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2017.11.30

「ミシュランガイド東京2018」の発表会見で接近遭遇、ビバンダムくんとは何者?

「ミシュランガイド東京2018」の掲載店が発表。話題は今年オープンで二つ星評価の中華「茶禅華」。でも個人的に気になるのはミシュランのキャラクター、ビバンダムなのです。

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文/森本 泉(LEON.jp)

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こんにちは、LEON.jpの森本です。
今回のお題はミシュラン。ミシュランといえばガイド。タイヤよりガイドの方が先にイメージされるぐらいに定着したミシュランガイドですが、今年も「ミシュランガイド東京2018」の発表記者会見が行われたので行ってみました。

2007年にスタートしたアジアで初のミシュランガイド東京も今年で11年目。もはや東京の美味しん坊達にとってなくてはならない食の参考書ですが、その歴史を紐解けば、そもそもはタイヤメーカーであるミシュランが旅行者のためのドライブガイドとして1900年に始めたサービス。当初は市街地図やガソリンスタンド、ホテルに自動車修理工場まで載っていたそう。
その後1926年には評判の高い料理を提供するホテルに星をつけるシステムがスタート。三つ星による評価は1931年から始まったそうです。それが綿々と続いているわけですが、面白いのは、ミシュランガイドの星が「皿の上」しか評価しない点。

つまり店の内装が豪華とか、サービスがいいとか、そんなものは関係ないと。“とにかく美味いもんが食いたいんだ”というのがミシュランガイドのキモ。一応、味以外の“快適度を表す”評価もあるのですが、それはどちらかと言えばおまけ。あくまで「味」にこだわる頑なさが、いかにもフランス人らしいなと思いますね。
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ま、それはそれとして、今年も三つ星12軒、二つ星56軒(うち新規2軒、昇格3軒)、一つ星166軒(うち新規21軒、昇格2軒)、ビブグルマン278軒(うち新規59軒)が発表されました。
今年の話題を整理しますと、まずは
(1)三つ星店は数も顔ぶれも前年と同じ。11年連続の三つ星店が4軒(「かんだ」「カンテサンス」「ジョエル・ロブション」「すきやばし 次郎 本店」)ありますよ。
(2)全体で言うと新たに82軒(一つ星21軒、ビブグルマン59軒)が追加されました。星つきだけで234軒は、単一都市としてはもちろん世界一ですよ。
(3)注目の店は今年オープンして、開店初年度から二つ星として評価された、中華料理「茶禅華」。これは初めての快挙ですよ。
ってなところでしょうか。
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ビバンダムくんは「さあ、今こそ飲み干せ」と迫るのだった

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なるほどね~と思いつつ、発表記者会見の後は、移動して出版記念パーティー会場へ。
この後は、芸能人の結婚式も真っ青の、ものすごく大きな会場でものすごく立派なパーティーが開かれるのです。

入口ではミシュランのイメージキャラクター、ビバンダムくんがお出迎え。
ミシュランマンとも呼ばれる彼ですが、そんな味気ない呼称はアメリカ人にお任せして、我々はビバンダムくんと呼んであげましょう。

この「ビバンダム」、どういう意味だかご存知ですか? 
元になっているのは古代ローマの詩人、ホラティウスが遺した詩句「ヌンク・エスト・ビバンダム」(今こそ、飲み干すとき)で、本来は、“飲んで人生を楽しもう!” みたいなニュアンス。

それを、“釘やガラスを飲み込んでも(踏んづけて刺さっても)大丈夫なタイヤ!” という意味のコピーとして、1898年のポスターで彼のイラストと一緒に使ったのが最初。そこから「ビバンダム」=「飲め太郎」みたいな感じで名前として定着したようです(飲み屋で彼女に語りたい豆知識)。
さて、そんなビバンダムくんに「飲め飲め」と促されるように、いち早く会場に入ったものの、まだまだパーティーは始まらず……。開始までかなり時間がありそうです。
どうしようと思ってふと見ると、会場にもビバンダムくんがいるじゃないですか!
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ブースの方々と記念撮影中。なんか、やたらノリががいいです(笑)。
私が会場の写真を撮ってると勝手にフレームインして来てポーズを取ってみたり。
さすが100年以上続いているキャラクターだけあって、ミッキーにも劣らない愛想のよさ。
本当はパーティーも楽しみたかったのですが、次の仕事があって、残念ながらビバンダムくんとはお別れです。
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頼んでもいないのに勝手にフレームインしてポーズをキメるビバンダムくん。でも、ふなっしーと違って上品さが漂う
さて。ここからは余談ですが、ミシュランガイドは、とっておきのデートの時には非常に参考になるガイドブック。なのでお世話になっている読者諸兄も多いはず。でも、星がたくさんついている店は当然、お値段も張る。そういつもは行けない。その点、一人5000円以下で楽しめる「ビブグルマン」が出来たことは非常にうれしいですよね。

しかも「ラーメン」だの「餃子」だの、庶民的な食べ物も結構な数、取り上げてくれているのも楽しい(ラーメン店は23軒、餃子は6軒掲載)。
ただ、個人的には、ラーメンと並ぶ国民食、カレーの店の掲載が非常に少ないのが、ちょっと寂しい(3軒のみ)!
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パーティーでは三つ星店のシェフらが壇上にあがるなどした(ようです)
実はLEON編集部のある東京都京橋界隈は、美味いカレー屋が多く、知る人ぞ知るカレーフリークの聖地なのです(「京橋屋カレー」「グルガオン」「ダバ インディア」「3丁目のカレー屋さん」「ニューキャッスル」「札幌ドミニカ」……)。

これらの店がいつの日か、ミシュランでも取り上げられることを期待したい……ところですが、ミシュランは旅行者向けのガイド。やっぱり、旅に来て、わざわざ食べるもんじゃないんですかね、カレーって?

尚、「ミシュランガイド東京2108」の発売は12月1日から全国の書店などで。価格は3240円。

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