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2020.04.05

【第4回】

銀座高級クラブのママが語る「銀座でモテる男たちはどこがスゴいのか?」

現代における「モテ」の意味と意義を探る連載「モテ解体新処」。第4回目のゲストは銀座のママとして20年以上のキャリアをもち、現在は「クラブ稲葉」をはじめ銀座に4店舗を構えるオーナーママ白坂亜紀さん。銀座で出会った一流の男たちのエピソードを交えて「モテる男の条件」について語っていただきました。

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写真/椙本裕子 文/木村千鶴

▲銀座のママとして20年以上のキャリアをもち、現在は「クラブ稲葉」をはじめ銀座に4店舗を構えるオーナーママ白坂亜紀さん
夜の銀座は今も昔も日本の繁栄を支える男たちが集う一流の社交場。白坂さんは、この街で20年以上も血気盛んな男たちが夜な夜な酒を酌み交わす現場を見続けてきました。男も女も一流であることを要求される夜の銀座で白坂さんが出会った「モテる男」たちのスゴさとは?

銀座でモテるのは一流の男

私がお店を開くずっと以前から「夜の銀座は男のステイタス」と言われるほど、銀座は男性にとっては憧れの場所。通うとなればそれなりの資金力や、洗練された粋な振る舞いも求められる「男を磨く街」でもあります。それと同時に、もてなす側の女性たちも常に女に磨きをかけ、努力と工夫をしなければ、お席に呼んでもらえなくなるという実力主義の世界です。大人の男女がそうやって切磋琢磨し、高めあう場だからこそ、色んな事が見えてきます。

まず、お客様にとってクラブという場は「俺の店」です。接待に使ったり、自分の憩いの場所として使ったりする大事な場所ですから、一流のお客様は“一緒にお店を良くしよう、スタッフも育てよう”という気持ちでいてくださいます。

ある社長さんは、いつも来ると冗談ばかり言っているけれど、部下やお店のスタッフの様子まで、皆のことをすごく見ているんです。例えば若いホステスが彼氏と喧嘩して、それが少しでも顔色に出ていると、帰りがけにポンと、愛情あふれる言葉をかけてくださる。

ある時は部下を接待して「今日は飲め飲め」って、女の子を部下に付ける。そうするとみんな酔って浮かれて本音も出て来る。そこで、部下の心理状態、実は息子が病気でとか、奥さんと不仲でとか。そんなことまで、さり気なく探ってしまう。接待のお客様だけでなく、部下やスタッフも分け隔てなく実に細やかに気配りされる。そういう方をそばで見ていると、本当にすごいなと思うし、もちろん、そんな男性ならモテますよね。

モテる男は威張らない

今は年功序列が壊れて、若い人が上司になることも普通です。でも若くて仕事のできる人は、皆さん、意外と昔からある習慣や伝統をきちんと守っていますね。「年長者は上座にどうぞ」という姿もよく見ます。若くて出世している人は余裕があるから威張らない。そういう男性はカッコいいですよね。

中には「俺が俺が」じゃないですが、常に自分が中心じゃないと気が済まないお客様もいらっしゃいます。「俺も夜の銀座で飲めるようになったんだ」と威張りたくなる気持ちもわかりますがが、そういう方は正直モテません(笑)。やっぱり人を大事に思う、周囲に対する思いやりがある人がモテるんです。それが基本です。
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とことん威張る男はモテる

でも、どうせ威張るんだったら、誰にでも威張ればモテます(笑)。どんな相手に対してでも威張れれば、それはキャラですからね。実際、そういう方がいらっしゃって、その方は大きな商社の常務になりました。普通、上にペコペコして、下に威張るタイプは一番嫌われるじゃないですか。でもその方はお客様にも威張ってましたから(笑)。そういう人って逆にかわいいなと思って見ていました。クスッとしちゃうじゃないですか。

モテる男は自慢しない

自慢が多い人もモテませんね。よくいるんです。「俺、誰々と友達だ」っていう人。〇〇大臣とかの名刺を持ち歩いて「友達だ」って言って。それがなぁに?って思いますけど。まぁ、一応言いますよ「凄~い」って(笑)。

でもね、普段、自慢も威張りもしない人が、たまに疲れてひとりで来て、ワガママ言うのはいいんです。それは大丈夫。ホステスさんは間違いなく褒め称えますから。素敵!カッコいい~!って。そう言われるために、高いお金を払いに来る人もいます。もちろんそういう使い方があってもいい。それが銀座ですから。

モテる男は自分を落とせる

三枚目が出来る人、自分の失敗談もサラサラ言える人はモテますね。そういうのをサラッと言ってくれる人ってキュンときます。大人だなって思います。それと、これはどこでも同じでしょうが、面白いことを言ってみんなを笑わせてくれる人。冗談はみんな好きですよ。中年以上のお客様は皆さんダジャレを言うでしょう。ダジャレ王です、みんな(笑)。こちらも飲んでいますから聞いてて楽しいですよ。場を明るくする人は、モテますね。

