2019.06.27
いま、クオーツ時計が通に見直されている件
大人の腕時計は機械式に限るのか? いえいえ、いまや専門家もクオーツ時計を賞賛する時代。その理由は知って納得。”大量生産で安価”というイメージは、今や昔なのです。
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文/広田雅将(『クロノス日本版』編集長)
クオーツ時計は機械式時計に劣ると、思っていませんか?
時計好きが選ぶ時計と言えば機械式、という常識は、今や変わろうとしているわけだ。
大人こそ、クオーツのメリットを使いこなして


ちなみにかくいう筆者も、このモデルは入手した。クオーツは、機械式時計に比べて針を動かす力が弱い。しかし、時間を読み取りやすくするため、機械式時計並の太くて長い針を与えたのは、いかにもブライトリングである。
2019年はクオーツ時計の力作が目白押し

メリットはほかにもある。機械式でこの薄さを実現しようと思ったら、価格は途方もなく高くなるし、磁気帯びやショックも心配だ。しかし丈夫なクオーツならば、気兼ねなく使うことができる。
価格が控えめなのも、クオーツのメリットといえるだろう。SSでアンダー40万円という価格は、機械式ではまず無理だ。クオーツだからと難色を示す人もいるが、筆者の周りにいる“濃い”時計好きたちは、諸手を挙げて大歓迎だ。
クオーツゆえ、紙のような時計も実現
薄い機械式時計が増えてきたとはいえ、この厚さを機械式時計で実現するのはそもそも無理だ。しかも軽いため着け心地は良く、防水性能も3気圧あるから、どこでも使えてしまう。値段は50万円するが、内容を考えたらむしろお買い得だ。


もっとも、普通のクオーツでは芸が無い。タフだったり、薄かったり、精度が良かったりと、何か一芸に秀でたものを選ぶといい。周りの時計好きに自慢しても、決して文句は言われないはずだ。
それと、適切なサイズを選べば、彼女や奥さんとも時計の共有が出来るはず。パートナーに時計を貸して磁気帯びさせられた、という経験のある時計好きは少なくない。しかし、クオーツならば気兼ねなく、使ってもらえるはずだ。
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● 広田雅将(ひろた・まさゆき)
1974年生まれ、大阪出身。時計専門誌『クロノス日本版』編集長。サラリーマンを経て2004年からフリーのジャーナリストとして活躍し、2016年より現職。関連誌含め連載を多数抱える。また、一般・時計メーカー・販売店向けなど、幅広い層に対して講演も行う。
高級腕時計専門誌クロノス日本版[webChronos]