裏通りに佇む噂のスポットへ足を踏み入れるやいなや、我々は見たこともない光景に終始「おお…!」、「すごい…!」と感嘆の声を漏らし続けることに。そこは、抜群のエンターテインメントと、知的好奇心をゴリゴリくすぐる仕掛けが満載の、最新お江戸デートスポットだったのです。
しかも2つの展示が同時開催なので、半日ここで楽しめば知的なあのコも満足してくれること間違いなし。さらに夜はそのまま日本橋ディナーに直行できてしまうので、昼間はこんな飛び道具スポットで遊びながらも、最後はやっぱりリッチでスマートなデートになってしまうというワケです。
開催は2017年5月21日(日)まで。週末やゴールデンウィークを活用して、魅惑的な江戸の世界に、ふたりで迷い込んでみてはいかがでしょうか。
■スーパー浮世絵「江戸の秘密」展
しかし、江戸時代の浮世絵は、大衆のための人気エンターテインメントだったのです。題材に「女性ファッション」や、「イケメン」などを扱っていることから、さながら現代の雑誌と似たような存在だったことが伺えます。

たとえば、こちら。花街のエリアで窓の格子に近づくと、中の花魁がこちらを伺い微笑んでくれるのです。吉原の主役だった花魁は、実は数多くいた遊女の中でもほんの一握りの存在。幼い頃から英才教育を受け、その教養の高さから吉原では花魁が上座、客は下座と言うほど格式高く、大名や公家の相手をできる女性だったのです。

江戸の庶民はトレンドに敏感。そのお手本となったのが、実はいろいろな職業人だったのです。中でも流行の最先端にいたのが歌舞伎役者と花魁。
着物のデザインから、柄、色、帯の結び方、髪型から袖の長さまで、すべてが庶民の憧れの的でした。

女性は朝起きて眠るまで、入浴中も化粧をしていたほど。「色の白いは七難かくす」という言葉にあるように、江戸時代も色白であることが美人の象徴。
しかし、当時よく使われていた「鉛白粉」には中毒性があり、胃腸病、脳病、神経麻痺などを起こしてしまう人もいたそうです。

ただの展示でも、ただのアソビでもない、「スーパー浮世絵『江戸の秘密』展」は、まったく新しいハイブリッド型のエンターテインメントなのです。
お化け屋敷のようなホラーゾーン。屏風の絵が動き出す。
大きな円い柱の妖怪が動き出す。泣き出す子供が絶えないという。
葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」など様々な浮世絵が集まった海。引用元の絵は、反対側の壁にすべて並べてある。
時おり、幕の裏から“海坊主”が顔を覗く。
対の壁には、引用元となった絵がズラリと並ぶ。浮世絵の楽しさが、もう一段深くなる仕掛けだ。
当時大人気のイケメン、歌舞伎役者のエリア。片岡愛之助氏によるこぶしの効いた紹介がなんとも楽しい。
花街エリアでは、格子の向こうの花魁がこちらの来訪を待っている。
華やかな花街を花魁たちが歩き、人の目を奪う。
エリアごとに、専門家監修の小話が読めるのもポイント。
浮世絵の刷りの段階。それぞれの工程で異なる職人たちが少しずつ色を入れていく。
鮮やかな浮世絵は、実に多くの職人の手によって時間をかけて生まれる。
展示の入り口では、江戸時代の日本橋を描いている。
お化け屋敷のようなホラーゾーン。屏風の絵が動き出す。
大きな円い柱の妖怪が動き出す。泣き出す子供が絶えないという。
葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」など様々な浮世絵が集まった海。引用元の絵は、反対側の壁にすべて並べてある。
時おり、幕の裏から“海坊主”が顔を覗く。
対の壁には、引用元となった絵がズラリと並ぶ。浮世絵の楽しさが、もう一段深くなる仕掛けだ。
当時大人気のイケメン、歌舞伎役者のエリア。片岡愛之助氏によるこぶしの効いた紹介がなんとも楽しい。
花街エリアでは、格子の向こうの花魁がこちらの来訪を待っている。
華やかな花街を花魁たちが歩き、人の目を奪う。
エリアごとに、専門家監修の小話が読めるのもポイント。
浮世絵の刷りの段階。それぞれの工程で異なる職人たちが少しずつ色を入れていく。
鮮やかな浮世絵は、実に多くの職人の手によって時間をかけて生まれる。
展示の入り口では、江戸時代の日本橋を描いている。
■「食神さまの不思議なレストラン」展
今回、日本初上陸を果たした彼らは、マドンナやレッド・ホット・チリ・ペッパーズのライブ演出、バルセロナのサグラダ・ファミリア大聖堂のプロジェクションマッピングなど大規模なプロジェクトを担ってきた世界的なアート集団。
その彼らがこの展示で注目したのは「和食」。よく見るテーマと思うなかれ。カナダ、モントリオール出身のアーティストの目に映る和食の姿は、日本人の我々が見ているものとは一線を画すのです。



特に「モーメント・ファクトリー」の個性が色濃く出ているのが調理法のエリアです。周囲を7層の特殊なスクリーンに囲まれ、まずは瞬時にボディスキャンが行われます。
そして、「煮る」、「焼く」、「蒸す」、「揚げる」を表現した映像と音に包まれ、まるで自分が調理されているかのような感覚になるのです。
実際に体験してみると、迫力ある映像と音響のためか、『注文の多い料理店』の世界に入り込んだような印象を受けました。

「社(やしろ)」のエリア。4つのスクリーンそれぞれで、出汁、発酵、酒、器への知識が深められるインタラクティブコンテンツ。
「米」のエリア。本物のお米に、デジタルアートを施す発想は、日本人には新鮮に感じられる。
「四季」のエリア。冬の様子。
「四季」のエリア。夏の様子。
「四季」のエリア。春の様子。
来場者全員に提供される「神様のおいなり」。『古事記』にも登場し、伏見稲荷に祀られている五穀豊穣・穀物の神様“宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)”をモチーフにしたいなり寿し。
「社(やしろ)」のエリア。4つのスクリーンそれぞれで、出汁、発酵、酒、器への知識が深められるインタラクティブコンテンツ。
「米」のエリア。本物のお米に、デジタルアートを施す発想は、日本人には新鮮に感じられる。
「四季」のエリア。冬の様子。
「四季」のエリア。夏の様子。
「四季」のエリア。春の様子。
来場者全員に提供される「神様のおいなり」。『古事記』にも登場し、伏見稲荷に祀られている五穀豊穣・穀物の神様“宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)”をモチーフにしたいなり寿し。
最後には一流職人によるオリジナルフードの提供があります。京都・「美山荘」の中東久人氏が考案した「神様のおいなり」が来場者全員に提供されるほか、本展オリジナルの稲庭うどんや出汁巻き卵、筑前煮などもご用意。全国の地酒や、女性に人気の甘酒もあるので美酒と美食に酔いしれてはいかがでしょうか。
スーパー浮世絵「江戸の秘密」展、「食神さまの不思議なレストラン」展
開催期間/2017年5月21日(日)まで
場所/東京都中央区日本橋茅場町1−8−1 茅場町1丁目平和ビル 日本橋茅場町「特設会場」
料金/大人(高校生以上)2000円、子ども(3才〜中学生以下)1000円、「江戸の秘密展」×「食神さまの不思議なレストラン展」セット券3400円
オフィシャルサイト(チケットはこちらから)/https://tabegamisama.com/