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2017.12.04

【歴史に残る贈り物】グレン・ミラーの名曲を生んだ15年の月日を隔てたプレゼントとは?

20世紀を代表する3人のスターたちの贈り物にまつわる物語を連載でご紹介します。第3回目は幾多のスウィングジャズの名曲を残したグレン・ミラーのストーリーです。

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協力/株式会社ヒロカネ

贈り物、それは「モノ」に託して「心」を贈ること。長い歴史のなかで人はさまざまな場面でさまざまな「心」を愛する人に贈ってきました。ひとつの贈り物には必ずひとつのストーリーがあるのです。ここでは20世紀を代表する3人のスターたちの、プレゼントにまつわる小さな物語を3回にわたってご紹介します。第3回はスウィングジャズ界の巨匠グレン・ミラーのお話です。

◆第3回 グレン・ミラーの真珠の首飾り

1926年夏。
コロラド州デンバーへ向かう車の中、22歳のグレン・ミラーはヘレンのことで頭がいっぱいだった。2年ぶりの再会である。さっき電話で聞いた声は学生時代と少しも変わっていない。

いい知らせを早く伝えたかった。西海岸で一番人気のあるベン・ポラック楽団に今日、採用されたのだ。今こそ、心のうちを打ち明けるチャンスだ。上着のポケットには初めての贈りもの―80ドルで買ったイミテーションの真珠の首飾り―が入っている。今の彼には、それでも贅沢な贈りものなのだ。
ヘレンに家の前に立ったのはもう真夜中だった。待ちくたびれたヘレンはすっかり機嫌を悪くしていたが、彼の精一杯の気持ちがヘレンの笑顔を取り戻してくれた。デンバーの月明かりにヘレンの笑顔と80ドルの首飾りが映える。そのとき彼は心に誓った。きっと成功して、本物の真珠を彼女に贈るんだ・・・と。
そして5年後。ふたりはニューヨークでささやかな結婚式をあげた。ミラーは楽団を辞めて、念願の新しいサウンドづくりに取りかかった。苦しい生活の中で彼の夢を支えてくれたのは、ヘレンの明るい笑顔だった。
1939年春。デンバーの月明かりをイメージに描いた「ムーンライト・セレナーデ」が初めてヒット。続いて発表された「茶色の小瓶」「イン・ザ・ムード」なども大ヒットを重ねた。
ふたりの10年目の結婚記念日は、まるでグレン・ミラー楽団の成功を祝うパーティーのようだった。ミラーはヘレンのためにひそかに贈りものを用意した。
「ヘレン、ありがとう。今度こそ本物だよ。」ヘレンの胸に、真珠の首飾りが燦然と輝いた。言葉もなく見つめ合うふたりに、会場の中から拍手が沸き起こった。
やがて、ミラーの指揮でこの秋発表する新曲が演奏された。曲は「真珠の首飾り」と名付けられた。ミラー・サウンド最高のヒットナンバーである。デンバーの夜から十五年、この夜のプレゼントはグレン・ミラーが最愛の妻にささげた、生涯の贈りものであった。
※この記事は株式会社ヒロカネのHPより引用させて頂きました。

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