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2017.12.10

Los Angeles Auto Show 2017

まさにハリウッド映え! ロサンゼルスのモーターショーで発表された煌びやかなクルマたち

空前の株価という2017年11月おわりの米国。ロサンジェルスでの自動車ショーには、そんな気分を反映してか、気分が浮き立つようなクルマが並んだ。日本導入を控えたクルマも多いので、情報をちょっと先取りしてお伝えしよう。

CREDIT :

文/小川フミオ

1000馬力を超えるスーパースポーツ、メルセデスAMGのプロジェクト1は東京モーターショー同様、ロサンジェルスでも大きな話題に
1000馬力を超えるスーパースポーツ、メルセデスAMGのプロジェクト1は東京モーターショー同様、ロサンジェルスでも大きな話題に

大きな注目を集めたメルセデス・ベンツCLS

ロサンジェルス。オートショーの歴史は1907年にさかのぼる。ここが高級車のメッカになったのは1910年代からのハリウッドの隆盛と歩を一にしている。

2017年のショーも同様。クルマに華やかさを求める市場に応えるように、ぜいたくな雰囲気のクルマが多く展示されたのが特徴といえる。
2005年に初代が登場したメルセデスCLSが3代目にフルモデルチェンジしてこのショーでデビュー
2005年に初代が登場したメルセデスCLSが3代目にフルモデルチェンジしてこのショーでデビュー
「株式市場は空前の盛り上がり」。現地の新聞は見出しをつけ、その隣にトランプ政権の税制改革により年収50万ドルから100万ドルの富裕層の91パーセントが税の優遇措置を受けられることになるという記事が掲載されていた。
2005年に初代が登場したメルセデスCLSが3代目にフルモデルチェンジしてこのショーでデビュー
2005年に初代が登場したメルセデスCLSが3代目にフルモデルチェンジしてこのショーでデビュー
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いま米国は富める者はますます富む。そんな時代がやってきているのだろう。ぜいたくなクルマといえば、メルセデス・ベンツSクラスのカブリオレとクーペのマイナーチェンジ版(新しいエンジン)もある意味“正しい”場所を選んでお披露目されたということができるかもしれない。
車体側面にキャラクターラインの“折り目”をつけていないCLSは最新のメルセデス・スタイル
車体側面にキャラクターラインの“折り目”をつけていないCLSは最新のメルセデス・スタイル
同時に大きく注目を集めたのが世界初公開となった大型クーペ、メルセデス・ベンツCLSのフルモデルチェンジである。この3代目は驚くほどなめらかな表面処理された車体が目をひき、テレビ局などの取材がひっきりなしだった。
BMWはEVモードでも100km/h以上で走行できるよう性能を引き上げたi8にロードスター版を追加発表し、シザードアなど派手なスタイルが人気だった
BMWはEVモードでも100km/h以上で走行できるよう性能を引き上げたi8にロードスター版を追加発表し、シザードアなど派手なスタイルが人気だった
ロサンジェルスで発表されたレクサスRX350Lはリア部分を110mm延ばして3列めを設け7人乗りとした仕様
ロサンジェルスで発表されたレクサスRX350Lはリア部分を110mm延ばして3列めを設け7人乗りとした仕様
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多くのワールドプレミアが勢揃い

世界初公開となったのは、このメルセデスのほかにも多い。BMW i8ロードスター、7人乗りのレクサスRX350L。600psのV8エンジン搭載のジャガーXE SVプロジェクト8。軽量化とともに車高を下げた走り屋のためのポルシェ911T、といった具合だ。
370psの3リッター6気筒を軽量化された車体に搭載るとともに装備を省き車高も20ミリ落とした走り屋のためのポルシェ911T
370psの3リッター6気筒を軽量化された車体に搭載るとともに装備を省き車高も20ミリ落とした走り屋のためのポルシェ911T
日本には恐らく導入されないだろうが、リンカーンはミッドサイズのSUV、ノーチラスを発表(会場では多くの米国メディアが詰めかけていた)。インフィニティもコンパクトサイズのSUVであるQX50を並べていた。
ガソリンエンジンながらプラグインに迫る燃費とパワーを両立とされる世界初の量産型可変圧縮比エンジン(VCターボ)は17年のLAショーで発表され、今回これを搭載した新型インフィニティQX50がデビュー
ガソリンエンジンながらプラグインに迫る燃費とパワーを両立とされる世界初の量産型可変圧縮比エンジン(VCターボ)は17年のLAショーで発表され、今回これを搭載した新型インフィニティQX50がデビュー
秋に発表されたMINIエレクトリック・コンセプトも持ちこまれた(2019年からの生産が発表されている)
秋に発表されたMINIエレクトリック・コンセプトも持ちこまれた(2019年からの生産が発表されている)
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電気自動車もしっかり存在感をアピール

