写真/山口 敏三
Q.この料理は一体何の肉でしょう?
【1】一見豚肉の生姜焼きのようだけれど、もっと歯ごたえがしっかり&風味はあっさり。引き締まった肉質は、この動物の跳躍力と関係があるのかも!?

【2】魚のように香ばしい唐揚げだけれど、ひと切れの長さにご注目。くねるようにしなやかなフォルムは、あの生き物ならでは、ですよ。

【3】肉汁たっぷり! の粗挽きハンバーグ。意外とクセは少ないけれど、脂には「森の王者」らしいワイルドな香りが。

【4】こちらのお刺身は魚ではなく、れっきとしたお肉。いまや希少な海の哺乳類です。

【5】都会にも現れる、にっくき(!?)アイツが、フレンチ風の上品な一品に! 鋭いカギヅメの足も、「濡れ羽色」と同じく黒いのです。

それでは解答です!
【1】カンガルー ガーリック焼き
【2】海ヘビの唐揚げ
【3】ヒグマの粗挽きステーキ
【4】クジラのホルモン刺 3点盛り
【5】山ガラスのグリル
……アナタは何肉、いえ何問正解できましたか?
その肉に宿るスピリットや強さも、いただきます

さて、未知の肉料理を目の当たりにしてのご感想はいかがでしょうか。
最初こそ少し勇気が要るかもしれませんが、熟達したプロの手で調理された肉は、臭みやクセもなく意外な食べやすさ。食わず嫌いする必要はナシ!
といっても、牛や豚など家畜の食肉に不足のない今日、あえて野生のレアな肉をオススメするのは、味だけが理由ではありません。未知なる肉を食するのは、それが人間の好奇心や探究心を刺激し、生き物としての根源的な本能を目覚めさせるから。
古代、我々の祖先は、仕留めた獲物はそれが何という動物かにかかわらず、糧として大事にいただいてきたはず。
また、獣の肉を食べるという行為には、その獣の強さやその霊性(スピリット)を、自分の心身に取り入れようとする意味もあったといいます。
現代に生きる我々だって、その厳かな営みにならってもいいのです。そして、風味豊かな野生の肉にかぶりつき、熊の力強さやヘビのしなやかさを我がものとしたアナタは、女性の目にますますワイルド&セクシーに、魅力的に映るかも……。
好奇心旺盛な彼女との、新機軸のグルメデートにもオススメなのですよ!
美味なレア肉を食べられるのは、専門店ならでは!

一見さんにはわかりにくそうなロケーションにもかかわらず、開店直後からお客さんや予約の電話が絶えない人気店。赤と黒が基調のバーのような内装も、変わり種の肉の店とは思えない雰囲気です。

マニアックな肉料理はクセがなく食べやすいのが驚きですが、血抜きなどの処理が手早いため、肉に生臭さや雑味が残らないのだとか。
味付けは日本人の口に合う醤油ベースや、フレンチのジビエ料理風など。調理法も、刺身から炒め物、揚げ物、カレーまで、それぞれの肉の個性に合わせた様々な味付けで飽きさせません。
「熊って恐いのに食べやす〜い❤ 」「ハブ酒も意外とあっさり味でイケるよ♪」などと盛り上がりながら、野生の肉のパワーを密かにチャージし、彼女ともグッと仲良くなれそうですよ。

◆ 和酒&漁師料理 珍獣屋
住所/神奈川県横浜市中区野毛町1-45-1 第二港興産ビル2F 1号室
営業時間/月~金曜・日祝17:00~21:00、土曜17:00~23:00
定休日/不定休
予約・お問い合わせ/☎045-260-6805
URL/https://twitter.com/noge_chinjuya?lang=ja
●席料/450円、サービス料10%(〜10月31日まで)