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2022.08.28

余計なものはナッシング!? 話題の「Nothing Phone (1)」を買ってみた

英国「Nothing Technology」による話題のスマートフォン「Nothing Phone (1)」。その名の通り、ナッシング=無駄を省いた機能性と、それを上回る魅力とは? フォトグラファー兼ガジェット系YouTuber・中西 学が自腹レビューいたします!

CREDIT :

企画・写真/中西 学 文/TOMOKO 構成/平井敦貴

スマホの機能、全部使いこなせてますか?

 「Nothing Phone (1)」6万3800円〜/Nothing Technology
▲ 「Nothing Phone (1)」6万3800円〜/Nothing Technology
スマホの価格は年々高騰し、ハイエンド機ともなれば15万円超えの時代。その分スペックや性能は進化していますが、目まぐるしく追加される機能をすべて使いこなしている方は少ないでしょう。皆さんも何となく「新しいから」、「周りが使っているから」という理由でスマホを買い替えていませんか?

今回ご紹介する「Nothing Phone (1)」は、まさにそんな方に提案する一台。機能はシンプル、でもデザインは超最先端なスマートフォンなんです。ここでは、先行発売で一足先にゲットした私が、そのリアルな使用感をお伝えします!
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モチーフは地下鉄路線図! でも、よ〜く見ると……

そもそも、皆さんはこの「Nothing」シリーズをご存知でしたでしょうか? コチラは2020年、ロンドンで創業したベンチャー企業「Nothing Technology」の製品ブランド。昨年「Nothing Ear (1)」というワイヤレスイヤホンが発売され、連日入荷待ちが相次ぐヒット商品になりました。そんな「Nothing」シリーズからついに登場したスマホが「Nothing Phone (1)」なんですね。

大手メーカーがシノギを削る中、海外スタートアップのスマホってどうなの? と思う方もいるでしょう。ですがこの「Nothing Phone (1)」は画期的なデザインで、発売前から既に話題になっていました。
ディスプレイ面はiPhoneのようなシンプルなデザインですが、最大の特徴はその背面。スケルトン素材の背面カバーの中は、中心にワイヤレス充電コイルユニットが配置され、そのコイル周辺やカメラレンズを囲うように974個のLEDライトがレイアウトされています。ちなみにこの独創的なデザインはニューヨークの地下鉄路線図からインスピレーションを受けたそう。
 「Nothing Phone (1)」6万3800円〜/Nothing Technology
▲ ワイヤレス充電コイルユニット。ディテールまで精巧に作られています。
幾何学的なデザインはまるで現代アートのようですが、だからと言って決して無機質で冷たいわけではなく、開発者であるカール・ペイ氏が大切にする「人の温かみを感じるプロダクト」へのこだわりが感じられます。間近で見るとそのディテールの細かさには驚くほど。最近のスマホはツルッとしたデザインが主流なので、これならパッと見で差別化ができますね。
 「Nothing Phone (1)」6万3800円〜/Nothing Technology
ちなみに背面下部に目をやると、まるで「象」のようなパーツも。遊び心が効いています。
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あのコからの着信も”光”で判別

最大の特徴であるLEDライトは着信や通知、バッテリー残量などを光で知らせてくれます。Nothing独自の技術「Glyph Interface(グリフ インターフェイス)」によってリズミカルに点灯し、持っているだけで目立つこと間違いなし! さらには「Flip to Glyph(フリップ トゥ グリフ)」という機能によって、ディスプレイ面を伏せた状態で置くと、着信などの通知は背面のライトによって示されるようになります。
さらにLEDの光は着信相手によって色を変えることもできるので、気になるあのコからの着信もすぐに判別できちゃうんです。ほかにも音楽に合わせて光を変化させたり、カメラ撮影時のライティングに使ったりと、大光量のLEDはさまざまなシーンで大活躍。デザインだけでなく実用面でも役に立つんですね。
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OSもNothing!?

