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2020.11.13

29歳でアルマーニの厨房を任された天才シェフは、日本のイタリア料理に何をもたらすのか?

アルマーニ / リストランテ東京の新エグゼクティブシェフに就任したのは、なんと29歳という異例の若きシェフ、カルミネ・アマランテさん(10月23日で30歳になりました!)。果たして彼はどんな人物か? どんな料理を作るのか? 噂のシェフを直撃しましたよ。

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文/森本 泉(LEON.JP)

例えば「フランス料理」と聞くと、レストランでのハレの日の豪華料理をイメージして心躍る人も多いのではないでしょうか。では「イタリア料理」だと? 

ピザにパスタにリゾットにと日頃から親しんでいる定番メニューを思い浮かべる人がほとんどかと。もちろんそれは間違いではないし、そこまで日本人の食生活に深く浸透したイタリア料理って、やはり日本人との相性が余程良いのかなと思ってしまいます。

けれど、当然ながらイタリア料理だってそんなカジュアルなメニューばかりじゃありません。現代最高峰のイタリアンリストランテのひとつであるアルマーニ / リストランテを訪れれば、ファインダイニングとしてのイタリア料理がいかに繊細で美しく格別においしいものであるのか、改めて驚かされることになります。

前置きが長くなりましたが、そんなことを思ったのは、先日、同店の新エグゼクティブシェフに就任したカルミネさんの料理をいただいたから。イタリアの伝統と日本の食材を巧みに組み合わせたコース料理は、まさに目からウロコの、新しい発見に満ちた驚きと喜びのメニューでした。
さて。その素晴らしい料理を作ってくれたカルミネ・アマランテさんは、我らがジローラモと同郷のナポリ出身にして、シェフ就任時にはなんと29歳(10月23日で30歳)という驚きの若さ! 世界中のアルマーニ / リストランテの中でも最年少のエグゼクティブシェフなのです。

地元の料理学校で料理の基礎を学んだ後、イタリアやスペインのミシュラン星付きレストランで経験を積み、2018年、28歳の時に「HEINZ BECK TOKYO」のエグゼクティブシェフとして、日本でのキャリアをスタート。彼の就任後わずか1年で、同レストランはミシュラン1つ星を獲得しました。

その後、今年の8月にアルマーニに入社。今後はアルマーニ / リストランテ、アルマーニ / ワインラウンジ、そしてエンポリオ アルマーニ カフェのメニューも担当するそうです。そんな彼の料理をいただきながら、さっそくお話を伺ってみました。

本日のメニューはカルミネシェフのデビューを記念したコース「CARMINE AMARANTE」(11品)から6品をアレンジした特別メニューです。
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▲ひと皿めは「北海道産ホタテとカリフラワー ケッパーのソース」。旨みの閉じ込められた肉厚なホタテと酸味のあるソースが特徴的です。
── 今日のコースにもホタテや飛騨和牛、生雲丹など多くの日本産食材が使われていますが、日本の食材とイタリア料理の相性についてはどう感じていますか?

「相性は抜群だと思います。日本とイタリアの食材はとても似ている部分があり、豊かな香りの食材が多いこともひとつの特徴です。また、料理をする際、食材そのものの魅力を活かす、ということを大事にしていることもイタリアと日本には共通しています。そういった点からも、日本の食材とイタリア料理はとても相性がいいと日ごろから感じています」
── 料理に使う場合、特に好きな日本の食材は何ですか?

「本当に季節によりけり、なのですが、例えば、柑橘類(日本は柑橘系の種類が豊富です)、キンメダイ、昆布、アマダイ、しいたけやマイタケなどの日本のキノコ類、飛騨牛などの和牛、生雲丹、赤座エビ、などでしょうか……。ただ、いずれも旬が大切ですし、その季節季節によって本当に美味しいタイミングを見極め使用しています」 
▲2皿めは「じゃがいも キノコのバリエーション」。キノコの出汁が香るコンソメスープをかけて。層になったじゃがいもが軽やかでホクホクと美味しい。
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── カルミネさんはすでに2年前から日本を拠点にして、東京でも多くの店で食事をしていると思いますが、東京のレストラン(洋食)のレベルをどう評価していますか? 特にイタリアンについては?

「東京では、イタリアン=カジュアルな料理というイメージがすごく強いように感じます。もちろん、素晴らしいピザやパスタのお店はたくさんあると感じますが、もう少し、イタリアンのファインダイニングがあってもいいように感じました」
── 例えばこちらの店のような?