読者の方はご承じのように、今は大排気量を競う時代ではない。前面に押しだされていたのはちょっとハデ目なモデルばかりだけれど、電気自動車もしっかり存在感をアピールしていた。
2017年春に発表された3万5000ドルの“廉価版”として話題になっているテスラのモデル3
2017年春に発表された3万5000ドルの“廉価版”として話題になっているテスラのモデル3
地味な展示だったが注目の1台はテスラの新型車であるモデル3。昨年の同じショーで発表されたジャガーのEV、Eペイスもいよいよ発売が開始される。
ロサンジェルスで一般公開されたキャデラックCT6PHEVは電気モーターだけで31マイル(約50km)走るというプラグインハイブリッド
ロサンジェルスで一般公開されたキャデラックCT6PHEVは電気モーターだけで31マイル(約50km)走るというプラグインハイブリッド
キャデラックは日本で発売されているCT6のプラグインハイブリッドに大きなスペースを割いていた。「EQ」という電気モーターを使うブランドを作ったダイムラーは燃料電池を持ったGLEと、電気自動車版であるスマートEDを並べた。
米国の大都市ではそれなりに需要もあるというスマート・フォーツーは米国ではEVであるEDのみが販売される
米国の大都市ではそれなりに需要もあるというスマート・フォーツーは米国ではEVであるEDのみが販売される
米国ではスマートは電気自動車のみが販売されることに。今年の春に発表されていたが、今回のショーで改めて話題になっていた。同時にカーシェアの「Car2Go」で大都市圏ではそれなりに人気のあったガソリンエンジンの先代は引退。こちらもニュースで取り上げられていた。
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ロサンジェルスは地殻変動のまっただ中にある

ジュリアをずらりと並べたアルファロメオのスタンドにて
ジュリアをずらりと並べたアルファロメオのスタンドにて
先に触れたように、20世紀初頭からクルマ文化の一翼を担ってきたロサンジェルス。もうひとつの特徴ともいえるのが娯楽産業で、ショーがスタートしたときはグラミー賞の候補が発表されて話題を呼んでいた。
647psの3.5リッターV6搭載のフォードGTに設定された限定の「67ヘリティッジエディション」はオリジナルGT(40)が1967年のルマン24時間レースで優勝してから50周年の記念仕様
647psの3.5リッターV6搭載のフォードGTに設定された限定の「67ヘリティッジエディション」はオリジナルGT(40)が1967年のルマン24時間レースで優勝してから50周年の記念仕様
とりわけ2017年の一大ニュースは候補者に白人男性がいなかったこと。白人はロードひとり。ジェイZやケンドリック・ラマーなどヒップホップ(やラップ)のアーティストが多くリストアップされているのだ。

時代は変わる。テスラをはじめ、シリコンバレー出身のスタートアップ企業の本拠地にも近いロサンジェルスは、じつは地殻変動のまっただ中にあるといえる。ようするにここに“今”があるのだ。注目しよう。
●小川フミオ

ライフスタイルジャーナリスト。慶應義塾大学文学部出身。自動車誌やグルメ誌の編集長を経て、フリーランスとして活躍中。活動範囲はウェブと雑誌。手がけるのはクルマ、グルメ、デザイン、インタビューなど。いわゆる文化的なことが得意でメカには弱く電球交換がせいぜい。

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