OSにはAndroid 12ベースの「Nothing OS」を搭載しています。このOSが非常にシンプル。スマホには必ずと言っていいほど「ブロートウェア」と呼ばれる不要なプリインストールアプリがありますが、この「Nothing Phone (1)」はそのブロートウェアを排除し、グーグルの標準アプリとPixelのレコーダーアプリのみのシンプルな構成となっています。これによって非常にナチュラルでスムースな操作性を実現します。

また「通知ドロワー」が見やすいのも特徴の一つ。ステータスバーを下にスワイプするとまず大きく目に飛び込んでくるのが「ネットワーク」と「Bluetooth」の設定。頻繁に使用するツールが大きく可視化できるうえ、アクセス性も向上し、シンプルさと機能性を両立させています。

サードパーティ製品との連携もよく、Android端末であるにも関わらず「AirPods」の充電残量を確認できたり、テスラのクルマでは車内のエアコンのON/OFFに対応しているそう。開発陣は機能拡充に意欲を示してるので、今後の展開にますます期待できますね。
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カメラ性能は「シンプル」だけど、申し分なし!

 「Nothing Phone (1)」6万3800円〜/Nothing Technology
フォトグラファーとして、やっぱり気になるのがそのカメラ性能。SNS時代の今、スマートフォンはそのカメラレンズの「数」が購入の決め手だったりもするので、3眼・4眼は当たり前です。しかし「Nothing Phone (1)」のカメラはあえての2眼。

「大事なのはカメラの数ではなく、その品質」という思想のもと、メインカメラには有効画素数5000万画素のソニー製1/1.56型センサー「IMX766」を搭載。超広角カメラには5000万画素のサムスン製1/2.76型のセンサー「JN1」を採用しています。
 「Nothing Phone (1)」6万3800円〜/Nothing Technology
その作例がこちら。まさに「質」にこだわっているのがわかる一枚です。こちらは夜景を写した作例ですが、ダイナミックレンジも広く、かなり綺麗に撮れていますね。
超広角もシャープな描写で、最大ズームでもディテールを残しているのがわかります。Android端末の中でもかなり上位の描写力と言えるでしょう。
 「Nothing Phone (1)」6万3800円〜/Nothing Technology
サクッと撮影した料理写真もご覧の通り。自然な色味で美味しそうに描写してくれます。

ちなみにカメラの機能は、オートモードの「写真」、4K30Pまでの撮影が可能な「動画」、「ポートレート」「SLO-MO(スローモーション)」に加え、「タイムラプス」「PANO(パノラマ)」「マクロ」「エキスパート」の一般的な各モードを搭載。機能は至ってシンプルながらも、その性能に不満はナッシングです!
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スペックは3種類、サステナブルにも配慮しています

 「Nothing Phone (1)」6万3800円〜/Nothing Technology
▲ カラーはホワイトとブラックの2種類。
「Nothing Phone (1)」の価格は、メモリー8GB+ストレージ128GBのモデルが6万3800円、8GB+256GBのモデルが6万9800円、12GB+256GBのモデルが7万9800円。カラーは、ホワイトとブラックの2色。3年間のAndroidアップデイトと4年間のセキュリティアップグレードが適用されています。

また、今どきの製品では当たり前になっているサステナビリティにもしっかりと配慮され、本体には、100%リサイクル仕様のアルミフレームが採用されているほか、プラスチック素材もバイオベースまたはポストコンシューマーリサイクル材料が使用されているのだとか。

強いて残念なポイントを挙げるとしたら、FeliCa非対応なところ。でも、ミドルレンジのスマホでありながら、ここまでお洒落で注目を集めるスマホって他にはナッシングですよね。これ、買わない選択肢あります!?
※掲載商品はすべて税込み価格です

■ お問い合わせ

Nothing Technology https://jp.nothing.tech/

中西 学(なかにし まなぶ)

中西 学(なかにし まなぶ)

写真家。日本の美を世界に発信したいと思い写真を始める、風景や人々の営みを写真や動画を通じて海外にSNSを通じて発信することを志している。ドローンやVRなど最新機材を使いこなし動画クリエーターとしても 活動し60秒以内で作りあげるショートムービーなど数多く手掛ける。
http://www.ukphoto.co/
https://www.youtube.com/user/glicosmile
・公益社団法人 日本写真家協会 正会員
・一般社団法人 日本UAS産業支援振興協議会 会員(JUIDA)
・Microsoft CERTIFIED Trainer
・dji CAMP Specialist

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