2018.09.14
中秋の名月を京都で観る、特別な意味とは?
日本において月見の宴の風習は平安時代に嵯峨天皇が京都・大沢池で開いたことから広まったと言われています。つまり京都での月見は由緒正しい特別な月見。そこで京都ならではのおすすめ観月イベントをご紹介しましょう。
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文/木薮 愛

つまり京都こそが、月見の宴の発祥の地というわけ。この地は元々「嵯峨院」と呼ばれる嵯峨天皇の離宮で、大沢池は、なんと月見のためだけに、中国の名勝・洞庭湖を模して作られた日本最古の人口林泉なのです。
当時の月見の宴は空海や橘逸勢など高名な文化人や貴族たちを招いて、華やかなサロンのような趣だったと言われています。月見と言っても、平安貴族たちは月を直接見ることはなく、あくまでも池の水面に映る月を眺めるのが風流だったのだとか。特に天皇は最高の身分なので自分より上を見上げるということはしませんでした。そこで月を水面や盃に入れたお酒に映したりしたのです。
そんな歴史を受け継いで、大沢池は今も日本三大名月鑑賞地として知られています。十五夜には一対の舟(龍頭舟と鷁首舟)を池に浮かべ、一周しながら、水面に映る月を愛で、特別舞台では観月コンサートなども開かれています。
ところが今年は、残念ながら台風21号の影響で、大覚寺の観月イベントが中止になってしまいました。そこで大覚寺の1日も早い復興をお祈りしつつ、本記事ではその他の寺社の観月イベントをピックアップ。
京都では毎年多くの寺社が趣向を凝らした観月イベントを開催しているのです。ではさっそく注目のイベントをご紹介しましょう。
祇園で見られる神事、八坂神社「観月祭」


八坂神社「観月祭」
日程/2018年9月24日(月)
時間/19:00~22:00頃
住所/京都府京都市東山区祇園町北側625
参拝料/境内無料
URL/http://www.yasaka-jinja.or.jp
お問い合わせ/☎075-561-6155
月見酒にほろ酔いする夜が楽しい松尾大社「観月祭」

松尾大社「観月祭」
日程/2018年9月24日(月)
時間/17:00~20:30(受付終了)
住所/京都府京都市西京区嵐山宮町3
参拝料/1000円
URL/http://www.matsunoo.or.jp/
お問い合わせ/☎075-871-5016
精進料理とともに優雅な夜を。 退蔵院「観月の夕べ」

退蔵院「観月の夕べ」
期間/2018年9月23日(日)24日(月)
時間/17:30~21:00終了予定
住所/京都府京都市右京区花園妙心寺町35
料金/9000円(予約制)
URL/http://www.kyoto-hanagokoro.jp/
お問い合わせ/☎ 075-467-1666
【おまけ】京都の月見団子は丸じゃない!

老松 北野店
住所/京都府京都市上京区北野上七軒
営業時間/9:00~18:00(17:30最終入館)
定休/不定休
URL/http://oimatu.co.jp/
お問い合わせ/☎075-463-3050