2021.08.20
コロナにかかった友人に差し入れたもの
デルタ変異株がまん延するなか、ついに私の周囲にも感染者が出てしまいました。入院する友人に差し入れ、喜ばれたものとは?
- CREDIT :
文・写真/秋山 都
新型コロナウイルスの第5波が押し寄せていると言われています。私および私の周囲では、幸いなことにいままで感染者がほとんど出なかったのですが、ここにきて、親しい友人たちが感染するケースをちらほらと聞くようになりました。
そのほぼすべてが軽症で、自宅療養するうちに症状が治まるようでしたが、なかにひとり、中等程度の症状に陥った友人がいます。ひとり暮らしのその彼が、きちんと食事ができているだろうか、眠れているだろうか、と毎日SNS経由でメッセージを送りましたが、発熱と咳がとまらない彼はスマホに向かうのもしんどい様子。レスもとぎれとぎれにしか返ってきません。心配でしたが、会いにいくわけにもいかず、もどかしく思っていました。
その彼から、「入院します」と短いメッセージが来た時は、これでもし急変しても適切なケアが受けられると心底安堵しました。日々、メッセージも長くなり、ごはんも少しずつ食べている様子。「車いすだけれどベッドから離れることができた」「シャワーを浴びることができた」など、ゆっくりではあるものの回復の様子を知らせてくれています。
さあ、では私はその彼になにができるだろうか。まずは、病院宛てになにか彼を元気づけてくれるものを送ろうと思いました。食事は病院で出るし、お花も彼はあまり興味がないでしょう。スマホやPCを見るのは目がチラチラすると言っていたので、それならこれはどうだろう⁉ と。

私と同様、食いしん坊の友人に、まだ読んでいないと言っていた『美味しんぼ』を全巻送ってみようかと。真剣に検討しましたが、中古本市場でも1万円を超える価格は予算オーバーなのと、いくらなんでも100冊以上送るのは、個室であっても迷惑かなと。『美味しんぼ』全巻はあきらめました。
1.エロ・グロはNG
2.ニュートラルなタッチ
3.仕事を想起させない
4.大作はやめとこう
5.イマドキの作品
『ミステリと言う勿れ』田村由美

『ながたんと青と』磯谷友紀

この2シリーズから前半3冊ずつ、計6冊を送りました。なんと彼、思ったより元気だったようでこの6冊を1日で読んでしまったと。それぞれに丁寧な感想つきのお礼コメントを送ってくれました。第2便として、後半を送ってあげることにしましょう。
この友人だけではなく、すべての新型コロナウイルスに罹患された方の回復をお祈りしています。