大人のジャズフェスでまったり夏時間

８月は夏フェス真っ盛り！なはずなのに、太陽が顔を出さない日がこうも続くと、気分はなんだか盛り上がりませんね。野外フェスの大敵は、何と言っても天候不良。今年のようにシトシト長雨が続くと、体温を奪われるわ、足元はぬかるむわで、ライブを楽しむ余裕などなくなってしまいます。

その点、都内ラグジュアリーホテルで開催される音楽フェスなら、天気の影響を受けることなく快適にライブを満喫できること請け合い。今年で14回目を迎えた帝国ホテルの「インペリアル ジャズ 2017」は、そんなインドア・フェスの代表格です。
 
８月13・15・16日の三日間にわたり、大阪と東京をまたいでジャズファンを魅了したライブイベントに、初めて足を運んでみました。

観に行ったのは、東京のオープニングアクト。強い雨が降る8月15日は、銀座駅から帝国ホテルに向かう途中ですら足元がビショ濡れになりましたが、やはり館内は打って変わって快適そのもの。
 
フカフカのじゅうたんが敷かれ、天井が高く、歴史を重ねた趣のある空間。メイン会場の孔雀の間に到着するまでの間ですでに心地良さが全身を包みます。

会場入り口に近づくと、何やら良い香りが……。江戸前寿司、一口うな重、ウニとローストビーフの和風丼など、ホテルクオリティのフードが食べられるコーナーがあるじゃないですか。こんな点にも、野外フェスの屋台では得られないラグジュアリーさがありますね。

「帝国ホテル伝統の５種野菜カレーライス」とジャック ダニエルのソーダ割りでサクッと腹ごしらえしてから、いざ会場内へ。ステージではジャズトランペッターの第一人者、日野氏率いる日野皓正クインテットが熱の入った演奏で客席を盛り上げていました。

チェット・ベイカーの「I’ve never been in love before」や東日本大震災のチャリティのために作られた「Never Forget 311」などを披露。１時間という短めのステージングながら、会場を沸かせました。

ライブを着席スタイルで経験するのは久しぶりで、立ち上がってカラダを揺らしたい衝動に駆られましたが、じっくり腰を据えてジャズを堪能されたい方にはおあつらえ向き。

３日間で34ものステージが繰り広げられた夏の恒例フェス「インペリアル ジャズ 2017」以降も、帝国ホテルでは定期的にジャズイベントが開催されるようです。
 
10月17日・12月19日・来年2月20日と、２か月ごとに本館１階「ランデブーラウンジ・バー」でビッグバンドの迫力演奏が楽しめる、ジャズファン垂涎のイベント。ぜひ大切な方と一緒に訪れてみてください。
 
時おり過酷な山の中の夏フェス参加は、もう卒業しようかな……と思ってしまうほど心地よく、優雅なライブ鑑賞ができたのでした。