2026.09.17
■ 「艶な男のモノカタリ」 第1回その2
艶な男、杉本哲太。「役者としても、オヤジとしても、毎日コツコツと何かを積み上げてゆくことが大切」
花も嵐も踏み越えて、酸いも甘いも噛み分けてきた大人の男たちだけが持つ艶やかな魅力に迫る新連載「艶(あで)な男のモノカタリ」。今回のゲストは俳優の杉本哲太さん。歩んできた人生の有り様がジワリと滲み出る艶っぽい写真&インタビューでお届けします。その第2回です。
- CREDIT :
写真/前田 晃(MAETTICO) スタイリング/石川英治 ヘアメイク/TAKESHI 文/安岡将文 編集/森本 泉(Web LEON) 撮影協力/パーク ハイアット 東京

花も嵐も踏み越えて、酸いも甘いも噛み分けてきた大人の男たちだけが持つ艶やかな魅力に迫る新連載「艶(あで)な男のモノカタリ」。
顔は男の履歴書というけれど、歩んできた人生の有り様は、オーラのように全身から漂い滲み出るもの。その艶やかな一瞬を切り取った写真と、人生を紐解くインタビューでお届けします。今回のゲストは、俳優の杉本哲太さん。その第2回です(第1回はこちら)。



【自己分析すると……オンとオフの差が激しいです】
色んな役をやらせて頂きましたが、おそらく僕に対するパブリックイメージって無口で頑固な昭和のオヤジといったところではないでしょうか(笑)。
今までの自分は、ある意味そのイメージに乗っかっていた部分もありました。でもInstagramをやるようになってからは、今までと同じことをやっていてもつまらないなと違う一面を見せるようになりました。おかげさまで、Instagramを見てくれている方からは「意外にお茶目なんですね」と言われることが多くなりました。
自分の性格を自己分析すると……オンとオフの差が激しいですね(笑)。きちんとしている時と、気が緩んでいる時の振れ幅が大きいというか。以前は休日も予定を詰め込む性格でした。旅行に行っても、スケジュールをきっちりと決めないと気が済まない。それこそ5分刻みでスケジュールを組み立てていました。でも今は余裕を持って動いています。


【いいところで子ども時代を過ごしていたんだな 】
休日は、主にカラダのメンテナンスをしています。年齢的に、やっぱり日頃からメンテをしておかないと、急にはカラダを動かせなくなりましたから。
暖かい時期には、サップを楽しんだりしています。生まれが茅ヶ崎なので、海は気持ちいいですね。サップは7、8年前に映画の撮影で訪れた奄美大島で出合いました。長期間滞在していたので、他にもシュノーケリングなどを楽しみました。あまりアクティブなイメージを持たれませんが、アウトドアも好きなんですよ。
還暦を過ぎると、自分のルーツを見つめ直すようになってきます。茅ヶ崎や藤沢辺りを歩くと、子どもの頃に感じた独特な時間の流れを思い出します。自転車の横にサーフボードを積んで走っているサーファーを見るとほっとするというか。
クルマなら都心からさほど時間をかけずに来られるのに、まるで時間の流れ方が違います。時折「あ〜、俺っていいところで子ども時代を過ごしていたんだな」って思います。そろそろ二拠点生活も、いいかも知れませんね。

▲ ジャケット98万100円、シャツ参考商品、パンツ95万9200円、シューズ20万3500円/すべてボッテガ・ヴェネタ/ ボッテガ・ヴェネタジャパン


【一つの作品が終わると、一人の時間を作ってリセット 】
歳を取ったなと実感するのは、涙もろくなったこと(笑)。ワンちゃんを飼っているんですが、まだまだ若いのにふと、この子が歳を取った時のことを思うと、ホロリと涙が出てくるんです。泣ける映画やドキュメンタリー作品を観て号泣したりと、涙腺がすっかり脆くなってしまいました。
一人の時間も大事にしています。バーで一人グラスを傾けることもあります。ここのバーにも、ときどき一人で来るんですよ。 役者として、一人の時間は必要だと思っています。一つの作品が終わると、一人の時間を作ってリセットする。そして次の作品について、思慮を巡らせるとかね。
そんな時の装いはビシッとスーツで……と言いたいところだけど、リラックスしたコーディネートが好きです。なにせ僕の一張羅は短パンですから(笑)。昔は映画やドラマの打ち上げなど、みんなスーツでした。今はカジュアルになってしまったので、役以外でスーツを着る機会がほとんどないです。でも、普段からスーツを着慣れておくことは、役においても有効。意識して着ることも必要なのでしょうね。


【肩の力を抜いたところに色気が】
クルマは好きですね。これまで何台も乗り継いできました。でも唯一コンバーチブルを所有したことはないんです。
以前はハーレーに乗っていました。風を感じるにはやっぱりバイクが一番です。ただ、年齢的にクルマの方が安心だとは思います。何も考えずにドライブする時間に集中できますから。バイクの場合は、転倒すると怪我に直結します。出演中の作品があると、どうしてもそれを警戒してしまう。でも本音は、またハーレーに乗ってツーリングしてみたい。そういう感覚って、オトコはずっと持ち続けるものなのでしょうね。
年齢を重ねて思ったことは、自然体でいることが一番カッコいいってこと。オシャレもひけらかすのじゃなく、むしろブランドを意識させないほど肩の力を抜いて着ている方がカッコいい。そこから色気が生まれると思っています。
そのためには、毎日コツコツと何かを積み上げてゆくことが大切。役者としても、オヤジとしても、一人の人間としても、日常をどう生きているのかがその結果に現れるのだと思います。


● 杉本哲太(すぎもと・てった)
1965年、神奈川県茅ヶ崎市生まれ。1981年にロックバンド「紅麗威甦」のボーカルとしてデビュー。その後、俳優へ転向し、1983年の映画『白蛇抄』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。シリアスからコメディまで幅広いキャラクターを演じ分ける名バイプレーヤーとして、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」や「相棒」シリーズ、映画『アウトレイジ』『ヒーロー』など、様々な作品に出演。「ガイアの夜明け」ではナレーターとしても活躍しています。9月21日から上演される舞台『リア王-KING LEAR-』では、リア王に忠義を尽くすケント伯役で出演。
『リア王-KING LEAR-』
■ お問い合わせ
ボッテガ・ヴェネタジャパン 0120-60-1966
こちらの記事もいかがですか?













