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2020.12.25

冷えた心と身体を温めるのは、いつも「グラタン」

“週末鮨屋”の料理研究家として知られる野本やすゆきさんが、料理初心者の男性向けに「モテる」「デキる」レシピをご指南!

CREDIT :

レシピ&調理/野本やすゆき 文/秋山 都 写真/吉澤健太

「男子厨房に入らず」と言われたのも今は昔。いまは「弁当男子」も、週末ともなれば腕を奮ってホムパやキャンプ……という料理上手な男性もたくさんいます。でもその一方で、まだ「インスタントラーメンしか作れない」という方もある一定数いるのも真実。

そこで本連載では“週末鮨屋”として注目されている料理研究家、野本やすゆきさんに、初心者でも作れ、自分で食べておいしいのはもちろん、一緒に食卓を囲むお連れさまにも「すごい!」と言ってもらえるレシピをご指南いただきます。料理はいまどき男子必携のモテツールであるものの、万遍なく何でも作れる必要はありません。数品のキラー料理を作れるよう、腕を磨いておきましょう。
第29回は「グラタン」。

正式にはGratin(仏語)と書き、オーブンで表面をこがすようにする調理法のことを指しています。でも、我々が「グラタン」といえば、まずイメージするのは、あのマカロニグラタン。表面にチーズがたっぷりかかっていて、ホワイトソースがとろりとして、中にはチキンやエビ、マッシュルームやもちろんマカロニ……くぅ~、こう書いているだけで恋しくなるマカロニグラタン。疲れた心を癒してくれるマカロニグラタン。寒風に冷えた身体を、胃の腑から温めてくれるマカロニグラタン。グラタン、愛してる!
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「マカロニグラタン」を作ってみよう!

グラタン(2人分)

えび       150g 殻をむいて背わたを取ったもの
タマネギ      1/2個 薄切り
マッシュルーム    3個 薄切り

マカロニ      50g

小麦粉       大さじ3
バター        50g
牛乳         150ml
生クリーム     100ml
塩          小さじ1/4
胡椒         少々
白ワイン      50ml

ピザ用チーズ    60g
パルメザンチーズ   適量

グラタンを作るうえで、キモとなるのはベシャメルソースづくりです。基本的には、熱して溶かしたバターに小麦粉を混ぜ、ペースト状にしたものを牛乳でのばせばとろりとしたベシャメルソースが出来上がるはず。ただ、「小麦粉が固まりダマになってしまう」と敬遠してしまう人が多いのも事実です。どうしても作れる気がしない、と思う方はホワイトソース缶など既製品を上手に活用してチャレンジしてみてください。
▲パスタを規定の分数で茹で、ザルにあげておきます。
では実際に作っていきましょう。まず、最初にマカロニを茹でてザルにあげておきます。このとき、スパゲティを茹でるのと同じように、塩(分量外)を水の0.5~1%程度入れて茹でるのをお忘れなく。
グラタンの具を切っていきます。タマネギとマッシュルームは薄切りに。エビは背わたをとってから、ひと口サイズに。お好みでチキンや、ホタテを加えたり、冷蔵庫に残っているニンジンやキノコ類、じゃがいも、白菜なんかもイケるはず。
フライパンを火にかけ、バター10gを溶かしたら、タマネギ、マッシュルームを炒めます。野菜がしんなりとしたら、エビを加え、エビの色が赤く変わってきたら、白ワインを加えましょう。
さらに、そこへさきほど茹でたマカロニを加えて炒め合わせ、塩胡椒(分量外)で味を整えます。これでグラタンの具ができあがりました。
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▲バターの量に驚かないでください。
さあ、いよいよベシャメルソースを作っていきます。フライパンにバター40グラムを溶かして……
▲溶けたバターに小麦粉を少しずつ振り入れます。
小麦粉を少しずつ振り入れ、細かい泡が立つまで炒めます。このとき、小麦粉を加えながら、片手は休めずフライパンの中をかきまわすようにしてください。
▲手は休めずにかきまぜ続けます。
▲こんな風にフツフツを泡がたつのが望ましい状態。
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小麦粉が溶かしバターと混ざったら、そこへ牛乳と生クリームを加えます。このときも一度にドバっと混ぜるのではなく、数回に分けて加えましょう。片手はゴムベラなどでかきまぜながら、全体がトロリとするまで混ぜ合わせます。
▲味をあっさりさせたいのであれば、牛乳だけでもOKです。
塩・胡椒で味を調えたら、ツヤのあるベシャメルソースができあがりです。
▲ヘラなどですくうとスッと鍋底が見えるくらいのモッタリ感が理想。
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いよいよ仕上げ。さきほど炒めた具材のフライパンに、ベシャメルソースを加えます。このとき、ソースが固すぎるようだったら、牛乳(分量外)を加えて好みの食感に調整してください。
▲もう美味しいに決まってる。
▲ここで最後に塩・胡椒で味を調えます。上にチーズを乗せて焼くので塩は控えめに。
耐熱皿にバターを塗り(めんどくさけれは省いてもOK)、グラタンを入れて、チーズを乗せます。このときは、溶けるピザ用チーズのほかに、パルメザンチーズを削りがけました。「チーズを2種類以上加えると味にコクと深みが出ますね」と野本さん。
さあ、あとは焼くだけ。オーブンでもオーブントースターでも大丈夫です。表面に焼き色がつくまで5~6分焼けば、ホクホクのグラタンが完成!
▲中は火が通った食材ばかりなので、表面に焼き色がついて、中まであたたまればOKです。
たっぷりのバター、牛乳、生クリーム、そしてチーズ……乳製品の4重奏でカルシウムもたっぷり摂れるこのメニュー。さまざまな心配事やイライラも吹き飛んで、みんな幸せになれるはずです。

● 野本やすゆき (料理研究家)

東京・谷中で昭和初期から続く老舗寿司店「谷中 松寿司」に生まれ、現在、金・土・日曜のみ3代目として店を継承。“週末鮨屋”としても活動しつつ、わかりやすいレシピがTV、雑誌で人気の、いま注目の料理研究家のひとり。プロレス好き。

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