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2021.07.09

【第6回前編】野呂エイシロウさん(放送作家)

モテる会話術「言葉をカッコ付けのツールにしちゃダメ。まずは来てくれた彼女に感謝しろ」

現代における「モテ」の意味と意義を探る連載「モテ解体新処」。第6回目のゲストは、LEON本誌の連載『それはまた誰かのハナシ』でもおなじみ、人気放送作家にして戦略的PRコンサルタントでもある野呂エイシロウさんです。

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写真/椙本裕子 文/木村千鶴

この春刊行された書籍『心をつかむ話し方 無敵の法則』(アスコム)が版を重ねて絶好調という野呂さん。「話し方」には相手の心をつかむコツがあり、それを知っていれば、どんな場面でも、どんな相手にでも使える!
という実に頼もしい本なのです。これは気になる女性に好意を伝える時にも使える=モテる!ということで、さっそく野呂さんをお訪ねしました。

人間の能力の差は微差。でも微差こそ大差

LEONの連載のお陰もありまして本も好調なんですが(笑)、まず言いたいのは人間の能力なんて、肉体的なことを除けば大差ないんだということ。だって100m走でウサイン・ボルトと走れって言われれば、それは敵わないけど、「話し方」って言葉で相手に気持ちを伝えるだけのことでしょ。しかもフランス語で伝えるわけでもない(笑)。母国語で話すなら誰だって伝えることはできる。それなのになぜみんな会話は難しいと思うのか?

それはちょっとしたコツを知らないから。僕はただ、小さな気遣いができるかどうかの違いだと思うんです。ほんの少しの気配りや言葉の選び方なんかの、一ミリのところに差が出るんだと思う。

そもそも恋愛でもビジネスでも、競い合う相手の中で相対的に良い結果を得られればいいわけで、世界で一番を目指すわけじゃない。例えば気になる彼女にどうにかして好意を伝えたい。そしてあわよくばお付き合いしてもらいたいと思った時、その目標に対してどう詰めていくか。その道筋をどこまで気を遣って考えられるか。そこで小さな気遣いの積み重ねで大きな差が付くわけです。そう、LEON的に言えば「微差こそ大差」なんです。

例えばダメな例。よく業界にいるんだけど、女子ウケしそうだからって、大して親しくもない女性に最初から「アマンのプールに行かない?」なんて言っちゃう人。普通、相手は引くでしょう(笑)。

何回かご飯にでも行って、ちょっと近い関係になって、手ぐらい握っても怒られないかな、怒られちゃっても修正効くだろうってグレーゾーンを作ってからならいいけれど。急に一足飛びでドーンといくと、これはダメですよ。

会話を自分のカッコつけのツールに使うな

ぼくは最近ゴルフにハマっているんですが、ゴルフって、要するにできるだけ少ない打数でゴールの穴まで距離を縮めていくスポーツじゃないですか。で、普通は1打目でできるだけ飛ばして距離を出そうとする。でも、僕のような素人だと、ドライバーみたいな大きなクラブで打つほど目的からズレる距離も大きいんです。そうするともう取り返しがつかなくなる。

だから僕は、一気に距離を縮めようとするんじゃなくて、効率よく縮めていく戦略に変えました。1打目から7番アイアンを使うとかね。修正が効く範囲で刻んでいくんです。それが僕の戦略。

会話もこれに似ていて、最初に大きい話をしてしまうと取り返しがつかなくなることがある。「アマンのプールだったら来るだろ」みたいな会話は、現実を冷静に見ないで、ただの自分のカッコつけのツールになっちゃってる。「俺カッコいいだろ」って言いたいだけ。

大体、カッコつけてる人は自分のことしか考えてないことが多い。でもそれは相手からしたらいい迷惑ですよね。会話は人との距離を縮めるためにあるはずなのに、相手のことを考えずに、自分の欲を押し付けるだけだったら受け入れてもらえるわけがない。

例えばセクハラで女性に訴えられるのも一緒。これはあくまで個人的な意見ですが(笑)、そういう人って意外に自分がイケてると思っている人なんじゃないかなと。

芸能人でも、不倫したら人生が狂ってしまう人もいれば、ビートたけしさんのようにキャラで許される人もいる。同じことを言ってセクハラで叱られる人もいる。ちょっと自信過剰になってしまって相手のことを考えられないままいろんなことをすると、変なことになるんじゃないかなと。
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女性には、自分のために時間を使ってくれてありがとうと思え

