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2018.08.19

レアなポルシェが大集合! クルマ好き必見のフェスをリポート

英国グッドウッドで開催されるクルマの祭典「フェスティバル・オブ・スピード」。今年はポルシェ70周年イベントが行われ、歴史に残る名車の数々が大集合した!

CREDIT :

文/小川フミオ

グッドウッドハウス前に並べられた歴代のポルシェ(手前が48年の356ロードスター)
グッドウッドハウス前に並べられた歴代のポルシェ(手前が48年の356ロードスター)
アニバーサリーというのは楽しいものだ。これまでの歩みの小決算。それを祝うのは、ひととひととの関係でも、企業でも、次へ進むための“記念碑”だからだ。

目を自動車界に向けると、2018年がアニバーサリーイヤーだったのは、70周年のポルシェとランドローバー。50周年はモータースポーツ界で有名なガルフレーシングだ。

なかでもポルシェはことあるごとに70周年記念のイベントを開催。そのうちのひとつが、7月12日から15日にかけて英国グッドウッドで開催された「フェスティバル・オブ・スピード」でだった。
2018年の「フェスティバル・オブ・スピード」ではポルシェをモチーフにしたジェリー・ジュダの手になる彫刻が飾られた
2018年の「フェスティバル・オブ・スピード」ではポルシェをモチーフにしたジェリー・ジュダの手になる彫刻が飾られた
ポルシェは48年の356ロードスターから70周年を記念して作ったスピードスター・コンセプトまで持ちこんだ。

2018年のルマン24時間レースのGTE Proクラス優勝の911RSRもあったし、ダカールラリーで活躍した959も。

子供の時からクルマが好きだったひとなら必ず、“懐かしい。これ好きだったんだ!“と声をあげたくなるはずのモデルが勢揃いした。

ポルシェはスポーツカーしか作ってこなかったとはいえ、レースやラリーにも熱心で、少量生産のモデルが多い。なので車種は多く、集まったクルマを見るのは実に楽しい。
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手前が993型911で、左奥は98年の911GT1
手前が993型911で、左奥は98年の911GT1
量産車なら911を筆頭に、356や928が好きなひともいるだろう。最近では米カリフォルニアの「Singer Vehicle Design」による、空冷時代の911を改造して大きなエンジンを載せたモデルも人気が高い。

レースでは初期のヒルクライム(ポルシェではそのレースに出るマシンをベルグマイスターと呼んだりした)をはじめ、ルマン24時間レースをはじめとする耐久レースや、世界ラリー選手権など活躍の場は広かった。

ぼくは60年代から70年代にかけて、数多くのレースで活躍していた時代が忘れられない。モデルで言えば906、910、907、908、917などがすらすらと出てくるほどだ。
ポルシェの70周年を祝う式典にはオーケストラも入った
ポルシェの70周年を祝う式典にはオーケストラも入った
ちなみにスティーブ・マクイーンの映画「栄光のルマン Le Mans」(71年)に登場したのは70年の917Kである。このときもガルフカラーという水色にオレンジのアクセントの車体色だ。

ぼくはさきにも触れたように今年のルマンで優勝した911RSRのユニークなカラーリングのオリジナルとなった917/20(71年)が好きである。

全長を短くしたのは917ロングテールだとスピンしてクラッシュした時にボディへのダメージが大きいから、と判断した結果といわれている。
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70周年を記念してピンクピッグの塗装を再び施した911RSRは18年ルマン24時間レースでクラス優勝
70周年を記念してピンクピッグの塗装を再び施した911RSRは18年ルマン24時間レースでクラス優勝
ボディを短くしても形状が適切なら良好な空気抵抗値が確保できるはずというのは、当時のポルシェの技術者の信念だった。

英語だとピンクピッグ、ドイツではベルタと呼ばれたという精肉店の店先から出てきたようなカラーリングがなんともユーモラスだ。

新旧のクルマが実走してエンジン音をたっぷり聞かせてくれる(場合によってはタイヤから白煙をあげて円旋回をするバーンアウトも見せてくれる)「フェスティバル・オブ・スピード」。
1956年の550スパイダーには手で調節するスポイラーがついている
1956年の550スパイダーには手で調節するスポイラーがついている
それだけに、集まった観客は、各モデルのキャラクターをたっぷり堪能することが出来た。

のべ入場者数は20万人とも言われるが、それだけにオーケストラまで入った式典が行われたグッドウッドハウス前は黒山の人だかり。

「わたしはポルシェが大好きだから、心からおめでとうと言わせていただく」

グッドウッドエステートの所有者であり、このイベントの主催者であるリッチモンド・アンド・ゴードン公爵はそう語った。

こういうイベントをより楽しむには、自分の好きなモデルを決めておき、すこし予習しておくことかもしれない。
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● 小川フミオ / ライフスタイルジャーナリスト

慶應義塾大学文学部出身。自動車誌やグルメ誌の編集長を経て、フリーランスとして活躍中。活動範囲はウェブと雑誌。手がけるのはクルマ、グルメ、デザイン、インタビューなど。いわゆる文化的なことが得意でメカには弱く電球交換がせいぜい。

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