今月の一本La Gloria Cubana
[ラ グロリア クバーナ]
ところが、マッチョという言葉には強靱さやたくましさのほかに、好戦的なイメージもあるので、右寄りのイデオロギーに偏りがちではある。
そういう意味では、プーチンや習近平、金正恩やトランプという昨今のリーダーたちの顔ぶれを見ると、少なくとも政治的にはマッチョな時代という見立てもできるわけです。
彼らに憧れるかどうかは別として。もっとも政治的にマッチョさを争ってもロクなことにならないので、そこはファッションで主張するのが大人の品性というものでしょう。
LA GLORIA CUBANA REVOLUTION リージョナル エディション2015
例えば、このシガーは太マッチョ全開。直径約22㎜で、シガーでは最大級の太さを誇ります。たっぷりとした弩級の煙の濃密な味わいが魅力ですが、何より親指より太い葉巻をくわえる、その見た目が超マッチョ。手にするだけで、その人に不撓でタフなイメージを与えてくれるから不思議です。
シガーには嗜好品を超えて、人のイメージを変貌させるチカラがあることを、もう一度味わってほしいと思うのであります。ちなみに、こちらはアジアパシフィック限定の一本だとか。
何かと不穏な空気のアジアを煙に巻く意味でも、クールマッチョに味わってほしい一本であります。
中村孝則●コラムニスト
世界各地を独特の視点で読み歩き、さまざまなメディアでラグジュアリーライフを提案。シガー専門書「ザ・シガー・ライフ」(オータパブリケーションズ)を出版。