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2023.02.28

ミニ映画館をポケットに。ARグラス「Nreal Air」を実機レビュー!

約79gの軽さでAR体験ができる、まさに映画のようなサングラス「Nreal Air」。その実機レビューをお届けいたします!

CREDIT :

写真/R.Moon 文・編集/平井敦貴

映画が観られる、映画のようなサングラス

1988年に公開されたSF映画『ゼイリブ(原題:They Live)』──。主人公ネイダが不思議なサングラスを掛けるとテレビや広告に隠された裏のメッセージが浮かび上がり、人々が“洗脳”によって支配されていたことに気づくという内容で、今もカルト的な人気を誇っています。

特に有名なのは「Obey(従え)」や「Consume(消費しろ)」「No Thought(考えるな)」といった支配者側のメッセージで、洗脳社会の恐ろしさをシニカルに描いた傑作でもあります。今の社会にも通じるストーリーなので、まだ観ていない方にはぜひご視聴をオススメしておきますね(笑)。
「Nreal Air(エンリアル エアー)」4万5980円/日本Nreal
▲ 「Nreal Air(エンリアル エアー)」4万5980円/日本Nreal
さて、今回紹介するのはそんな映画に勝るとも劣らない不思議なARグラス「Nreal Air(エンリアル エアー)」。スマホやPCに接続すると目の前に巨大ディスプレイが投影されるARグラスで、アプリを使えばさらに高度なARコンテンツが楽しめるというもの。夜空に向かっての映画鑑賞や飛行機内でのワーク&ゲームなど、使い方はアナタ次第! ぜひ注目を!
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二重レンズでARを体験

まずはハード面を見てみましょう。レンズは二重構造で、外側は一般的なサングラス、内側は映像を映し出す屈折レンズとなっています。フレームは全体的に厚めの作りですが、重さは約79gとかなり軽量。長時間の使用でも疲れにくいのが特長です。
「Nreal Air(エンリアル エアー)」4万5980円/日本Nreal
▲ 掛け心地は軽く、ずっと着けていても負担はほとんどありません。
使い方は至ってシンプル。対応のAndroidスマホ(※)なら専用アプリ「NebuLa」をインストールした後、付属のUSB-Cケーブルを繋ぐだけでOKです。アプリ画面が目の前に投影されたら「ARモード」または「Air Casting」を選べばすぐに使うことができます。
※ 対応機種はこちらを参照。
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インタラクティブなゲームにも対応する「ARモード」

「ARモード」はその名の通りARコンテンツが楽しめるモード。デジタルペットを空間上に出現させたりスマホをコントローラー代わりにしてゲームをしたり、世界各地を擬似的にサイクリングできるアプリなんかも用意されています。個人的には「MAZE」というシンプルなパズルアプリが意外と楽しめたので、探せばもっとハマるものが出てきそうです。
「Nreal Air(エンリアル エアー)」4万5980円/日本Nreal
▲ AR(拡張現実)によってリアル空間に仮想デスクトップが表示されます。(画像はイメージです)
専用アプリの数はまだ少ないですが、ARと言いつつ機能性はVRに近いので、既存のVRアプリが使えるようになればさらに楽しめそうな予感。例えばARを使って卓球やビリヤードが自宅のテーブルでできたら面白そうですし、「VR Chat」のようなコミュニケーションアプリが「Nreal Air」を掛けるだけでできるなら画期的です。
実際に「ARルーム」といったミーティングアプリやARでの観光体験など可能性を感じるものもいくつか発表されています。リアル空間とリンクするので「VR酔い」をするようなこともなく、手軽にバーチャル体験をしてみたい方には割と良い選択肢になるのではないでしょうか。
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コンテンツ視聴に特化した「Air Casting」

「Nreal Air(エンリアル エアー)」4万5980円/日本Nreal
アプリの「Air Casting」はいわゆるミラーリングモードで、スマホやMacの画面をそのまま投影することができます。スクリーンサイズは約130インチ(距離4m)ですが、体感ではミニシアターのちょうど真ん中に座っているくらいのイメージ。あるいは15インチのPC画面に顔を近づけているような距離感です。
「Nreal Air(エンリアル エアー)」4万5980円/日本Nreal
▲ アプリ「Nebula for Mac(ベータ版)」をインストールすればMチップシリーズのMacで拡張機能が利用可能。最大3画面を映し出すことができます。(画像はイメージです)
映像は1080pの高解像度(両眼3840×1080ピクセル)で明るさの調整も可能。46度の視野角を備えており、高い没入感が得られるのも特長です。Macに繋いで作業をすることはもちろん、NetflixやYouTubeも大画面で視聴できるので、映画をじっくり観たい派にもオススメ。

明るい日中でも問題なく視聴できるので、移動時やちょっと空いた時間にふらりと映画館に立ち寄る感覚で使ってみるのもアリですね。
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iPhoneには別売りパーツが必要

ちなみにiPhoneで使う場合には別売りの「Nreal Adapter」および市販の「Lightning – Digital AVアダプタ」が必要。ただし、HDMI出力オンリーなので、映像やゲーム画面を映して楽しむことはできるものの、「ARモード」のコンテンツは利用できないので注意が必要です。Mac版のアプリ(「Nebula」ベータ版)がリリースされているので、iPhone版のアプリが登場するのを気長に待つしかありません。

個人的にはこの「Nreal Adapter」はデフォルトで付けて欲しいところ。HDMI接続ができれば活用の幅が広がりますし、iPhoneユーザーも手に取りやすくなるはず。ユーザーが増えればARコンテンツも今よりきっと盛り上がるでしょう。

特にiPhoneは「ARkit」というARのフレームワークを2017年から導入しているので、一度火がつけばARブームが来そうなんですけどね……。デジタル社会はまだまだ先が遠いのかも知れません。
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いつでもポケットに映画館を

「Nreal Air(エンリアル エアー)」4万5980円/日本Nreal
とはいえ今回「Nreal Air」をしばらく使ってみて、かなり可能性を感じました。昨年話題になった「メタバース」に“半分だけ入れる”のがARグラスの良いところ。スマホさえあればいつでもコンテンツにアクセスできるので、リアルとバーチャルの垣根なく日常を送ることができそうです。

また、「Nreal Air」ならVRゴーグルのようにかさばらず、いつでもサッと取り出して使うことができます。一歩先行くガジェットを使いこなせば、“デキる”オーラで一目置かれる存在になれるかも知れません。

ポケットから取り出して掛ければ、すぐにそこがミニシアターに──。目の前に映画館があると言うべきか、現実では、映画の世界がもう目の前に来ているんです。

■ お問い合わせ

日本Nreal https://www.nreal.jp/

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