スタイリング/稲田一生
文/吉田 巌(十万馬力)
そういう方でも普段はお洒落にキマッているんですよ。でもショーツをはいた途端、子供っぽくなったり、だらしない印象となったり……。
こうした事態を回避するにはどうすればいいのか? 答えは簡単。白のショーツを選ぶのが正解なのでした。
日焼けした肌に映え、かつリッチに見える

その証拠が上のイタリアスナップ。この男性のショーツが他の色合いだったら、ここまでのシックさや上手い具合のヌケ感は醸せなかったはず。強い日差しや焼けた肌の色に白がしっかり映えているのは言わずもがなで、いかにも夏場の洒落男といった風情じゃないですか。
ちなみにこの御仁のコーデのまま、下をデニムやチノパンに置き換えたところをちょっとご想像ください。ね、ありがちなスタイルとなってしまうし、もっとラフな感じに傾きますよね?
つまり白ショーツは、ときにほかのパンツ以上に大人のエレガントさを演出するキーポイントにもなってくれるわけ。残りの夏、その魔法に頼らない手はありませんよ!
街ノリショーツは王道の"紺×白"
この際シャツは半袖でなく、あえて長袖を選んで無造作な袖まくりでこなすというのが大人のやり口。そう、下半身がさっぱりしている分、上半身でバランスを取るわけです。
ちなみにシャツの素材はリネンがベスト。リネンは昔から洒落者に愛されてきたクラシックな涼感素材。サラサラした風合いは視覚的にも涼やかですし、その独特のシワ感は装いにニュアンスをつけてくれます。

レストランに行くのにも"白"なら上品

ただその際のジャケットがカッチリしたものだとチグハグ。ショーツの軽快感に響きあうもの、たとえばアンコン仕立てで、シアサッカーやニットなどの楽チン素材を用いたようなタイプを選びましょう。
足元は白スニなんかでもOKですが、よりドレス感を高めたいならレザーのスリッポンで程よく引き締めるのが吉。これで首元にスカーフなんぞを巻けば、女性を伴ってお洒落なレストランで食事、なんてシーンにも相応しいリッチでくつろいだ雰囲気が醸せます。

"白"ならジムやビーチもOK!

とくに推奨したいのが下のようなモノトーンを意識したスタイル。色数を控えたからこそクールな大人の雰囲気がぐっと増していると思いませんか。
むろんこういうシンプルなこなしで大切なのは、ひとつひとつのアイテムが上質なものを選び抜くこと。ファストファッションでまとめてしまったら決してこの雰囲気は出せませんから、お気をつけくださいませ。


街からビーチへなら水陸使えるスイムパンツも手
水陸両用ショーツと言えば、アウトドアブランドのものを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、それだと大人のエレガンスを演出するには不向き。そこでご紹介したいのがこちら。
ロンドンのノッティングヒルに本拠を置くメンズ用リゾートウエアブランド、「オールバー・ブラウン」の定番的スイムショーツです。さすがジェームズ・ボンドが劇中で着用したブランドだけあって、サイドアジャスターといい、比翼仕立てのフロントといい、クラシックな気品たっぷりの仕上がり。
リゾートに持っていけば海でもレストランでもこれ1本でしのげ、重宝すること確実ですよ。 2万9000円/オールバー・ブラウン(ヴァルカナイズ・ロンドン)
ヴァルカナイズ・ロンドン 03-5464-5255
ウィリー 03-5458-7200
エドストローム オフィス 03-6427-5901
クルチアーニ銀座店 03-3573-6059
ジェイエムウエストン 青山店 03-6805-1691
ジェームス パース 青山店 03-6418-0928
デコラ 03-3211-3201
ビームス ハウス 丸の内 03-5220-8686
フラッパーズ 03-5456-6866
マッハ55リミテッド 03−5413−5530
モットハウス・トーキョー 03−6325−2593
リング東京 03-3497-5577