」は、村野藤吾設計による数寄屋風建築の宿。リニューアルにあたり、全客室に天然温泉を引き込んでいます。
ここ数年、京都はホテルのオープンラッシュ。外資系のラグジュアリーブランドや個性派のプチホテル、バジェット重視のホテルなどなど、その充実ぶりたるや!  どこにステイするか、毎回、選ぶのが大変だったりしますが(それもまた楽し!)、今回は、「しっぽり」という言葉がぴったりの大人のデート向きの宿をお教えしましょう。「ウェスティン都ホテル京都」です。
▲ 2階から見降ろした、本館ロビー。ロビーの中央には季節の草花がいけられ、蝶や花吹雪のようなオブジェが輝いています。
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「『ウェスティン都ホテル京都』って昔からあるじゃん、今? なぜ?」とお思いかもしれませんがマジです。同ホテルのルーツは1890年に開通した琵琶湖疏水の水を引き入れ作られた保養所「吉水園」。1900年に宿泊施設となり、アインシュタインやヘレン・ケラー、チャールズ英皇太子、ダイアナ妃など、“京都の迎賓館”として、国内外のVIPをもてなしてきました。その「ウェスティン都ホテル京都」が、開業130年に向け、2018年より大規模なリニューアル工事を敢行。2021年4月、ついにグランドリニューアルを迎えたのです。いきなりお金の話で恐縮ですが、投資額は約198億円!  なかなかのスケールです。
▲ SPA「華頂」の内装も曲線美を多く採用。東山の自然に陶酔しながら浸かれる、開放的な半露天風呂も白眉。内風呂の天窓から入る光もドラマティックです。半露天風呂の空間に取り入れたアーチ状のデザインは、琵琶湖疏水の水路橋、水路閣をイメージしたものなんだとか。
そのグランドリニューアルの最大の目玉とも言えるのが、2021年4月にオープンしたスパ施設SPA「華頂」です。リニューアルの際の工事で掘り当てたホテルの敷地内に湧出する温泉を使ったスパ施設は、2100平米と、京都最大級の広さを誇ります。男湯にはサウナを、女湯にはスチームサウナを併設。庭園の中で湯浴みが楽しめる感覚の半露天風呂も極楽です。
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客室も大幅にリニューアルしました。499室だった客室を、約半分の266室へ改修し、平均客室面積を35㎡から50㎡に拡大。リニューアルのコンセプトは、「The Queen Of Elegance」。鴨川の夏の風物詩・川床をイメージしたカーペット、梅の花を模したデザインなど、ところどころにホテルが位置する、東山の自然を感じさせるモチーフがちりばめられています。

全体を通して、日本モダニズム建築を代表する村野藤吾らしい、曲線美と優美さをいかしたデザインを踏襲。エレガントで洗練された空間に生まれ変わりました。なぜここで村野の名前が出てくるか、ですって?  もう少々お待ちください。村野と、「ウェスティン都ホテル京都」には深~い関係があるのです。
いろいろ語ってみましたが、実はここからが本題でして。今回、ご紹介したいのは数寄屋風別館「佳水園」なんです。そもそも「ウェスティン都ホテル京都」にホテルin旅館があるのをご存知でした?  と偉そうに質問してみましたが、筆者は今回、初めて知りました……。
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▲ 華頂山に続く高低差のある地形を巧みにいかし建てられた「佳水園」。本館の7階にあたる場所に位置します。
「佳水園」は本館の奥、傾斜に沿って建つ1959年に建てられた数寄屋風建築物です。自然の地形を生かし、木造銅板葺の客室棟の設計を手がけたのは、そうです、ここで村野藤吾の登場です。
京都市文化財(名勝)に指定されている、自然の岩盤を活かした「佳水園庭園」の設計は、平安神宮神苑などの造園で知られる七代目小川治兵衛の長男・白楊が行っていますが、醍醐寺三宝院の庭(豊臣秀吉自らが設計したともいわれています)を模した、白砂の中庭は村野がデザインしました。瓢箪と杯を緑で表現し、自然の岩盤から流れ出る滝の水を酒に見立てています。なお、瓢箪は秀吉の馬印に由来していると言われています。なんと洒脱なことでしょう!
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▲ 「佳水園」のシンボルは瓢箪。岩肌から流れる琵琶湖からの水を、お猪口と瓢箪の徳利でうける庭のデザインをはじめ、随所に瓢箪のモチーフが用いられています。
そもそものルーツは同ホテルに滞在した際に東山一帯の眺望を称賛した清浦奎吾伯爵に対して、喜寿の記念にとホテルが敷地を提供。1926年に現在の佳水園の地に伯爵の別荘「喜寿庵」が落成しました。1941年にホテルがこの建物を譲り受け和風客室として使用していましたが、純日本式の離れ座敷風客室をさらに充実させるために、1959年、「佳水園」が誕生したというわけです。

