ポロシャツの生みの親、知ってますか？

ポロシャツを語るうえで、ラコステは絶対に欠かせない。なんと言っても、ポロシャツの生みの親ですからね。

その歴史は1933年にまで遡ります。一流テニスプレイヤーのルネ・ラコステにより、軽くて吸水速乾性のある鹿の子生地を採用したウエアが生み出されます。あれ？ ポロシャツなのにテニス発祥？ そう思った方も多いと思いますが、実はその経緯については諸説アリ。元々ポロ競技ウエアに同スタイルのシャツがあったという説や、快適な着心地の評判を知ったポロ競技界が当時正式なユニフォームがなかったことから同スタイルのウエアを採用し、そこからポロシャツという名が広まったという説もあります。まぁ、どちらにせよ、同スタイルのシャツを確立させたのは、ラコステですけどね。

そんなラコステは既に50年代からファッションアイテムとして広告キャンペーンを大々的に展開。なにせ、アイコンを左胸に刺繍し、ブランドをアピールする手法を初めて行ったのもココです。

そんなファッション性へのこだわりは、ヴィンテージ界から、プレッピー、イタリア、ストリートまで幅広い支持層を獲得。昨今はアーティストとのコラボなど、多様なカプセルコレクション展開も積極的です。定番として楽しみつつも、イマドキのトレンドをしっかり捉えたポロシャツも欲しいなら、ココが探しどころってコトです。

フランスのニッティングメーカーと共同で開発した鹿の子編み地を用いて生み出したのが、今あるすべてのポロシャツの原点とされる「L.12.12」。当初はテニスだけでなく、ゴルフやセーリングなどのウエアとしても推奨されていました。素材はコットン。44番という細番手の糸で編み上げた鹿の子地は、吸水速乾性やストレッチ性に優れつつ、上質感のあるドレープを描くことで有名です。

90年近くも基本的な形を変えることなく展開する「L.12.12」。カラバリも豊富で、今シーズンは全18色を展開。コラボやリミテッド展開も多いので、実質さらにバリエは多いです。

コチラは、その名もパリポロ。2018年に登場したモデルで、その名のとおりフランス・パリをイメージした、よりエレガントなデザインが特徴です。例えば、台襟仕様に比翼仕立てと、ドレスシャツに着想を得た作りが随所に。アームホールは「L.12.12」よりも絞られ、身幅もややタイトで洗練された都会顔に仕上がっています。

「L.12.12」をベースにヴィンテージ加工を施した「PH1212L」や、杢糸を採用した「L.12.64」など派生モデルを展開するラコステ。こちらは、オーガニックコットンを採用した「L.12.21」。クラシックフィットの採用も然り、これぞイマドキなポロシャツと言えます。