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2020.09.27

■ 特別インタビュー with ディーン&ダン・ケイティン兄弟 

【成功の秘訣】25周年を迎えた 「ディースクエアード」の創業者はコロナ禍をどう乗り越えたか?

LEONでもお馴染みの「ディースクエアード」が今年で記念すべき25周年を迎えた。コロナが世界中で猛威を振るうなか、創業者兼デザイナーのディーン&ダン・ケイティン兄弟はどのようにクリエイションを表現したか? 彼らの生き方に成功の秘訣が見えてきた。

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文/瀧川修平

1964年、カナダはオンタリオ州トロントにて、後のファッション業界に多大なる影響を与える双子の鬼才が9人兄弟の末っ子として誕生した。今回の主役、ディーン・ケイティンとダン・ケイティン兄弟だ。1995年に彼らがスタートさせたメンズコレクションこそ、今年で25周年を迎えるご存知「ディースクエアード」である。
そんなふたりも、アニバーサリーイヤーをこんな形で迎えるとは思ってもみなかっただろう。世界的に蔓延したコロナウィルスの影響で、6月に行われる予定だった2021年春夏のミラノコレクションは延期。ランウェイではなくバックステージの様子をムービーに収める形でプレコレクションを配信し、節目となるカプセルコレクションを待ち焦がれるファンに届けた。そのフレキシブルな対応が高く評価されている。

とはいえあくまで画面越しのパフォーマンス。確かな成功を収めたとはいえ、実感はしづらかったはずだ。ご自身たちの胸中はいかなるものだっただろうか?
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20周年を記念するショーのバックステージにて。
「ファッションショーを行わなかったのは今年が初めてだったので、最初はとても奇妙に思えました。この気持ちを克服するべく、ショーと同じエネルギーやムード、そしてテーマを表現するためのショートムービーを作ったのです。世界的なウイルスの猛威は、私たちのアイデアにも多大な影響を与えましたが、状況を受け入れることで新たなクリエイションの発見にも繋がっています」
実際、プレコレクションのショーピースはすべて、リモートで作り上げたという。自粛期間は多くの時間があったため、彼らの人生や大切に思う人々について改めて考え直す良い機会にもなったそうで、ヨガやフィットネス、読書や音楽も楽しんだのだとか。「このダウンタイムは我々にとって、デジタル化も含めた再進化のきっかけとなり得るでしょう」

25年間で最もハッピーだった出来事

25周年を祝福するショーでは、シスター・スレッジとの共演を果たした。
人類に与えられた試練はひとつの転機と柔軟に捉えれば、これまで見過ごしてきたり先送りにしてきたことを見つめ直すチャンスでもある、とディーン兄弟。さらに追憶を辿り、この四半世紀の道のりを振り返ってもらった。
「25年間で最もハッピーだった瞬間は、“ミラノで最初の旗艦店をオープンしたこと”と、“世界的な歌姫とのコラボレーション”です。故国カナダを離れてヨーロッパに腰を据えるべく勝負に出て、結果的に勝つことができたことはうれしかったですね。そしてターニングポイントとなったのが、マドンナのミュージックビデオで150ピースもの服をデザインした2000年初頭。ちょうど婦人服をスタートさせるタイミングだったので、とても良い勉強になりました」
その経験が、ブリトニー・スピアーズ、クリスティーナ・アギレラ、リッキー・マーティンなど名だたるミュージシャンとのコラボレーションに繋がったという。ナオミ・キャンベルが彼らの最初のレディースコレクションでランウェイを歩いた時のことも忘れられないと語る。
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最新カプセルコレクションを展開中

ビヨンセのコンサート会場にて。
これまでに作ってきた数多くのアイテムの中で、自分たちがいちばん気に入っているモノとは何か。

 「それは、ディースクエアードの原点であると同時に、命を与えてきた100種類以上のデニムですね。私たちが小さい頃は、貧しく見えるという理由で、父親はデニムをはかせてくれませんでした。とりわけ思い入れが強いのは、その反発でもあるのでしょう」
サクセスストーリーに想いを馳せるディーン&ダンに、四半世紀の節目を飾るカプセルコレクションと、コロナ禍以降のコレクションの方向性やラグジュアリーの在り方について聞いてみた。
10月7日(水)〜13日(火)の期間、カプセルコレクションのポップアップストアが伊勢丹新宿店と伊勢丹メンズ館で開催(※ 詳細はコチラ)。
「25周年のカプセルコレクションは、2種類のシグニチャードで構成されています。ひとつは“D”“2”“5”の3文字を囲う赤と黒の円、もうひとつはレトロスポーツの影響を強く受けた“95:20 Dsquared2”という2つの新ロゴです。前者は25周年、後者は創業年の1995年から2020年の下2桁を表現しました。常にオルタナティブなラグジュアリーをコンセプトにしてきた私たちですが、カジュアルながらエレガントな新しいラインナップも満足できる出来栄えです」
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今後も皆さんに欲されるモノを作り続けたい

彼らのルーツとラグジュアリーに対するビジョンは、ブランドの確固たるDNAのひとつ。しかし今後のクリエイションは、カッコ良かったり個性が感じられるだけではダメだそう。
「自宅で過ごす時間が多くなり、着飾る機会が少なくなるため、機能性やリアリティがもっと追究されていくことになるでしょう。同時に自分たちがブランドにおける最初の顧客だと考えているため、まずは我々が今欲しい服やモノを作ることが、皆さんにも必ずや刺さるであろうと信じています。私たちも前を向き続けるので、皆さんも思いやりと情熱を持ち、それでいてクールに最善の方法を模索しながら、夢を忘れず自分らしくいてください!」

■ ディースクエアード

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