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2019.02.23

そして「エロかわいい」が、「美人」の新しいキーワードになった

男性グラビア誌以上にセクシーな写真満載で男性読者も多いという女性誌『ar』。「エロさ」は女性から男性へのサービスという編集長に話を伺いました。

文/松永尚久
写真協力/『ar』編集部
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いまや男性グラビア誌以上にその写真がセクシーだと話題の女性誌『ar』。時代を代表する美人タレントたちを次々とフィーチャーしては、エロかわいい写真で登場させて、男性ファンの目も楽しませてくれています。

「雌ガール」、「おフェロ」など、狙ったとしか思えない(笑)エロワードも満載の『ar』ですが、女性が「エロさ」をフックに自己アピールするのもアリ!という新しい基準を作ってくれたのは、まさに『ar』の功績。男性としては非常にありがたい。

そこで『ar』の笹沼彩子編集長に、お礼を申し述べつつ、何故「エロさ」のアピールなのか? それがどうして女子たちに受け入れられたのか? さらには「エロかわいい」写真で誌面を飾った美人タレントについて、撮影時のエピソードなども教えてもらいました。
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橋本環奈さん
2017年12月号の表紙に登場。これまでにないセクシーな表情を見せて、大きな話題を呼んでいます。「2017年の春まで高校生ということもあってか、今まで大人っぽい表情を見せた印象のない彼女に、<セクシー号>の表紙を飾っていただいた訳ですから、写真もそれに合うものにしようと思いました。でも、ご本人の中にそういう部分が潜在していたようで、自然に大人っぽさが出ていましたね。決して強制はしていませんので(笑)」

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最初は「炎上バンザイ!」で始めた「エロ」路線

──2012年11月のリニューアル以降、『ar』では、「雌ガール」や「おフェロ」など独特の言葉で、「エロ」な雰囲気をあっけらかんと表現されていて、人気です。どういうきっかけで、今のテイストになったのですか?

「リニューアルするにあたり、目立つ存在の雑誌になりたいという思いがあって、あえてエグい印象の言葉を使おうと思いました。でも、以前から“エロかわ”路線はやっていて、読者からの人気も高かったので、それを発展させたという感じですね」

──でも、当初はかなりのインパクトを残したと思いますが。

「雑誌のことを知ってもらうためには、炎上バンザイ!って感じでやっていましたから(笑)。実際、ネットだけでなく社内からも叩かれました(笑)。でも、実は肉食系な雑誌を作っている訳じゃなくて、手にとっていただくとわかると思うのですが、写真やメイクも柔らかいイメージなんです。そこで“一体どうして?”と思ってもらいたくて、インパクトの残る言葉を選んでいる部分はありますね」
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有村架純さん
2017年11月号の表紙に登場。思わずハッとさせられる、肌を露出させた写真も多数。「有村さんには何度も表紙に登場していただいているんですが、お会いするたびに美しくなられて、こちらもドキドキするほど。また、この撮影に向けて、別のドラマや映画の仕事があるにも関わらず、体型を整えてこられたりとか、とてもストイックな一面もありますね」

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好きな人をターゲットにフェロモンやエロスを出すのはアリ

──女性の中に潜在している“見せたい願望”を、引き出したいと?

「というか、女の人って、みんな“可愛い”とか“美人”に思われたいのですが、全員が思い通りに生まれるわけではないですよね。でも、どんな人も、努力次第で“可愛げ”や“美しさ”が出るという、後押しすることができたらと」

──その“可愛げ”や“美しさ”を引き出すものが「エロさ」だということ?

「でもそれは万人に向けた“エロ”ではないんです。ちょっとマジメな話をすると、2011年の東日本大震災以降、世の女性たちは早めに結婚したいとか、家庭を持ちたいと思う人が増えてくると共に、外で派手に遊ぶというより、家にこもって好きな人と過ごしたいという傾向が強くなってきた印象がします。そこで、私たちは『一人モテ』という言葉も使って、好きな人をターゲットに絞った上でフェロモンやエロスを出すことってアリなのでは?ということを提案したいと思ったんです」

──なるほど。『ar』は一人の男性だけに向けた「エロ」を提案されているのですね。男どもは、みんな自分に向けられてると思ってますが(笑)。

「そうですかね(苦笑)。でも、それはいわば、彼に対するサービス精神みたいなものなんです(笑)。常に、お互いがサービスしあわないと、結婚とか恋愛って長続きしないと思うんですよ。素晴らしい関係をキープしてもらうために、女性側へ提案をしている感じです」
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佐々木希さん
2017年10月号の表紙に登場。スラリと伸びた美脚、さらに柔らかな表情をみせてくれた。「誌面においても、結婚をしたことでポジティブなれたとお話しされていたんですけど、写真からもそれが伝わってきますよね。撮影中も、子どもみたいな表情を見せてくださったりして、今の生活がとても充実しているんだなと思いました」

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エロをポジティブに楽しめる女性がたくさんいてほしい

──登場される方は女優さん・モデルさん問わず結構、肌の露出が多めですよね。

「リニューアルをした当初、長澤まさみさんに登場していただいたんですけど、そこで結構肌を見せてくださったんですよ。それが評判良かったようで、挑戦してみたいという女優さんが多くいらっしゃったんです。難色を示された方って、記憶にないですね。逆に、撮影に向けて身体を絞ってきてくださる方が多いほどです」

──今では『ar』のお陰で、そのような肌の露出や「エロかわいさ」が女性の美しさを表現する一つの手法として認知されたように思います。モデル、写真家やメイクなど、関わるスタッフの方々に撮影にあたって何かリクエストすることはあるのですか?

「みなさんにお願いしているのは、素顔感。メイクさんには、そんなに肌をいじらないようにお願いしたりとか、モデルさんにも決めポーズで写ろうとしている人にはこちらから話しかけて、できるだけ自然な表情を引き出してもらうようにしています」
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広瀬すずさん
2017年9月号の表紙に登場。ナチュラル系メイクで、セクシーに進化している表情も見せてくれました。「彼女も橋本(環奈)さん同様、高校を卒業して大人の女性に進化していると感じましたね。以前は、国で保護すべきレベルの可愛さだったんですけど(笑)、今ではそんなことが必要ないくらいの強さと美しさを持った女性になっている姿を引き出せたと思います」

──なるほど。そのナチュラルな感じが、逆に狙わないセクシーさを感じさせて男どもにもササるのかもしれません。

「今は、写真アプリやメイクなどで、どうにでも顔を加工できる時代。普通の人も“可愛い”とか“美しい”と勘違いしやすい状況というか(笑)。つまり、自分に自信をもっている女性が多くなっていると思いますよね。そうやって“エロ”さえポジティブに楽しめるような女性がたくさんいる世の中って、見ている私たちも楽しいじゃないですか」

──今の女性は自分自身を楽しみながら、「可愛さ」や「美しさ」を手に入れている?

「そうだと思います。自分が楽しければ自然と笑顔でいられる。結局、“女は愛嬌”なんだと思いますよ。ただ、その願望に根本にあるのは、いい男性に巡り会いたい、また素敵な男性と良好な関係を続けたいという純粋な思いなのではないかと思います」
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吉岡里帆さん
2017年8月号の表紙に登場。注目俳優の成田凌を相手役に誌上デートを敢行。その様子をおさめた動画は1日で75万回再生されるほどの人気に。「撮影中はサービス精神に溢れていて、とても充実したものになりました。今後さらに取り上げていきたい、期待の『雌ガール』ですね(笑)」

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