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2021.10.09

夏目三久の引き際の好感度は、山口百恵以来!?

「あさチャン!」(TBS系)と「マツコ&有吉 怒り新党 解散!!生放送2時間スペシャル」(テレビ朝日系)を最後に芸能界を引退した夏目三久さん。マツコさんが「勝ち逃げよ」と愛情たっぷりに語った、その引き際の美しさに迫ります。

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文/木村隆志(コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者)

記事提供/東洋経済ONLINE
9月30日、「あさチャン!」(TBS系)と「マツコ&有吉 怒り新党 解散!!生放送2時間スペシャル」(テレビ朝日系)の2番組を最後に夏目三久さんが芸能界を引退しました。ネット上には、「#夏目ちゃん」「#夏目ロス」などのハッシュタグとともに、引退を惜しみ、引き際の美しさなどを称える声が今なお飛び交っています。

引退する芸能人の中にはスキャンダルなどのネガティブな理由のケースも多い中、夏目さんはポジティブ一色。近年では安室奈美恵さん、堀北真希さん、渡辺麻友さん、橋本奈々未さんらにも、この傾向が見られましたが、夏目さんは好感度の高さでは「山口百恵さん以来ではないか」という声すら聞こえてきます。

なぜ私たちはこれほど夏目さんの引退を惜しみ、引き際に魅了されたのでしょうか。主に5つの理由があり、ビジネスパーソンにも参考になるものばかりだったのです。
写真:東洋経済オンライン編集部

困難に打ち勝ったレジリエンス

夏目さんの引き際に魅了された1つ目の理由はレジリエンス(回復力、弾性)。夏目さんは学生時代の努力で「アナウンサーになる」という夢をつかみ取り、日本テレビ入社後もエース候補として抜擢され、その期待に応えてきました。

入社から約半年後の2007年10月、昼の帯で放送される新番組「おもいッきりイイ!!テレビ」のアシスタントに大抜擢。さらに2008年10月にも、「1億人の大質問!?笑ってコラえて!」のアシスタントに就任。それぞれ、みのもんたさん、所ジョージさんという大物のサポート役を務めました。また、日本テレビ開局55周年のPR役として結成された女性アナウンサーユニット「go!go!ガールズ」のメンバーとなり、さまざまな番組やイベントに出演したほか、CDや写真集をリリース。いわゆるアイドルアナとして推されていて、メンバーの中でも断トツの人気を得ていました。

しかし、好事魔多し。2009年7月、プライベート写真が流出し、写真週刊誌に掲載されたことで、夏目さんのアナウンサー人生は一変しました。同年9月にMCを務めていた帯番組の「おもいッきりDON!」をわずか半年間で降板し、その後もチャンスに恵まれることはなく、2011年1月に日本テレビを退社。夏目さんは何も悪いことをしていたわけではなく、むしろ被害者であるにもかかわらず、針のむしろのような状態が続き、居場所をなくすような形でフリーアナウンサーの道を選びました。

フリーアナウンサーとしての人生は、「マツコ&有吉の怒り新党」への出演からスタート。困難な状況を見事に抜け出して、10年間にわたる復活劇を見せてきたことを多くの人々は知っています。夏目さんが見せた困難に向き合い、打ち勝つ強さとしなやかさは、ビジネスパーソンにとっても参考になるものでした。

そんな夏目さんに古巣の日本テレビは再びチャンスを与え、2013年4月に「真相報道 バンキシャ!」の総合司会に就任。その立場を今回の引退までまっとうしたことも、彼女のレジリエンスを物語っています。
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全盛期のまま引退する素晴らしさ

夏目さんの引き際に魅了された2つ目の理由は、レギュラー3本の売れっ子状態で、きっぱり引退したこと。彼女は引退直前まで平日帯番組の「あさチャン!」、日曜夕方の「真相報道 バンキシャ!」、土曜深夜の「アニマルエレジー」(テレビ朝日系)で進行役を務め、しかも前者2つはプレッシャーのかかる生放送でした。

業界のトップを走り、それをキープした全盛期での引退。しかも復帰の含みを一切感じさせない振る舞いには、「自分のベストを尽くしてきた」という達成感が漂っています。

加齢とともに下降線をたどり、逃げるように辞める人が少なくない中、夏目さんにはそのような傾向は見られませんでした。実際、フリーアナウンサーは「供給過多」と言われる状態が続き、さまざまな仕事に手を広げるのが当たり前のようになっていますが、夏目さんは最初から最後まで進行役としての仕事に徹することができたことが、その実力を裏付けています。

また、「ほとんど進行役の仕事しかしなかった」からといって、決して頭が固く、ノリが悪いわけではないことも、好感度が高いポイントの1つ。事実、「あさチャン!」の最終回で過去の映像を振り返るシーンでは、サザエさん風コント、PPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)、新垣結衣さん・星野源さんとの「恋ダンス」などを披露して自ら番組を盛り上げる姿が見られました。

夏目さんは9月24日に出演した「A-Studio+」(TBS系)で、「今まではすごく特別な世界にいさせてもらったので、『普通に平穏に暮らせればいいな』と思っています」と話していました。短い言葉であるにもかかわらず、トップを走り続ける充実感と難しさ、「やり切った」という満足感、後悔のない心境などがにじみ出ていたから、視聴者は感動を覚えたのです。

夏目さんの引き際に魅了された3つ目の理由は、ハードワークを続けてきたことに対するリスペクトとねぎらい。

夏目さんは7年半にわたって「あさチャン!」のMCを担い、平日は2時45分に起床していることを明かしていました。さらに日曜は19時まで「真相報道 バンキシャ!」の生放送をこなしてから翌朝の「あさチャン!」に備えていたことも含めて、心身両面で過酷な生活を7年半もしていたのです。
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つねに笑顔を見せ、最後も穏やかな表情

