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2018.01.06

ワンコの寿命が20年を超える!? 高齢化時代の健康長寿の秘訣とは

ワンコにも人間同様、長寿の時代が到来! 愛する犬と一日も長く幸せに暮らしていくにはどうすればいい? 高齢犬の今にクローズアップしました。

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写真/河合 綾 文/鈴木ゆうこ

私たち人間の寿命は年々長くなっており、いま日本人男性の平均寿命は約81歳、女性が約87歳。このままでは平均100歳まで生きるのも近い将来実現しそう。そして、犬の世界にも同じことが起こっています。昭和の中頃まで庭につながれ、残飯を食べていた犬たちも、いまでは家族の一員としてより愛情いっぱいに育てられるようになり、その寿命が伸びて高齢化時代に突入しているというわけ。
 
犬の高齢化の理由は? 高齢になっても健やかに暮らすには? を、“人と動物と自然を大切にする”の理念のもと、アメリカの獣医学を取り入れた最高水準の獣医療を提供する、ダクタリ動物病院東京医療センターの齋藤麻実子獣医師に聞きました。

約30年で3倍に! 平均寿命がぐ~んと延びた理由

「2014年のデータになりますが、イヌの平均寿命は13.2才。1980年は4.4才、1990年で8.8才だったことを考えれば、犬種によって多少の違いはありますが、ここ30年の間に約3倍にも伸びています」(齋藤先生、以下同)

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イヌが3倍長生きになった理由

1980年の4.4才という数字からの驚異的な伸び! その主な要因がコチラ。

① 感染症が減った!

「近年のワクチンの普及により、パルボウイルスやジステンパーウイルスなどの感染症が減少し、フィラリア予防薬が当たり前に。1980年以前の死因の大半を占めていたフィラリア症の感染が圧倒的に減少。さらにフィラリアの予防薬が進歩し、毎日飲ませるお薬だったのが、今では月に1回薬を飲ませるか、皮膚につけるなど、投薬がとても簡単になりました。予防がしやすくなったことも感染症の減少に一役かっています。また、1980年以前と比べて室内飼育の数が増えたことで、感染のリスクが下がっているといえます」

② 不妊手術の徹底

「子を残すことを考えていない場合は、不妊手術をすすめています。不妊手術をしないと生殖器系の病気を発症することがあり、以前は命を落としていた犬が現在よりもいました。不妊手術の徹底により生殖系の病気が減少したことも、犬の長寿に大きく関わっています」

③ 栄養たっぷりのゴハン

「ひと昔前は人間の残りものをあげるのが普通でしたが、今はドッグフードが普及し、飼い主さんもより良質なものを求めるようになりました。栄養バランスに優れたフードを与えることは、健康の維持に大きな役割を果たします。また、ダクタリ動物病院では病気に合わせて“処方食”を出すこともあり、ドッグフードをとても大切に考えています」
 
「ドッグフードは栄養素を見て、年齢に適したものを与えましょう。ダクタリ病院に置いているのはヒルズの『サイエンス・ダイエット』で、高齢の子にもおすすめしています。年齢に合わせて不足しやすい栄養素が含まれているほか、太り過ぎないように配慮されているものもあるなど、フードの内容がとても充実。腎臓病や心臓病など、病気の場合は『処方食』という形をとっています」

④ 少しの変化をすぐ察知!

「昔に比べて『いつもと様子が違う』『水を飲む量が増えた』など、愛犬の少しの変化に気づき病院へ連れてくる方が増えました。ちょっとした変化を見逃さず、病院に診せるという飼い主さんの健康意識の高まりにより、病気が早期で見つかりやすくなっています。また、室内飼育が増えたことで、愛犬の変化に気づきやすくなったこともあります」

⑤ 獣医療のレベルアップ

「日本の獣医療はアメリカに比べると10年遅れていると言われています。それでも最先端の検査法や医療を取り入れ、以前は診断できなかった病気が診断できるようになったり、治療できなかった病気を治療できるようになったりと発展してきました。1980年代に比べて寿命が大幅にのびたことも、獣医療の発展が大きく関係しているのです」
12歳のジュディちゃん(ミニピン)の白内障をチェック。

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愛犬の長生きのためアナタがするべき3つのこと

シニアまで健康に! 飼い主がするべき3つのコト

「私の知る範囲ですと、21才まで生きたチワワとミニチュアダックスがいます。チワワをはじめ小型犬とよばれる子たちの平均寿命は15才ほどなので、とても長生きですね。世界に目を向けると、ギネス記録には29~30才という驚異的な数字が。21才はもちろん長生きですが、今の日本では目指せないことはない数字です。平均寿命は犬種によって違いますが、小型犬は長生きの傾向にあり、中型犬、大型犬と寿命は短くなります。グレート・デンやバーニーズ・マウンテンドッグなどとても大きな犬の寿命は10才以下と言われています」
 
長生きの犬の「幸せの形」ってなんでしょうか?
 