今回、この「佳水園」にも大規模リニューアルが施されました。もともとの趣を継承しながらも、20室を12室にし、平均客室面積は約40㎡から約70㎡へと拡大。客室はすべて意匠が異なります。LEONの読者のみなさまには、冷蔵庫の中にはKRUG様が鎮座していたことをご報告しておきましょう。
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▲ かつて川端康成も愛用したという、客室『月7』。「佳水園」のもっとも奥、もっとも高い場所に位置し、また最も村野藤吾の意匠を色濃く残す部屋とされています。
自然の地形を生かした高低変化に富む棟配置が特徴的な「佳水園」は、銅板葦が連なった屋根、幾重にも組み入った庇など、随所に村野の息遣いを感じさせます。建築好きの彼女は間違いなくメロメロでしょう。村野建築にステイするために投宿する人が少なくないというのもわかります。ウォールブラケットライトは、村野がデザインした照明を、和紙と最新の技術を用い、現代に蘇らせたオリジナルだそうです。京都の職人が手がけた、七宝網でカバーした読書灯も素敵!
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どの部屋にも書斎が設けられていて、文箱にはペンとインク、便箋、絵葉書が収められていました。風流ですこと!  久しぶりに、手書きの手紙をしたためてみたくなります。そういえば、川端康成はこの「佳水園」の常連で、長編小説『古都』はここで書き上げたとか。ロビーには、「雨過山如洗」と書かれた川端の直筆の書も飾られています。

高野槇や檜を使用した浴槽でかけ流しの天然温泉が楽しめるのも「佳水園」の魅力。川端先生もこれは経験ないはずだと、疲労回復に効用があるお湯とともに、ちょっとした優越感にも浸ろうじゃありませんか。
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1日1組様限定で、客室で朝食と夕食がいただける「佳水園プラン」も用意。到着前に苦手な食材などを確認したうえで、季節の食材や京都の食材を使用したスペシャルな会席が供されます。お寿司は、ゲストの目の前で握ってくれるそう。なんですか、この超本命モード(笑)。
▲ ライブラリー。入口から連なる本棚やソファ、センターテーブル、サイドテーブルに至るまで佳水園の屋根の重なりをモチーフに雁行させた形状となっています。なお、リニューアルとともに、「佳水園」には専属の女将を置くことにしたとのこと。
旧客室を改修し、新設したライブラリーで、村野や京都の文化に関連する書籍のページをめくるのもまた一興です。ソファはよりゆったりと座れるスペースとし、本棚は屋根をイメージして傾斜させているので、大きな本も楽々めくることができますよ。
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▲ 佳水園のさらに奥──、ホテルの裏山である華頂山には、「探鳥路」と呼ばれる野鳥の森があり、朝の散策にぴったりです。バードウォッチングや森林浴をキメるのもよろしいかと。
言わずもがなですが、「佳水園」に宿泊していても、ホテル内の施設は利用可能です。イチオシは、やはりリニューアルとともにオープンした、フランス・パリでミシュラン1つ星を獲得しているフランス人シェフのドミニク・ブシェ氏が監修するフレンチレストランドミニク・ブシェ キョート「Le RESTAURANT」でしょうか。

京都の食材をドミニク氏のフランス料理に昇華しており、さらに、レストラン内には鉄板焼レストラン「Le Teppanyaki」を併設。「ドミニクさんが鉄板焼をプロデュースするですって?」と、筆者も鼻息荒く早速足を運んでみました。フランスのエスプリのきいた、華やかでオリジナリティあふれる鉄板焼は、きっと女性の心に響くと思います。
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しっぽりお籠りという言葉がこれほど似合う宿もなかなかないんじゃないでしょうか。ホテルの敷地内だけで数日間、存分に楽しめるはず。ガチお籠り、アリなんじゃないでしょうか。

ウェスティン都ホテル京都

京都府京都市東山区粟田口華頂町1(三条けあげ)
TEL/075-771-7111
HP/https://www.miyakohotels.ne.jp/westinkyoto

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