モテる男は下品と上品の切り替えがうまい

別に銀座だからって下品な話をしちゃいけないことはないんです。男と女が集ってお上品な話ばかりしているんだったら「ここは何?」となってしまう。やっぱり夜の世界ですから、ちょっとHな話も出ていいんです。でもずっと下品ではつまらないですよね。下品になりすぎず、女性が不愉快にならない程度にさっと話を切り替える。そんなギリギリトークがうまい男性はモテますよね。
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モテる男は準備万端

誰でも交際費が使えた昔と違って、今は銀座も本当にここを必要としている、本気の接待のお客様が多くなったように思います。そうすると接待する側も技量が問われることになります。

例えば相手より自分が楽しんじゃうような人は論外ですが、デキるなと思うような人は、たいてい事前に私たちにも接待する人の情報をくれるんです。そうするとこちらも心の準備ができます。例えばタクシー会社の社長さんを接待するって女の子たちに言っておけば、「最近、タクシーってサービス悪いですよね」なんて話は絶対出ない。そうやってお店も味方につけて準備万端にできるような男性は女性から見てもカッコいいしモテると思います。

モテる男は記憶力がすごい

お客様とホステスだって男と女ですからね。女は自分のことを気にかけてくれていると思うとうれしいものです。例えば最初に会った時に話した内容を次に来るときも覚えていて、「君が言ってたのってこれでしょ?」なんて、勉強してきてくれる人はうまいなぁと思います。

あるいは、私がその人の誕生日にネクタイを贈ったとすると、私と会う時にはちゃんとそのネクタイを付けてくれてるとか。たぶん、いっぱいプレゼントをもらうんでしょうけど、モテる男はそういうところは外さないです。会社に何本ネクタイを置いてるんだろうとは思いますけど(笑)。

モテる男は同性の友情も大切にする

ウチのお店が開店10周年の時、あるお客様から中国旅行に招待されました。凄い大都会のビルのレストランで食事をご馳走になったんですが、その街って10年前は野原だったそうで、「あの野原がこの大都会になる10年と同じ時間、君はよく頑張ったね」って言ってくださって。その方はこの10年間、街の発展のために貢献してきた日本企業の一員として中国と日本を行き来していたんですが、帰国するたびに店に寄ってくれたんです。

でも彼は特に私のこと好きじゃないんです。それって何度も会ってればわかるでしょ。なのになぜ良くしてくれるのか、ずっと不思議だったので聞いたんです。そうしたら、私のことを凄くかわいがってくれて、もう亡くなってしまったお客様がその方の上司で、「僕、病気になってあの子の応援できないけど、よろしくね」って頼まれたと。彼はそれを実行してくれていた。そんなことひと言もいわずに10年間通ってくださったんですよ。カッコいいですよね。そういう男同士の義理や友情に女子はキュンキュンきます。

モテる男は余計なことは言わない

やっぱり余計なことは言わない男性って素敵ですよね。おしゃべりな男はダメです。会話が楽しいのはいいんですけど、秘密にするべきことをあちこちでしゃべっちゃう人はまったくモテないです!
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モテる男は愚痴を言わない

愚痴も少しならいいんです。「今日嫌なことがあって。上司に酷いこと言われたんだよね」「そっか~、大変だったね」なんてそれくらいで終わればいい。「わかった、じゃあ今日は私がシャンパン奢るから飲もう!」とか、なるので。それくらいならいいけど、上司や同僚の悪口とか延々言ってる人はダメですね。

これはよく講演で話すんですけど、「九州に左遷になっちゃった」って来た人がいて、「私、九州出身だけど、とても楽しくていいところよ」って言ったら「何で俺が九州に行かなきゃいけないんだ~!」って言ってずっと帰らないんですよ。「じゃあバーに行こう」って朝まで飲んで、凄いやけ酒で。懲りずに次の日も来て、その後も何日も来ましたよ!