「人間同様、健康寿命が長いこと。良質なフードや飼い主さんの意識により、健康寿命自体が伸びていて、家族と暮らす期間が長くなりました。ただ同時に、以前はなかった介護が必要になる時期が出てくるように。介護は家族の生活スタイルにも大きく関わり、大変なことも多いので、家族は犬の生き方や暮らし方について考える機会が多くなると思います」
 
では、健康寿命をより長くするには、どうしたらいいですか?
 
「犬の寿命が伸びた要因と重なりますが、子犬のころから感染症予防対策をきちんとすることや不妊手術を受けること、そして良質なフードを与えることは大切です」
 
高齢犬に限らず、子犬のころから心がけることが大切。さらにできることはまだまだありますよ!

① ワンコだってサプリを飲みます

「特に高齢の子におすすめしているのは『アンチノール』。高齢犬に必要な栄養である脂肪酸が含まれていて、関節や心血管の健康の維持に適しています。サプリメントをじょうずに取り入れるといいですね」
100%天然素材を使用したサプリメント『アンチノール』。犬のサイズによって飲み方が変わります。

② 適度な運動、もちろん大切

「適度な運動はもちろん欠かせません。必要な運動量は犬種によって異なりますが、レトリバーやビーグル、ダックス、ボーダーコリーなど、もともと運動性の高い狩猟犬や牧羊犬は、ふつうのお散歩だけでは満足できない犬種。若いうちから長時間の運動が必要です。適度な運動は、肥満を予防するほか、筋肉がつくため関節の病気になっても歩けなくなるタイミングが変わってきます。あまり運動を必要としない犬もいるので、運動量はその子に合わせて。年齢に応じた運動が大切です」

③ 3カ月に1度はドッグドックへ

「病院へは3カ月に1度行き、定期健診をするのが理想。犬の3カ月は人間の1年に相当します。体重を測り、獣医師が診察して異常がないかを確認します。歯や皮膚の状態など、全身をくまなく診るので病気の予防や早期発見につながるのです」
 
人間ドックならぬドッグドック! 3カ月が人間の1年に相当するとはオドロキです。定期的に通うことで、健康への意識がさらに高まりますね。
ダクタリ動物病院のテラス。診療の合間にもゆったりくつろげます。

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少し聞きにくいけど、「安楽死」について

欧米では一般的な「安楽死」。日本では?

最後に「お別れ」のことを少し。
愛犬に苦痛しかないと分かったとき、あなたはどうしますか?
欧米では一般的な「安楽死」について伺いました。
 
「安楽死を行わない病院もありますが、必要と判断されれば行っています。ダクタリ動物病院を利用される方の15%が外国の方で、外国の方は日本人に比べると早い段階で安楽死を選択する傾向にあります。安楽死を選択する理由は飼い主さんによってさまざまですが、病気による苦痛をなくしてあげたいと思われる場合は、治せるものなのか、付き合っていけるものなのか、検査をして原因究明やアドバイスを行います。安楽死以外の選択肢を提案し、もう一度飼い主さんに考えていただくようにしています」
 
「犬はもともと群れで生活する動物。犬の年齢は関係なく、スキンシップをたくさんとってあげてくださいね」
 
家族の一員である犬が1日でも長く健やかに暮らせるように、日々できることがたくさんあります。いまの暮らしを見直しながら、愛犬との愛情たっぷりな生活を楽しんでください。
●齋藤麻実子先生
ダクタリ動物病院/獣医師 JAHA 外科認定医
 

◆ダクタリ動物病院

東京医療センター
住所/東京都港区白金台5-14-1 白金台アパートメント2F
診察時間/10:00~19:00(予約制)
※緊急時24時間対応
休診日/年中無休
予約・問い合わせ/☎︎03-5420-0012
URL/http://www.daktari.gr.jp/index.html

●緊急時には365日24時間体制の救急救命に対応し、最新鋭のCTセンター、がんセンター、二次診療施設(セカンド・オピニオン)としての機能も備えた高度獣医療センター。東京医療センター、代々木、久我山の3病院で構成。総合院長の加藤元先生は、コロラド州立獣医科大学の客員教授を務め、アメリカの獣医学、獣医療を日本に取り入れた第一人者。

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