「はい。アルマーニ / リストランテはイタリアンのファインダイニングを引っ張っていく存在になっていければと思っています。イタリア料理はカジュアルなものだけではなく、繊細なものもあるんだということをもっと知ってもらいたい。でも、他のジャンルでは、和食はもちろん、フレンチも東京は非常にレベルが高いと感じます。また、世界中のお料理を楽しむお店が充実しているのも東京の魅力だと思います」
▲3皿めは「トルテッロ ジェノベーゼ」。豊潤な味わいの飛騨和牛をジェノバ風に調理し、オニオンのソースと絡め、丸いパスタ“トルテッロ”に詰めた料理。トリュフのスライスが風味を添えます。
── ご自身が好きな日本の料理はなんですか?

「1個を選ぶのは難しいです……日本料理をとおして感じる「うまみ」にはいつも感銘を受けています。お出汁とか繊細な味付け、その中にうまみが表現されているものが好きです。使用する出汁によって味わいが変わるのも非常に興味深く、いつも和食全般を楽しんでいます」
── では、店で提供する料理において、守るべき「アルマーニらしさ」とは何だと考えていますか?

「シンプルさ、です。洗練されていることはもちろんですが、常に、ベーシックを大切にしたいと思います。それはジョルジオ・アルマーニが服作りにおいていつも大切にしていることですし、料理においても、それを大切にしなければいけないと思っています」
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▲4皿めは「リゾット カチョペペ 雲丹」。ローマの伝統的なチーズソース“カチョペペ”と北海道産の生雲丹を組み合わせたリゾット。クリーミーなペコリーノチーズと胡椒、レモンピールの酸味とディルの爽やかさが、濃厚で新鮮な雲丹とマッチします。トップにはエディブルフラワーを飾り、華やかなひと皿に。
── なるほど。それではシェフとしての自分のストロングポイントは何だと思いますか?

「情熱、野心、決断力、でしょうか(笑)」

── さすが、若きシェフならではの力強いお言葉ですが、今回、エグゼクティブシェフになられて、アルマーニ  / リストランテをどう発展させていきたいですか?

「いらしてくださるお客様皆さんが笑顔になるような食事を提供したい、それが私の情熱です。それは決して自分一人で成し遂げることはできません。多くのスタッフと共に、より良い店を作っていきたい、自分は個人プレーヤーではなくチームプレーヤーなので、まずはいいチームを作り、それを率いていきたい。それができれば必ずより良い店になりますし、お客様に喜んでもらえるランチやディナーが提供できると思います」
▲5皿めは「和牛のロースト 茄子とモッツアレラのクレマ」。日本最高品質の飛騨和牛と、茄子を使った南イタリアの伝統料理“パルミジャーナ”が融合した料理。低温調理した飛騨牛と、みじん切りにした茄子とトマトのコンフィを薄切りの茄子で包み揚げたパルミジャーナは、濃厚でどこか懐かしい味わい。
ジローラモの後輩とは思えない!? 至極マジメで初々しい答えに、ますますシェフへの好感度が上がってしまいます。大きな活躍の場を得た若き天才シェフが、今後どんなイタリア料理で我々を驚かせてくれるのか、その動向に要注目ですぞ。

カルミネシェフの料理は11月末まで提供中の「秋のメニュー」で楽しむことができます。
▲6皿めはデザートの「ババ ナポレターノ」。コロンとしたクラシックな形のババ生地にはレモングラス、シナモン、スターニアス、バニラ、オレンジ、レモンが練りこまれており、優しい味わいです。トップにはたっぷりのシャンティ―クリームを乗せ、ベルガモットシャーベットを添えられています。

■ アルマーニ / リストランテ

銀座の真ん中にありながら、エレベーターを降りるとそこは別世界。喧騒とは無縁のシックな空間が出現するアルマーニ / リストランテはデートにもぴったり。比較的リーズナブルなランチなら、カルミネさんの素晴らしい料理を彼女と気軽に楽しむことができますよ。
住所/東京都中央区銀座5-5-4 アルマーニ / 銀座タワー10階&11階
営業時間/ランチ11:30-15:00(L.O.14:00)、ディナー18:00-23:00(L.O.20:30)
ランチコース4500円~、ディナーコース1万円~(ともに税込)
HP/https://www.armani.com/restaurant/jp/restaurant/armani-ristorante-ginza/
予約・お問い合わせ/TEL 03-6274-7005

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