2014年3月31日にスタートした「あさチャン!」は2021年9月30日の最終回まで、1916回放送されましたが、この間、夏目さんは遅刻・病欠なし。また、番組終了間際までエールを送って物議を醸した「我武者羅應援團」が、夏目さんの努力を次のように紹介していました。

「体力維持のためにジムに通い、食べるものにも気をつかい、大好きなポテトチップスも平日は我慢した」

「自分の言葉でわかりやすく伝えるために、さまざまな媒体に目を通し、勉強し続けた」

「視聴者のことを第一に考えて、人を傷つけないなど、言葉を選んで発信していた」

「スタッフ全員の顔を覚えていて、あいさつなど自分から声をかけていた」

現在、夏目さんは37歳。つまり、結婚、妊娠・出産、子育てなどが頭をよぎるなど女性にとって重要な30代前半から中盤の時期に、ハードワークと努力を重ねてきたことになります。しかし本人は常に笑顔を見せ、最後も穏やかな表情で「初回の放送が昨日のことのように……本当にアッという間でしたね」と語っていました。

そんな姿を見ていた視聴者たちが、夏目さんの働き方をリスペクトするとともに、ねぎらいの気持ちを持つのは当然でしょう。彼女の頑張りは、労働環境やプレッシャーの厳しいビジネスパーソンたちの励みになっていたのではないでしょうか。

夏目さんの引き際に魅了された4つ目の理由は、最後まで持ち前の美貌を売りにしなかったこと。

夏目さんは女優やトップモデルと比べても遜色のない美貌を持ちながらも、それを前面に出したり、プロモーションに利用したり、さらに言えば、色気などに頼ることはありませんでした。自分が前に出るのではなく、番組や伝えるべきことを優先させるため、髪型や衣装はシンプルなものにとどめ、時にドレッシーな装いのときもベースはシックなカラー。事実、検索エンジンで夏目さんの画像検索をすると、「いかにシンプルなものにとどめ、長年それを続けてきたか」がうかがえます。

「マツコ&有吉の怒り新党」では個性の強いマツコ・デラックスさんと有吉弘行さんに合わせてアバンギャルドな髪型や衣裳で出演するときもありましたが、それでも上品な語り口と腰の低さがあるため嫌みを感じさせませんでした。露出も時に美脚を見せる程度で少なく、それが女性や高年層からの支持につながっていたのでしょう。

「あさチャン!」で共演していたTBSの日比麻音子アナが、「夏目さん、いつも凜とした姿で、ニュースに立ち向かっていく姿を隣でご一緒できて、アナウンサーとしても、女性としても、たくさんのことを学ばせていただきました。これからもずっと憧れの存在です。ありがとうございました」とコメントしていました。

日比アナは外見の美しさに負けない内面の美しさを感じていたのではないでしょうか。競争が激しいフリーアナウンサーの世界では、「美貌を生かすのは当然」という戦略がある中、夏目さんは最初からそれをよしとしませんでした。そんな潔さが画面の向こう側にいる視聴者にも伝わっていたからこそ、彼女の引き際に魅了されてしまうのです。

5年間変わらなかった2人の純愛

夏目さんの引き際に魅了された5つ目の理由は、有吉弘行さんへの揺るぎない愛情。

2人の交際が初めて報じられたのは、5年前の2016年8月、当時は双方の事務所が否定し、スクープしたスポーツ新聞が誤報と認めて謝罪文を掲載しました。当時はさまざまな臆測が飛び交い、「反対された」「すでに別れた」などの記事もありましたが、5年後に結婚し、さらにそれを機に引退するという選択に純愛ぶりを感じさせられます。

結婚発表から3週間後の4月23日、夏目さんは「マツコ&有吉 かりそめ天国」(テレビ朝日系)に出演し、夫となった有吉さんとひさびさの共演。マツコ・デラックスさん、スタッフ、視聴者に筋を通し、恩を返したうえで、5カ月後の引退を発表しました。

だからこそ熱愛報道からの5年間も「関係者への筋を通し、恩を返す」という意味合いだったのかもしれない……。臆測の域を出ないものの、「2人ならそうかもしれない」と思わせる誠実さがあるのは間違いありません。

「有吉弘行の価値を落とすことなく幸福になった」

夏目さんは4月23日の放送で、「表に出る仕事の緊張感や重責はわかっているつもりなので、微力ながら少し(有吉さんの)安らげる場所を作れたらいいなと思っています」と引退後の暮らしを語っていました。そんな夏目さんにマツコさんがかけた「有吉弘行の価値を落とすことなく幸福になった」という言葉とともに、愛情の深さを感じさせられます。

そもそも結婚も引退もネット上で発表するだけの芸能人が多い中、「最後に夫婦で共演して、芸能界から去る」というケースは異例中の異例。しかもキューピッド的なポジションのマツコさんに見届けられつつ、涙ではなく笑いあふれる番組だったことも特筆すべきでしょう。

マツコさんは愛情たっぷりに「勝ち逃げよ」と語っていましたが、引退後の日常生活、結婚式、妊娠・出産、子育てなど、できれば芸能記者たちは夏目さんの姿を追いかけないでほしいところ。さらに言えば、それは芸能記者たちだけでなく、一般人の私たちも同じ。美しい引き際を見せてくれた夏目さんが穏やかな日々を送ることを願ってやみません。
当記事は「東洋経済ONLINE」の提供記事です

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