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2017.10.07

最近どうも眠れない、やる気が出ない……それって、アレが原因かも? 

毎日の小さな不調の原因は、うつ病? いえいえ、近頃は30代でも発症するといわれている男性更年期障害かも

CREDIT :

文/秋山 都 撮影/菅野 祐二

更年期障害は女性のものだけではありません。「いや、俺、まだ関係ないから」って? お元気なのは何よりですが、実はあまり知られてはいないもの、男性更年期で悩む方は30~40代でも少なくありません(最も多いのは40−60代です)。

まだまだ知られていない男性更年期とはいったい何か?その治療法とは? メンズヘルスおよびアンドロロジー(男性医学)の専門医である小林知広医師に聞きました。
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――男性更年期と聞けば、まず下半身の不調が浮かびます。

たしかにEDは男性更年期のわかりやすい症状のひとつですが、それだけではなく日常のさまざまな不調が男性更年期の訪れを告げていることがあります。たとえば、
  
・寝つきが悪い
・なんとなく元気がない
・仕事の効率が悪くなった
・運動能力が落ちた
・最近おしゃれに興味がない
・顔がほてって発汗する
・イライラしがちで、怒りっぽくなった

以上のような症状が2つ以上、ひと月以上の期間で当てはまるなら男性更年期である可能性が高いでしょう。

――うつ病の症状と似ていますね。

うつとは症状が似ていて間違われやすいのですが、原因はまったく違います。男性更年期というのは、テストステロンという男性ホルモンが低下しているために起こる症状です。
このテストステロンが著しく不足すると、EDだけではなく、心筋梗塞や脳梗塞のリスクも高まります。なによりテストステロンは男の心とカラダを元気にさせるガソリンですからね。

テストステロンはやる気、冒険心やチャレンジスピリットをかきたて、血管を若く保ち、また、がんやメタボを遠ざけるため、大変重要なホルモンです。もちろん性機能が低下してしまうことも大問題ですが、テストステロンが下がる=老化とあきらめず、治療を受けることで 、その後の数十年を楽しく、充実させることができます。

――どんな治療法がありますか?

まずはホルモン値を測り、テストステロンが一定値より下であれば、保険適用でホルモン補充のための注射(エナルモンデポ®︎)で治療することができます。そこまで下がっていなくても自由診療で治療できますし、その場合の薬もみなさんが想像しているよりずっと安い(月額1~3万円)んですよ。

――でもアレ、心臓に悪いって聞きました。

テストステロンが心筋梗塞など心血管イベントのリスクを上げるというのは根拠のないことだと証明されています。以前テストステロンが心血管イベントのリスクをあげると報告されましたが、後日その論文は撤回されています。あと、この話はよくバイアグラと混同されがちなんですが……バイアグラはホルモンの量にかかわらず勃起状態を作る薬ですので、更年期治療の薬ではありません。ちなみにバイアグラが心臓に悪いというのは都市伝説のようなもので正しくはないんですよ・・・(この話、非常に興味深いのですが本筋とずれるので以下略。結果だけ書くと、バイアグラを飲んだから心筋梗塞を起こす、という因果関係はないようです)
*バイアグラとニトログリセリンを一緒に服用すると血管が開きすぎて血圧を保てないため、併用はタブーです。
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保険適用外なんですが、最近では塗り薬もあります。日本ではグローミンという(ホルモンが)低容量のものしかないのですが、アメリカでは大容量のものもあります。

――どこに塗るんですか?

局部ですね。あとはホルモンのレセプタ(受容体)があるアゴに塗ってもいいみたいです。ただ海外から薬を取り寄せる際には偽物であるリスクが非常に高いので、信頼できるところから買うか、医師に相談してください。

――副作用があるのでは…

以前はホルモン補充療法によって心筋梗塞や脳梗塞のリスクが増大すると言われていました。最新の研究では、男性ホルモンが増えることによって、心筋梗塞、脳梗塞、前立腺がんのリスクを下げるというデータがでています。実に真逆の結果ですね。

――薬や治療に頼らず、日々の生活でなんとか改善できるでしょうか?

もちろん! ぜひ日々の生活で以下のことに気をつけてください。

小林医師が提唱する「男性ホルモンの作り方」

1、運動・睡眠・食事

筋肉でも男性ホルモンを作るので、筋トレはおすすめ。最近、いつもどおりに鍛えてるのに筋肉落ちてきたな、と思ったら男性ホルモンが低下しているサイン。
テストステロンは通常朝が高く、夕方に下がります。テストステロンは睡眠が不十分であると分泌が下がるので、充分な睡眠の確保が必要です。
食事はタマネギ、ニンニク、ニラなどのネギ類、しじみ、牡蠣などの亜鉛、アボカドなどのビタミンE、それから肉や良質な油が◎

2、刺激を求める

美しくてセクシーな女性に会うこと。
お洒落をすること。
ギャンブルで勝つこと。
新しいことにチャレンして成功すること。
などなど、ワクワク、ドキドキする興奮が男性ホルモンを作ります。余談ですが添い寝は男性ホルモンを下げます。父性を刺激してしまうんですね。

3、身体を温める

入浴などで身体を温めた際に生成されるヒートショックプロテインは男性ホルモンの作用を高め、細胞を修復することも報告されています。
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● 小林知広 / Tomohiro Kobayashi

1984年広島県因島生まれ。島根大学医学部卒業、泌尿器科専門医。京都ルネス病院でメンズヘルスを診療。「ひとりでも多くの男性を幸せでかっこいい人生に導くことが目標」というメンズヘルスのプロフェッショナルである。好物は酒(日本酒・ワイン)と鮨、肉。趣味は城めぐり。独身。

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