最後には社長も一緒に店に来て、「君を見込んで九州に行ってもらうんだよ」って言われているのに、「いやだ、絶対に嫌だ」って言い張って。ダメだこの人って思いましたね。左遷されても、辛いことがあってもスッと切り替えて行くくらいの気持ちがないと。復活劇だってありますから。

モテる男は財布が薄い

ケチはもちろんダメですけど、モテるには、払い方もスマートじゃないといけません。自分が払うと決めている時には「ちょっとお手洗いに行ってくる」って席を立った時にカード渡して、席に戻る時にサインして、じゃあ帰ろうってなった時には、もうお会計は済んでますよ。

「今日は僕が」って言うのは、サラっとがカッコいいんです。お財布を出すのが遅い人はダメ。カードだけポケットに入れておくとか、用意しておかないと。デキる人は早いですよ。ごそごそ探したりせずに、すっと出す。これも結構ワザです。それと、お会計でお財布出したとしても、ぺったんこで、きれいな財布じゃないと。領収書でパンパンにしてる人なんて「仕事デキないだろうな~この人」って思っちゃいます(笑)。だって整理できてないんですから。

モテる男は手がきれい

見た目に関して気になるのは清潔かどうか。私たちは結構、男性の指を見てますから。指先が汚い人はダメ。それと身に付けているものが清潔かどうか。見栄で買った高いスーツをヨレヨレになっても着ている人がたまにいますけど、それは本末転倒でしょう。あとは筋力ですね。そこそこ鍛えられた感じだと、多少運動してるんだろうな、身体のこと気をつけてるんだろうなって、わかるじゃないですか。女性は筋肉が好きですから(笑)、実はみんな見てます。スーツで隠れてますけどね、見えます。胸とか、足とか。

モテる男は趣味が豊富

趣味があるかどうかも大事ですね。銀座でゴルフが上手いのは当たり前。お客様の9割はしてますから。それ以外にテニスするとか、できれば文学とか芸術とか、文化的な趣味がひとつあるとキュンとしますね。映画鑑賞とか焼き物とか美術に造詣が深いとか、そういうのは銀座ではモテるんじゃないですか。教養、知識的な魅力も大事かもしれませんね。

別にひけらかすわけじゃなくても、会話の中で、ふとわかるじゃないですか。例えば売れている本の話題になったとして、著者の一作目もよかったよ、とか言われれば、この人は結構本を読む人なんだとか。それがスポーツにしか興味のないと思ってた人だったりすると、また意外性みたいな部分でもモテる。そういうのが良かったりもしますよね。
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モテる男は見返りを求めない

男性は見返りを求めるようなお金の使い方をしちゃダメですね。もちろん女性を口説くのは夜の街での楽しみのひとつだからいいんですが、「今日はこんなフレンチに行ってこんなシャンパン入れてやったんだから付き合え」みたいな。露骨な見返りを求める人はだダメです。結構いますけど(笑)。

普通のお付き合いでも、別れる時に「俺がプレゼントしたもの返せ」とか言う人、いますよね。でも、プレゼントって気持ちですから。見返りを求めちゃいけないし、無理をしてしまうと後が続かない。高価なものじゃなく、その方のことを思って選んだものが一番です。値段じゃなく、気持ちのこもったプレゼントをいただけると、人はうれしいんだと思います。

モテる男はなかなか口説かない

プロの女性でもキュンキュン来る時はありますよ。私が素敵だなと思ったのは、ある金融関係の方。その方はなんとリーマンショックの時に独立されて。それは大変だったんじゃないですかって聞いたんですが、苦労話もサラ~っとしたもので重くない。クールな人で、常に紳士的。食事にもアフターにも誘ってくれるけど、タクシーで送ってくれるだけ。どう思ってるんだろう私のことって、そりゃ気になりましたよ(笑)。渡辺淳一先生もね、口説かなければモテるって言ってましたけど、そこまで計算して出来たらモテますよね。

モテる男は我慢強い

逆に全然我慢できない人もいますよね。もう、最初からタクシーやエレベーターで無理やりキスしようとする人(笑)。「だって我慢できなかったんだもん」って。これはダメです。そんなことしたら次のデートはありませんから。はじめの何回かはさらっと「おやすみ」って送ってくれたら、どれだけカッコいいか。

何回まで我慢すればいいかって? 男性は3回って思っている人が多いんですよね(笑)。いやいや、女性の心って3回誘ったくらいじゃ動かないですから。女性がザワザワするところまで待つ。どこまでやせ我慢できるか、それが男磨きだと思います。ん~、10回ぐらいかしら?(笑)

白坂亜紀(しらさか・あき)

大分県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。在学中に日本橋の老舗クラブにて勤務。女子大生ママとなる。1996年、銀座5丁目、7丁目に2軒のクラブを開店。その後、競争の激しい銀座でリーマンショック、東日本大震災の危機を乗り越えながら現在「クラブ稲葉」「和食 穂の花」など4店舗を経営。著書に『銀座の流儀—「クラブ稲葉」ママの心得帖―』(時事通信社)、『銀座の秘密—なぜこのクラブのママたちは、超一流であり続けるのか-すご腕女性10人の金言』(中央公論新社)。最新刊はケント・ギルバート氏との共著『銀座の美人ママとダンディ弁護士の粋で鯔背なニッポン論』(ビジネス社)。名刺交換したお客様には必ず翌日お礼のメールやお手紙を送り続け20年以上。現在パソコンには3万人のデータが入っているという。

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