2020.10.31

VOL.08「食材は、氏より育ちであたらしいレストラン選び」

もっと良い肉を!

「ぐるなび」のエディトリアル・プロデューサーとして超高級から庶民派まで全方位にわたる豊富な食体験を誇る業界の“グルメ番長”松尾 大さんが、食のトレンドを押さえつつ、新たなグルメの楽しみ方をご提案する連載です。

CREDIT :

文/松尾 大 イラスト/チカツタケオ、林田秀一

「ぐるなび」のエディトリアル・プロデューサー松尾 大さんが、食のトレンドを押さえつつ、新たなグルメの楽しみ方をご提案する連載。今回のテーマは……。

■ Theme08「食材は、氏より育ちであたらしいレストラン選び」

例えば「良い肉」の代表格といえば「黒毛和牛A5-12」が一番わかりやすいでしょうか? もともと黒毛和牛は肉の中に脂肪=サシをかみやすい肉質で、それが今日の良い肉質の基準のひとつになりました。

サシがしっかり入っていると1から5へと数字が大きくなり、歩留まりが大きいとCからAへとなっていきます。12という数字はその芸術的なまでのサシの混じり方。つまり歩留まりが良くてサシがしっかり入っていて、美しい断面になっているのが日本における最高級の肉だとされます。でもただA5というだけでは味は違うし、脂もしつこいものだってあります。

なので、もっと良い肉を選べる目をもっていたほうがより人生が豊かになるというのが今回のオハナシ。
注目されているのが、滋賀『サカエヤ』の代表で精肉業界のカリスマこと新保吉伸さん。近江牛も扱えば、経産の石垣牛や、あるいは北海道で自然放牧で育てたジビーフなども扱います。

肉の身質や水分量などを見極め、それぞれの肉にとって最適なだけでなく、卸先のレストランの料理人の特性に合わせて仕上げる。オーダーメイドの仕上げゆえ、全国から取引依頼が来ますが、そのほとんどを断っているといいます。『メゼババ』『イル・ジョット』『ラッセ』はじめ、名店が彼の仕上げる肉をこぞって使いたがる理由は……食べたら必ずわかります。

肉屋さんに注目したレストラン選び、これからはそんなやり方がモテるかもですよ。

松尾 大

雑誌編集者を経て2015年にぐるなび入社。グルメウェブサイト『dressing』を立ち上げ、編集長、2017年よりエディトリアルプロデューサーに就任。のべ2万軒以上の店に足を運んできた“グルメ”番長。

2020年11月号より

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