じゃあ相手のことを考えるって、どうすればいいか。やっぱりそこで大事なのは、僕は「感謝の気持ち」だと思うんです。

女性を食事に誘った時でも、「よく来てくれたな、自分に時間を使ってくれたな。ありがたい」とそう思わないとダメなんです。だって来てくれたらうれしいじゃないですか(笑)。それだけで幸せなはずなのに、自分がイケていると思ってしまうと、ギュンと一歩踏み出しちゃう。

“クオリティの高いお店に連れてきた俺、偉い”みたいな勘違いをしちゃってね。それ、俺が偉いわけじゃないから。お金なんて誰でも払えるんです。それこそ借金してでも見栄を張ろうと思えば払える。

例えばスポーツカーに乗っているのと、運転が上手いのとでは話が違うでしょ? 高級外車に乗っていても運転が下手だったら迷惑なだけ。軽自動車だって上手な運転で紳士的に乗っていれば人には好かれると思うんです。

有名なブランドの服を着ているのと似合っているのも違う。自己満足じゃ人には伝わらない。肩書も持ち物も関係ないんです。

極論ですけど、遭難して無人島にたどり着いたらどうするか。下手したら言葉も通じない誰かと一緒かもしれない。そうしたらジェスチャーでもなんでも使って、必死に助け合って一生懸命コミュニケーション取るじゃないですか。

でも、都会に住んでいるとそれに気付かず、根本的な気遣いみたいなものが足りなくなる。それ故に勘違いが生まれ、自分を過信して傲りが出てしまうんです。
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俺にじゃなくて、お金とか人脈に寄ってきたんだなと気づかされて

実は僕も昔、『鉄腕DASH』とかを作ってイケイケだった頃はそういうことがありました。チーム全体の評価なのに、自分が偉くなったような勘違いをして。不相応な高級外車に乗って、全身ブランドの服を着て、無意味にキャバクラとか銀座でお金を使って、借金までしちゃって、何やってんだろうな、と(笑)。

やっぱり自分でも傲っていたなと思います。その結果、30代でいろんなものを失った時期があって。そこで気づかされた。昔を思い出したんです。

僕は小学生の時、全然モテなくて、バレンタインのチョコもひとつももらえなかった。だから銀座でみんなが寄ってきたのも、「これ俺にじゃなくて、お金とか人脈に寄ってきたんだな」と。本質として好かれたんじゃないなと気づきました。

キャバクラのお姉ちゃんとかに、「野呂さんすご〜い!!」って言われても、俺が凄いわけじゃなくて、シャンパンを入れるお金が凄いってだけで(笑)。俺と酒を飲んでることがうれしいのかって言ったらそういうことでもない。

それが見出せたのが30代後半からです。今もモテている訳じゃないけど、それでも努力すればみんなが本当に相手をしてくれるってことはわかった。相手の気持ちを考えること、感謝の気持ちを忘れないことは本当に大事です。感謝の気持ちを持っていれば相手に失礼な態度は取らないですよね。

※後編に続きます

●野呂エイシロウ

1967年愛知県生まれ。愛知工業大学卒。放送作家・戦略的PRコンサルタント。『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』で放送作家デビュー。『ザ! 鉄腕DASH!!』『奇跡体験アンビリバボー!』『ズームインスーパー』などにたずさわる。30歳の時から“戦略的PRコンサルタント”としての仕事をスタート。クライアントには「SoftBank」「ライフネット生命」「GROUPON」をはじめ国内外の企業150社以上があり、“かげの仕掛人”として活躍している。著書に『終わらす技術』(フォレスト出版)、『毎日〇×するだけでお金が貯まる手帳術』(集英社)など。

『心をつかむ話し方 無敵の法則』

「人前で話すのが苦手」「初対面の人と話すと緊張する」「相手にうまく伝わっているか不安」……そんなあなたも、もう安心!  人間関係がグッと楽になる話し方のコツが満載です。
会話を盛り上げるのは「おもしろネタ」より「一般論」/人を巻き込むときは相手のメリットを明確に/プレゼンするときは「前置き」は全カットでOK/入りにくい会話は「同意」と「相づち」で切り込む/好印象を残すなら相手に2倍話してもらう/ネガティブな話は「予告」を緩衝材にする...etc. 恋愛、SNS、テレワーク、営業、プレゼン、会議、どんな場面でも誰が相手でも使える一冊。アスコム刊。価格1540円(税込)。

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