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2018.01.01

新型レクサス LSに試乗! フルモデルチェンジした日本製ラグジュアリー・サルーンの実力は?

2017年10月に発表された新型レクサス LS。クーペライクと表現されるエレガントさを感じさせるスタイルに、新世代の高効率エンジンと先進の運転支援システムで大きな話題を呼んでいる。乗ると意外にも……。

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文/小川フミオ

LS500hのエアダムにはハニカムメッシュのグリルがはまる
LS500hのエアダムにはハニカムメッシュのグリルがはまる

スタイリッシュな雰囲気は歴代で一番

1989年に米国でデビューして以来、着実に高級セダンの王道を歩んできたレクサスLS。米国では高品質のプロダクトを指して“レクサス・クオリティ”という言葉も生んだりと、つねに高級車のベンチマークとされてきた。
ボディは、全長5235ミリ、全幅1900ミリでホイールベースは3125ミリとかなり余裕あるサイズ
ボディは、全長5235ミリ、全幅1900ミリでホイールベースは3125ミリとかなり余裕あるサイズ
さる2017年10月19日に日本発売された新型LS。5代目は、従来より全長が25ミリ伸びて余裕の5235ミリに。いっぽうで全高は15ミリ下がって、スタイリッシュな雰囲気は歴代で一番といってもいい。

新型LSのラインナップは大きく2つ。3.5リッターV6ツインターボエンジンのLS500と、3.5リッターV6に電気モーターを組み合わせたハイブリッドのLS500hだ。
ゴルフバッグは最大4個までトランクに収まるという
ゴルフバッグは最大4個までトランクに収まるという
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世界初の温感リラクゼーション機能が備わるリアシート

仕様はもてなし感にあふれたEXECUTIVEから、自分でステアリングホイールを握って走るのが好きなオーナードライバーにぴったりのF Sportまで。選択の幅が広いのも特徴だ。

彼女とのデートにこんな大きな高級セダンで?と思うかもしれないけれど、新型LSのもてなしはすごい。
大型TFT液晶を使ったインフォテイメントのモニターなど操作もしやすい
大型TFT液晶を使ったインフォテイメントのモニターなど操作もしやすい
例えば助手席クッションサイドアウェイ機能。シート座面のサイドサポートが自動で開き膝のあたりを緩和する。“なんだか乗り降りしやすいわ”と彼女が思ってくれる機能なのだ。

本当は乗っていてほしいのは助手席だけれど、EXECUTIVEのリアシートはとりわけすごい。これも世界初を謳う温感リラクゼーション機能が備わるからだ。

肩から腰にかけてじわっと圧をかけてくれるマッサージ機能である。圧力を調節するマッサージ機能はこれまでどのクルマにもなかったものだ。ほんわかリラックスした気分になれる。
速度計と回転計に加えナビゲーション、運転支援機能などのモニターが表示される
速度計と回転計に加えナビゲーション、運転支援機能などのモニターが表示される
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あらゆるところが凝りに凝っているインテリア

室内にはレザーとウッドがふんだんにおごられている。しかも仕上げが見ものだ。たとえば革シートの場合、縫製の前に革をたたいてやわらかくすることで凹凸を減らし、なめらかでつながりのいい仕上げを実現している。
あえてタイトに作られた運転席まわり
あえてタイトに作られた運転席まわり
感触は見た目に劣らず重要だった、と開発者が語るように、あらゆるところが凝りに凝っている。たとえばドアの内張には一枚の布を折り紙のように重ねて作ったプリーツが、という具合。

シート用表皮の頂点は「L(エル)アニリン」という超がつくぐらいソフトな感触のレザーだ。体を包みこむような優しさだ。これもEXECUTIVE専用だ。
運転席のシートは降車時に座面が上がって足腰への負担を軽減する
運転席のシートは降車時に座面が上がって足腰への負担を軽減する
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従来の5リッターV8ハイブリッドを上回る駆動力を実感

もちろん走る楽しさは仕様にかかわらず共通。ハイブリッドの500hは220kW(299ps)の最高出力と356Nmの最大トルクを持つ3.5リッターガソリンユニットに、300Nmの電気モーターを組み合わせている。

走りを楽しませてくれるために本来無段の変速機にあえて10段を設定。内燃機関に通じる盛り上がっていくようなトルク感をハイブリッドでも味わわせてくれる。
タッチパッド式のコントローラーはフリックしたときにカーソルが人の感覚に合うように動く
タッチパッド式のコントローラーはフリックしたときにカーソルが人の感覚に合うように動く
もうひとつ、エンジン最高出力を使用できる車速領域が従来の時速120キロから(ガソリン車と同等の)時速60キロに引き下げられている。

レクサスによると、従来の5リッターV8ハイブリッドを上回る駆動力を生み出しているそうだ。それが体感的に納得できる加速力である。
レクサス初のデジタルミラーは夜間の視認性も確保される
レクサス初のデジタルミラーは夜間の視認性も確保される
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シアター気分を味わえるマークレビンソンリファレンス3Dサラウンドサウンドシステム

自分でステアリングホイールを握っていると、操舵に対する車体の反応はダイレクトで、なかなかいい感じだ。5メートルを超えるセダンを運転していることも忘れそうだ。
LS500hのハイブリッドシステムにはリチウムイオン電池が採用された
LS500hのハイブリッドシステムにはリチウムイオン電池が採用された
マークレビンソンリファレンス3Dサラウンドサウンドシステムは音楽の再現性に優れているので、彼女とはちょっとしたシアター気分を味わえるはず。

そのあとクローズドのコースで、310kW(422馬力)の最高出力と600Nmの V6ガソリンエンジンのLS500を操縦したときも、運転が楽しいクルマだという、同じような印象を持った。
サイドウィンドウのピラーはすべてブラックアウトして軽さを感じさせるとともにリアはショートデッキでクーペ的なスタイリング
サイドウィンドウのピラーはすべてブラックアウトして軽さを感じさせるとともにリアはショートデッキでクーペ的なスタイリング
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価格はベーシックグレードの980万円から1680万円まで

このときはスポーティに仕立てられているLS500 F Sportのドライバーズカーとしての出来に感心した。専用の6ポッドアルミモノブロックキャリパーを使うブレーキシステムにも感心させられた。

僕はとりわけAWDの安定した走りっぷりが好きだった。燃焼システムの見直しを受け、いかなる速度域からでもアクセルペダルの微妙な踏み込みにすばやく反応。
EXECUTIVEは温感リラクゼーション機能や22ウェイの電動調節機能を持つシートに加えインフォテイメントシステムのために11.6インチの液晶モニターを備える
EXECUTIVEは温感リラクゼーション機能や22ウェイの電動調節機能を持つシートに加えインフォテイメントシステムのために11.6インチの液晶モニターを備える
ステアリングホイールの入力にもニュートラルに応じ、操縦安定性が高い。彼女とのドライブにはぴったりの信頼できる操縦感覚を備えているのだ。

価格はベーシックモデルの980万円からで、トップモデルのLS500h EXECUTIVEは1680万円。内容に応じた、堂々たる設定だ。
●小川フミオ

ライフスタイルジャーナリスト。慶應義塾大学文学部出身。自動車誌やグルメ誌の編集長を経て、フリーランスとして活躍中。活動範囲はウェブと雑誌。手がけるのはクルマ、グルメ、デザイン、インタビューなど。いわゆる文化的なことが得意でメカには弱く電球交換がせいぜい。

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